磯村勇斗「自分は俳優に向いていない」理想と現実のギャップの間で悩む姿を追う

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3月21日放送の『情熱大陸』(MBS/TBS系、毎週日曜23:00〜※この日は23:15~)には、俳優の磯村勇斗が登場する。

朝ドラヒロインの爽やかな恋人、ケンカとなれば手段を選ばないヤンキー、彼氏を振り回す同性愛者、既婚の上司に全裸で愛を叫ぶイケメン社員……。強烈な個性を演じきる力には定評がある磯村は今、次世代を期待される俳優として存在感を放つ。

いわゆる“若手イケメン俳優”らしからぬ、地道で泥臭い人生を選んできた。俳優を志したのは中学生の時。上京は親の猛反対を受けて断念し、高校2年で地元劇団の門を叩いた。大半が高齢だった団員の中で、磯村は芝居の基礎、そして演じる喜びを学ぶ。大学進学を機に上京し、アルバイトをしながら小劇場の舞台に出演する毎日を送っていた。台本を現場に一切持ち込まないのも、役に合わせて髪型を徹底的に作り込むのも「俳優なら当たり前」と一蹴する磯村のストイックさは、そんな日々の賜物だろう。

2015年に仮面ライダーシリーズで念願のレギュラー出演をつかんでから6年、磯村には次々と作品のオファーが舞い込んでいた。取材を初めて間もない今年1月には、ドラマと映画で4本の作品を並行して撮影。連日違う役として現場に立ち続ける日々で、磯村の中に感じたことのない葛藤が芽生え始めていた。「自分は何のために俳優をやっているのか……」。作品が重なり全ての役に100%で向き合えない苛立ち、噛みしめる間も無く自分の中を次々と作品が通り過ぎていく不安。「このままでは俳優として腐ってしまう」「自分は俳優に向いていない」と剥き出しの感情をカメラに語る姿は、完璧を求める性格が故に理想と現実のギャップに苦しんでいた。

今月、磯村は故郷の静岡・沼津にいた。訪れたのは俳優を夢見るきっかけとなった自主制作映画のロケ地、そして劇団で初めて立った思い出の舞台。数年ぶりに手にした当時の台本には、狂気すら感じる彼の情熱が刻まれていた。

進むべき道筋を見失いかけていた俳優が、悩みもがいた末に新たにした覚悟とは?

なお先週の放送には、和牛水田信二川西賢志郎)が登場。漫才に対するストイックな姿にインターネット上からは「元々好きだけどますます好きになった」と感動の声が。その一方で「演出めいた出演依頼が来たときは全部断っている」という二人がカメラの前で最後に見せたやりとりに「綺麗にフリからの伏線回収」と感心する声も上がった。

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