あなたは命のためにいくら払えますか? 大金を積んで移植した心臓には思わぬ罠が!?:ゾクッとする怪感話

公開: 更新: テレ東プラス

金で買えないものはないとはよく言ったもので、アンダーグラウンドの世界では、常識では考えられない品々が当然のように売り買いされている。その一つが、人間の臓器。金さえ積むことができれば、健康な肉体、さらには永遠の命が手に入れられるかもしれないのだ。あなたは、命のためにいくら払えるだろうか?

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"Mr.都市伝説" 関暁夫がMCを務めるストーリーテリングバラエティ「Mr.都市伝説 関暁夫のゾクッとする怪感話」(毎週金曜深夜0時放送/BSテレ東)。巷でささやかれる都市伝説、人智を超えた超常現象、人間の悪意と狂気......様々なゾクッとする話を人気声優の朗読劇でお届け。

4月23日(金)の放送では、前回に引き続き千葉翔也(「アイドルマスターSideM」秋山隼人役など)と、堀江瞬(「アイドルマスターSideM」ピエール役など)が登場。違法な臓器移植をした男にまつわる怪感話をお届けする。

怪感話#22
「金で買えないものはない」

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この世には、金で買えないものはない。男(堀江)はその一心で会社を起こし莫大な資産と地位を築いたが、重い心臓病により余命半年と宣告される。どんな手を使ってでも生き延びてやろうと考えた男は、あらゆる人脈を使い、臓器の売人(千葉)のもとへ辿り着いた。

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売人が見せたノートパソコンの画面には、臓器提供の候補者の写真と、生体情報のリストが。男に適合しそうな心臓の持ち主を、臓器売買の市場からリストアップしたものだ。載っているのはマフィアに売られた人間や政治犯、死刑囚、脳死状態の人間。価格はドナーの血統や若さにもよるが最低でも3000万円、今回は急ぎなので3500万円だという。

「そんなはした金で命が助かるなら安いもんだ」

男はリストから一番若くて健康そうな人間を選び、商談は成立。後日、売人から何かと理由をつけて値段を吊り上げられたが、背に腹は変えられない。こうして男は目当てのドナーを競り落とし、ついに東南アジアのある国で心臓の移植手術を受けたのである。

移植を済ませた男は、友人と酒を酌み交わしていた。すると、男が急に苦しみ始める。息ができない苦しさの中、男は売人に電話をかけ、急に呼吸ができなくなったことを伝えた。それを聞いた売人は、他人事のように『もしかして何か食べましたか?』と聞いてきた。

「ワインと、チーズと、あとは鶏肉くらいだ」
『それでしたら、チーズかもしれないですね。私もよくわからないですけど』

売人が言うには、まれに臓器移植によって臓器の持ち主の記憶や性格、アレルギー体質が移ってしまう記憶転移という現象が起こるらしい。ドナーのデータに乳製品アレルギーの記述はなかったはずだが、売人は『東南アジアってそういうとこいいかげんなんで』と言い放つ。

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さらに、移植が終わった今となってはどうにもできないと告げられ、男は激昂した。

「ふざけるな!!」

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『まあ、また新しい心臓を買ったらいいじゃないですか。この世に、金で買えないものはないんですから』

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関、千葉、堀江によるスタジオトークでは、リハーサルのないこの番組ならではの収録裏話を。今回の朗読劇で、これまでにないほど年上の声で演じた堀江。歳が近い友人役の千葉が、自分の演技を受けてどう演じてくるか試そうと、かなり老けた年齢感を出したそう。そんな思惑があったとは知らなかった千葉は「うわ〜(笑)」と、してやられた表情を見せていた。

この他、峠のコンビニに出現する女の幽霊に、興味本位で近付いてしまった男にまつわる怪感話も。

この放送は、「ネットもテレ東」で期間限定配信中!

次回4月30日(金)の放送は、小林裕介と天﨑滉平が再び登場。人生で初めての父親役にドキドキが止まらなかったという小林が、天﨑とともに怪感話をお届け!

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