桂歌丸、“引退”を語る…「声が出なけりゃミイラと同じ」

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落語界の重鎮、桂歌丸が、3月18日(土)に放送される『平成28年度の主役が大集結!古舘伊知郎ショー~THE・マッチメイカー~』(テレビ朝日系列、20:58~23:06)に出演。古舘伊知郎との初対談で、初めて“引退”について語ることがわかった。

古舘が「あの人とこの人を掛け合わせたら、より面白い話が聞ける」と思う2人を、今年度さまざまな分野で活躍した人物の中から選び、トークというリングでマッチメイクしていくこの番組。3月中旬、古舘は、最後の収録として、神奈川県横浜市で行われた「桂歌丸落語会」の舞台裏に潜入。病気との闘いを乗り越え、80歳にして高座に上がり続ける歌丸の真の姿を伝えるべく、密着取材に挑んだ。

高座が始まる2時間前、早々と楽屋に到着した歌丸と古舘との初対談が実現。その中で歌丸は「これまで辞めようと思ったことはこれっぽっちもない」落語に対し、心境の変化があることを告白する。昨年末に肺炎を患って以降、呼吸機能が低下し、「息を吸えないのは金がないより苦しい(笑)」と落語ネタのように現在の体調を語る歌丸。その口からは、「引退」の二文字も飛び出し……。「言ったのはカミさんと古舘さんだけ」という、知られざる歌丸の胸中とは?

その後、45分に及ぶ歌丸の落語を鑑賞した古舘は「歌丸さんの落語は完成品。傷や欠けがなく、美しく釉薬のかかった器が経年変化したような色艶があります。破壊芸とは真逆の極みを目指されたのでしょう。息を吸うのも苦しいとおっしゃっていましたが、歌丸さんは全身噺家ですから、“息をすることは生きること”と言うように、歌丸さんにとっては“息をすることイコール落語をすること”なんだと思います。今日は、66年をかけて築き上げてきたものの大きさ、凄みのある“芸”に触れられました」と深く感動していた。また、対談で今の心境を告白されたことに関し、「完全に予想外でしたが、打ち明けてくださってうれしかった……」と感謝しつつ、「高座を拝見する限り、覚悟、腹は決まっている」と感じたとも。「声が出なけりゃミイラと同じ(笑)」と苦しみを押しのけ客を笑わせるために話し続ける歌丸。その真実に古舘が迫る。

また、すでに出演が発表されている小池百合子都知事のマッチメイク相手も発表。これまで名前が伏せられていたが、人気歌舞伎俳優の市川海老蔵が登場することがわかった。奇しくも2人が実行している「断酒」や、海老蔵も知らない父・團十郎と小池都知事との意外な関係、また家族の看取りという極めてプライベートな話題まで、他のマッチメイクにはない独特の空気の中、さまざまなトークを繰り広げる。

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