遠藤保仁「何も語らなくても分かり合える」かつての戦友・中村憲剛への思いを語る

公開: 更新:

元日本代表の遠藤保仁中村憲剛が、12月26日放送の『だから僕は決めた~サッカーがくれた未来~』(テレビ東京系、毎週土曜13:30~)に出演。共に40歳を迎え、「移籍」と「引退」という人生の大きな決断を下した2人の真相に迫った。

大学卒業から18年、川崎フロンターレ一筋の中村は、40歳の誕生日翌日の11月1日に、今シーズン限りでの現役引退を表明した。一方、遠藤は20年在籍したJ1のガンバ大阪からJ2のジュビロ磐田へ、シーズン半ばに期限付きで移籍。会見では、「ゼロからのスタートだと思うので新しいチャレンジにワクワクしています」と語る一方で、「いずれはガンバ大阪に戻ってきたいという気持ちが強くあります」と愛するクラブへの思いを告げた。

2人の関係性を尋ねられた遠藤は、「良き友達ですよ、相思相愛の『相』。何も語らなくても分かり合える」と返答。しかし、学生時代からライバルだったかと言えばそうではなく、2005年のJ1での初対戦時の印象については、「ゼロです。全然覚えてないです」と振り返る。しかし、その後、中村が繰り出すパスでジュニーニョがゴールを量産するようになると、中村に対する認識が「いい選手だな」に変わり、改めて「サッカー好きなのが滲み出てる選手」と見つめるようになったと話す。

片や中村にとって、初対戦での遠藤の印象は対照的で、「この人を越えていかないと日本代表に入れないと思った」「盤面の上で転がされてただけだったなと思いました」と衝撃を受けたと回顧。「そういう意味ではずっとここまで刺激をもらいっぱなしで」と、今でも緊張する存在だと明かした。

番組では、時系列で2人の活躍をプレーバック。決断に至るまでの過程を紹介すると共に、それぞれにとって決断に大切なことは何かと質問した。遠藤は、「その決断に対する自信があるかどうか」と言い、「自信と決意があるかが重要かなと思います」と回答。続けて、常にその決断ができる準備をしておかないといけないとし、「一瞬一瞬のチャンスを見逃さないように準備をしておかないといけない」と語った。

中村は、「乗り越えて活躍する自分を想像して期待したこと。自分が無理だなとか、可能性ないなと思った時点で本当になくなっちゃうから、自分の可能性に蓋をしなかった。向上していくという気持ちを持ち続けられたことが大きかったんじゃないかな」と、その思いが現在の自分自身を形作っているのだと明かした。そして最後に、それぞれのさらなる挑戦を語ると同時に、互いへのエールとも取れるメッセージを送り合った。

インターネット上では、「2人のインタビュー、めっちゃ泣けた。自分の可能性に蓋をしない、決断できる準備をしておく、有言実行の2人の言葉だからこそすごく心に残った」「やりたくて出来るものでも、全員が出来るものでもない。でも、中村憲剛という『人間性』だからこそなんだろうなまだまだプレイを観たい思いの方が強いけどありがとう」「チーム愛大きいなぁ。一筋でずっと同じチームにいるって、自分の気持ちだけじゃどうにもならないものなのに、すごいなあ」「泣きそう」といったコメントが寄せられた。

PICK UP