北川景子、六平直政の“濃厚な表情”演技に「勉強になりました!」

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北川景子が主演する松本清張ドラマスペシャル『黒い樹海』(テレビ朝日系列、3月13日放送 21:00~)が、この度、クランクアップ。清張作品に初挑戦した北川が、撮影中の心境を振り返った。

12日と13日、二夜連続で放送される今回の松本清張ドラマスペシャル。第一夜は、田村正和が主演する『地方紙を買う女~作家・杉本隆治の推理』(21:00~23:06)。北川は田村からのバトンをつなぐように、第二夜の『黒い樹海』で、向井理、沢村一樹らと重厚な旅情ミステリーに挑む。

今作で北川が演じるのは、たったひとりの身内である姉・笠原信子(小池栄子)を不慮の事故で亡くした妹・笠原祥子。彼女を主軸に、姉の死の真相を求めて孤独な調査を開始する姿が描かれる。清張作品に今回が初挑戦となった北川は、劇中で楚々とした着物姿も披露し、古きよき清張の世界を体現している。それと同時に、若いキャスト陣とともに“今の松本清張の世界”も構築するなど、並々ならぬ意欲を注いだが、その挑戦は一筋縄ではいかなかったようだ。

クランクアップを迎え、北川は「とにかく難しかった、という印象です」と真摯な眼差しで吐露。特に難しさを感じたのは、初体験となった“静の芝居”で「こんなにも静かで、大きなものを背負った役は初めて。いろんな思いを細かい表情で伝えるお芝居は難しく、相当悩みました。“静のお芝居”とはどんなものか、難しさも含めて初体感することができ、とても勉強になりました」と語っている。

また、北川にとっては、もうひとつ“今後につながる芝居のヒント”をこの撮影から学び取っていた模様。そのきっかけは、前出の着物姿のシーンだ。姉の死に関係しているかと思われる“容疑者たち”の一人である画家・鶴巻(六平直政)に迫られた祥子が痛烈な平手打ちを食らわすといった衝撃的な撮影を行い、北川の至近距離で、六平は一瞬にして目を奪う“濃厚な表情”を次々と展開。これに対し、北川は「六平さんは“松本清張の濃厚な世界観を表現するには、これくらいやった方がいいんだよな”と、口癖のようにおっしゃっていて、ごく自然にそれを実践されていたんです。すごく勉強になりました!」と、その演技に衝撃を受けた様子。

そんな貴重な経験を得た今作について、北川は「悩みながら演じた分、完成作品を見るのが楽しみです」。そして、早くもその目は将来にも向いているようで、「もしまた清張作品に参加できるなら、今回の経験を生かしたいと思います」と目を輝かせていた。

この『黒い樹海』は、時代を超えて読み継がれる国民的作家・松本清張の1960年に刊行された同名の長編小説をドラマ化したもので、数ある清張作品の中でも“旅情ミステリー”の傑作と評されている。過去には、映画を含め5回に渡って映像化され、テレビドラマはいずれも高視聴率を記録。今回は、北川を主演に迎え、サスペンスフルな原作の魅力はそのままに、設定を現代に置き換え、よりスリリングなストーリーに脚色されている。

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