栗山千明「こんな刑事らしい役は初めて」性犯罪捜査のスペシャリストを熱演

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俳優の仲村トオルが、テレビ東京系列にて7月5日(水)放送のドラマ特別企画 堂場瞬一サスペンス「検証捜査」で主演を務めることがわかった。

本作は、「刑事・鳴沢了」や「失踪課」、「アナザーフェイス」シリーズなど、重厚で正統派のベストセラーを多数生み出している警察小説の旗手・堂場瞬一が手掛ける同名小説「検証捜査」の初のドラマ化作品。

主演の仲村が演じるのは、警視庁捜査一課の敏腕刑事だったが、ある事件がきっかけで伊豆大島署へ左遷された神谷悟郎。2年半の間、島では大きな事件も起こることなく釣り三昧の日々を送っていたが、いきなり神奈川県警の冤罪事件の捜査を検証するため、呼び戻される。

「過去にも堂場さん原作、内片輝さん演出の作品に出演していますので、今回、お話をいただいたときは内片組で堂場ワールドをまた演れる、と嬉しかったです。“戻ってきた感”を感じたというか……」と出演を喜んだ仲村。

また、台本を読んだ印象を「率直に言ってしまえば“暗い話だな”でした」と述べ、「登場人物の多くが過去に何らかの失敗をして、傷を負っている。僕が演じる神谷も、刑事としても人間としても自分の中では取り返しのつかない大失敗をしているんです」とストーリーについて説明。しかし、内片監督から「例えばこの神谷という役を渥美清さんが演じた寅さんが演ったらどうだろう」というアドバイスを貰ったと言い、「それを参考に、“暗い”方向とは違う方向で演じることで、キャラクターがより魅力的に見え、ドラマとしても面白くなるかな、と考えたりしました」と工夫した点を明かした。

キャラクターについては、「神谷は刑事として特別に優れているわけでもなく、人としても誰かに尊敬されるようなタイプでもないのですが、そこが人間臭くて演じる上で魅力を感じました」とコメント。「仕事でも、そして人としても自信を失うような過去がありますが、“検証捜査”を通じて、乗り越えられなかった傷を背負っていく筋力がつき、背負っているものが少し軽く感じられるようになっていく……。そのあたりが、このドラマの中での神谷の変化だと思いますし、その過程がドラマチックなのではないかと」と見どころに繋げた。

最後に、「スーパーマンでもスーパーウーマンでもない登場人物たちが、力強く新たな1歩、2歩を歩き出すというところが多くの人に共感していただけるといいなと思います」と視聴者にメッセージを寄せた。

さらに共演者として、栗山千明も出演決定。「脚本を読んでから原作を読んだのですが、原作の重みが本当にうまく脚本に凝縮されていることに驚きました」と作品について語り、「これが映像化されたときにはハラハラドキドキがずっと続くドラマになるだろうなと思いましたし、原作で実際に書かれている台詞が脚本にも入っていて、脚本から読んだ私からすると嬉しさもありました」と話した。

演じる保井凛は、性犯罪捜査のスペシャリスト。仲間に対しても簡単に心を開かずクールで厳しい姿勢を崩さないが、実はその心に深い傷を抱えているという役どころだ。「刑事役自体は初めてではないのですが、こんなに刑事らしい刑事は初めてかもしれません」と明かした栗山。「凛は名前の通り凛としていて、きつく見えるのですが、それを徹底してやることによって後半に事実が分かったときに、複雑な想いを背負っていたことや、仲間にもきつく当たっていたことも含めて視聴者に理解をしてもらえるのではないかと思っています。その分、序盤は特にその厳しい女性というのをなるべく意識して演じました」と撮影を振り返り、「そんな凛が神谷さんたちに心を開いていく過程も見ていただけたらと思います」とアピールした。

【あらすじ】神奈川県警で冤罪事件が発生。警察庁は他府県から事件とは無関係の刑事たちを集め「特命班」とし、警察の威信をかけて原因の究明に乗り出した。しかし、そこに集まったのは、脛に傷を持つワケアリの刑事たち。その中の1人が、警視庁本部から伊豆大島署へ左遷中の神谷。その他のメンバーは、警察庁の理事官、大阪府警の監察官、福岡県警や埼玉県警の刑事など。そして、性犯罪捜査のスペシャリストで北海道警捜査一課の刑事・保井凛の姿もあった。特命の内容は、2年前に神奈川県警の戸塚署管内で起きた連続婦女暴行殺人事件の検証。逮捕された容疑者にまもなく無罪判決が出るという。なぜ冤罪は起きたのか? 寄せ集めの混成チームによる検証捜査が始まった。

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