向井理、脚本・井上由美子が描く世界観に「正直すごい本」

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――榮倉奈々さんとは何度か共演もありますが、今回初の夫婦役ですね。

去年、久しぶりにお会いして、僕も榮倉さんも歳を重ねて、そこから「また共演するんだ」っていうのは不思議な感覚がありました。特に、夫婦役での共演というのは今回が初。今まで共演した役柄とは180度違う関係性なので、顔見知りではあるけれど初共演の気持ちで、すごく新鮮です。

――作品について、お二人でどんな話を?

「すごいね、この家」っていう話はしました(笑)。特に、河村家が「すごい人たちだね」って。それは台本もそうですし、役者さんもそうですし、お芝居も今までやってきたことがないような空間に放り込まれているので、二人で頑張ろうっていうのが正直なところです。

――母親役の岸本さんとは現場でどのように過ごしていますか?

なるべく岸本さんとは、お話するようにしています。岸本さん演じる華子さんと育生は、母子家庭で、父親が出て行ってしまい、一番長い時間、一緒に生きてきてきた二人なので、そういった状況を乗り越えてきた“二人の現在の関係”をしっかりと見せていかないと、本物親子に見えないですし、また、育生という人間性を形作る上で、一番共演者の中で重要なのが華子さんでもありますので、そこの関係を築くためにも、いろいろとお話しています。

――その中で、気をつけているところは?

親子っていちいち“自分たちは親子”と意識しないと思うので、親子というのを逆にあまり意識し過ぎず、自然を心がけています。ずかずかお互いに入り込んでいくのが親子だと思うので、例えば、叩き合ったりするようなスキンシップがある時も、遠慮せずにやらせていただきました。

――義父役の岸部一徳さんとは?

僕は今回初めてご一緒させていただくのですが、一徳さんは、ぜひ一度、共演させていただきたいと思っていた大先輩の一人でしたので、嬉しかったです。役の設定上、舅でバチバチ当たられるので、今後の二人の関係性も楽しみですが、役柄を除いて普通に一徳さんと僕自身の関係としても、いろいろお話させてもらえているので、この作品で凄くいい出会いをさせていただいています。一徳さんは、役者として本当にオンリーワンの方なので、盗むとかマネるということは違うんだろうなと思いますけど、いろんな経験を積んでらっしゃる方なので、勉強させていただけたらなと思っています。

――撮影してみていかがでしたか?

二人のシーンをいくつか撮影したのですが、凄く“異質な画”になっているなと思いました(笑)。年齢ももちろん、経験値も全然違うので、比べるべきではないのですが、タイプが全然違う二人だからこそ、すごく面白い画になっていると思います。

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