尾野真千子江口洋介が夫婦役で出演し、遊川和彦が脚本を手掛けたドラマ『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系列、毎週木曜 21:00~)が、9月15日の放送で最終回を迎え、尾野と志田未来の演技派女優が魅せたシリアスな演技対決に、ネット上では「とにかく引き込まれた!」という声が多数あがり、平均視聴率も11.6%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と高い数字をマークした。

社会現象ともなった『家政婦のミタ』(日本テレビ系)をはじめ、多くの問題・話題作を世に送り出している遊川の脚本による本作。尾野は、挫折続きのピアニスト妻・梅田美奈を、江口は、自他ともに認めるお人好し夫・梅田信次を演じ、捨てられたハジメ(横山歩)と出会ったことで、「特別養子縁組」という制度を用い、“本当の家族”になろうと奮闘する姿が描かれた。

3人が“本当の家族”になろうと、生活を通じて様々な壁を乗り越え、“家族”という絵が見えてきたのも束の間、第7話では、ハジメの実母として志田演じる黒川泉が姿を見せる。祖母にあたる黒川月子(富田靖子)も登場し、月子がハジメの引き渡しを要求したことで、「特別養子縁組」を断念せざるを得ないという状況に。ハジメを監禁した状態でアパートに置き去りし、姿を消した泉。なぜ、そのような残酷な行動をとってしまったのか? 最終回ではベールに包まれたその理由を、泉は美奈だけに告白した。

ここで明かされたのは、泉は父親から性的虐待を受けていたこと。さらに、ハジメはその父親の子どもであることが告げられた。そのため、泉はハジメを見ると父親を思い出してしまう……。その苦しみから、自分はどうしていいのかもわからずにハジメを監禁、そしてアパートを飛び出したのだ。これまで胸の奥で一人で抱えていた誰にも言えなかった辛すぎる真実を、涙ながらに語る泉。そんな彼女を受け止める美奈。二人だけで進むこのシーンに視聴者からは、「二人の芝居は見ごたえあり」「すごい演技合戦」「本当に女優陣が素晴らしいドラマ」「尾野真千子さんと遊川和彦さんと志田未来さんの化学反応が見事でした」という感想が多く寄せられていた。

この作品を通じ、主役を務めた尾野は「愛の伝え方というのはこんなにも難しい……その難題を、いろんな方の力を借りながら、江口さん、(横山)歩との3人で乗り越えることができました。いい夫婦、いい親子だったと思います」と語っており、「愛というのは一言では語りきれない、私たちにとって一番大切なものであって、それだけに伝え方もいろいろある。物語としてそれをどう伝えていくのかは、すごく難しいことでした」と率直な気持ちを吐露しているが、「今は愛の深さや伝えることの難しさが分かったし、これから私が女優業を続けるにあたって、ひとつの試練であり目標ができたという思いです」と述べている。

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