美大生で起業家&レンタルニート「就活やめた」生き方にフォーカス

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お互い見ず知らずだが「ひとつの#(ハッシュタグ)」を共有する2人が主人公のドキュメンタリー番組『2人の#』(Eテレ)が、3月19日(月)23時から放送される。

同番組では、同じ境遇・状況・考え方の2人のストーリーが同時進行で進んでいく。まるでSNSをブラウジングしているかのように、今の時代の若者たちが"どう生きようとしているのか"を見つめる、新しい感覚のドキュメンタリー番組。今回の出演は、稲勝栞さんと仲陽介さん。

稲勝さんは、美大の4年生でありながら、2年前に"ハヤカワ五味"というデザイナー名で起業した22歳。大ヒット商品「胸が小さい人向けのブラ」を生み出した人物だ。しかし、憧れのゲーム会社にどうしても入りたくて去年の春には本気で就活をしていた。ところが、結果はエントリーシート落ち。就活の理不尽さを目の当たりにし、ショックを受けていた矢先、舞い込んだのが、実店舗オープンのオファー。稲勝さんは、店舗に尽力することとし、就活は終止符を打った。それから半年。店舗は2月下旬にオープンする予定だが、課題も山積だ。起業家とはいえ、決して「キラキラ」とは言えないリアルの中で奮闘する日々。不本意ながらも「就活しない」道を選び、人生の大きな節目を力強く渡っていこうとする姿をドキュメントする。

一方の仲さんは、株式会社NEET代表取締役。就活に違和感を覚えたのは5年前で、まさに就活している時だった。みんながスーツを着て、感動もしていないのにうなづいたりメモを取ったりしている姿を見てイヤになったと明かす。「就活は個性を認めてもらえる場ではない」と感じたのだ。そんな彼が選んだ道は、ニート。誰にも雇われない。自分が好きなときに好きなことだけをする生き方をすると決めた。そしてNEET株式会社に"入社"。社員はみな好きなことをして暮らしている。仲さんの主な仕事は1時間1000円でなんでもしますという「レンタルニート」のサービス。はじめは斬新な会社だとマスコミから取材も殺到したが、それから5年。今はシェアハウスの3万円の家賃も払えない状況だ。就活を積極的にやめて始めた生き方。しかし、このままでいいのか、葛藤も感じはじめている……。そんな日々をカメラは見つめた。

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