篠原涼子は太陽のような存在『オトナ女子』中野プロデューサーが魅力を語る

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――中野プロデューサーは、これまでにも女性を描いている作品をたくさん手がけていますが、女性を描くにあたり中野さんが持っているどのような部分を表現しているのでしょうか?

僕のドラマは、女性たちとの会話の中から感じたものを描いているんです。「私が恋愛できない理由」も女性との会話がきっかけですし、「ラストフレンズ」でDVを扱った時は、ある女性から「私、DVを受けているんです」という話を聞いて、それをテーマにしました。今回は、まわりを見渡してもオバタリアンと言われるような人は目にしなくなりましたし、年齢を重ねてもキレイな女性がとても多い。そういう今という時代を描けたら良いなと思っています。現在の女性は、美しくあるために努力して、きっと女性自身もそれを楽しんでいる。そこに世の男性も気付いていただきたいという思いもあります。

――そんな今の女性像が表現されているのが、篠原さんの“フルメイク”と“すっぴん”が使われたポスター用の写真なのでしょうか。あの画像が公開された際には、あるサイトで「本当のアラフォー女性の姿を見せてやる」と、ノーメイクの40代女性が顔写真をアップしていて面白いなと思いました。

そうなんですか?(笑) でも、そうやって盛り上がってくれるのは嬉しいですよね。「こんな40歳いないよ!」という意見もあるだろうし「私は努力しているからこうなのよ!」というのもあって良いと思います。『恋仲』も若い子たちがドラマの主人公たちと同じようなシチュエーションでキスをして、その動画を公開していたというのがありましたよね。「私のすっぴんはこうだ!」っていうのが流行っても面白いかもしれないですね。

――そういった意味でも、等身大の女性たちが、ちょっと憧れる方向に押し上げたドラマになるのでしょうか?

テレビドラマは時代感がとても大事です。80~90年代のトレンディドラマの時代は「あんな人はいないよ!」というのが良かったんですよね。W浅野さんは、すごく美しくて手の届かない憧れの女性として描かれていました。今はもうちょっと等身大の方が受け入れられるのではないかと思っていて、今回の『オトナ女子』では、主人公たちを身近な存在にすることで、今の時代感とマッチするのではないかと思っています。

――時代感ということでは恋愛ドラマは特に大きく変わったジャンルかもしれないですね。

そうなんです。今回の『オトナ女子』をトレンディドラマの時代に描いていたら「こんな40歳いないよ」と言われたと思います。ですが、今の40代がとてもキレイになったから等身大として描けるようになりました。これは東京だからそういう人が集まっているということではなくて、キレイな人や美しくあろうと努力している人たちが本当にスタンダードになったのだと思います。

――最後に、ドラマ『オトナ女子』で見ていただきたいポイントを教えてください。

篠原涼子さんは、いつまでも美しくありたいと願っている女性たちの気持ちや姿勢を代表してくれる方だと思っています。楽しい部分や切ない部分をしっかりと描き、ご覧になった女性たちが、女性であることに誇りを持って、女に生まれて良かったと思っていただけるような、女性たちへの応援歌にするべく撮影を進めております。ぜひ、楽しみにしてください。

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