白洲迅&楽駆が語るキスシーンの裏側「正直、本当に未知だった」『Life 線上の僕ら』インタビュー

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白洲迅さんが主演を務めるドラマ『Life 線上の僕ら』(毎週金曜正午更新)の先行配信が、6月19日よりRakuten TV、ビデオマーケットでスタートします。

常倉三矢の同名コミックを原作に、白線の上で偶然出会った男子高校生2人の人生を描くラブストーリー。堅実で生真面目な主人公・伊東晃役を白洲さん、晃が恋に落ちる天真爛漫な青年・西夕希役を楽駆さんが演じています。

初回配信を目前に控え、白洲さん&楽駆さんにインタビュー。ソーシャルディスタンスを保ちながらも、撮影秘話やお互いの印象について、息ぴったりに語ってくれました。

――ボーイズラブ(BL)作品ということで、撮影に挑む上で意識の違いはありましたか?

白洲:もちろん最初にお話をいただいた時には、相手が同性ということで何かしら違いがあるのかなとは思いました。でも、原作や脚本を読んでみたら、単純に“人と人との恋愛物語”だなと。ボーイズラブであることをまったく意識しないと言えば嘘になるけど、それほど意識しなくてもいいのかなと思っていました。

楽駆:僕は、まったく意識しなかったですね。はじめから“自分は同性が好きだ”と気づいている役柄であれば意識しますし、やり方も変わってくると思います。でも、夕希はそこに気づいていない状態から始まって、晃のことが好きになっていく。だから、ただ人として晃を好きになって、そのまま進んでいけばいいと思っていました。

――演じる上で大切にしたことは?

白洲:このドラマは、タイトル自体が“Life”というくらい人生をテーマにした作品なんですよね。高校生から社会人までを描くって、ハードルが高いというか、簡単ではないことだと感じました。ひとりの人生を、どう表現すればいいんだろうって。でも、考えても答えは見つからないので、衣装や髪型という物理的な変化も含めて、原作・脚本に描かれていることに身を任せてやっていけば、表現できるのかなと思いました。

――あえて気負わずに演じた?

白洲:そうですね。もちろん計算して演じる部分もなくはないですけど、テーマが大きいからこそ、目の前に起きていることを積み重ねていこうかなと。

楽駆:僕はとにかく“晃に向き合っていくこと”と“変わらないこと”を意識して演じました。原作を読んでも、夕希には変わらない良さがある。年齢を重ねて大人になっていく部分もあるとは思いますが、それは迅くんが晃で体現してくださるので、夕希は変わらずまっすぐに生きていこうかなって。その上で、この作品がどうみなさんに届くのか楽しみです。

白洲:ある種、対照的ですよね。変わらない夕希と、変化していく晃。そこも、作品のおもしろいところだと思います。

――晃と夕希は偶然白線上で出会いますが、おふたりの初対面の印象はいかがでしたか?

楽駆:迅くんは、柔らかさとか優しさを持っている方。全体的にオレンジっぽくて、その中に青みがあるというか。温かい中に、哀愁があったり、色気があったり。顔合わせの時から、本当に直感で「人として好きだな」「イケるな」って……いや、これだとかなり上から目線ですね(笑)。でも、この人が晃なら僕は夕希を演じられるというか、どこまでも連れて行ってもらえるんじゃないかなって言う感覚がありました。

白洲:楽駆はすごく素直。壁を作ったところで、そのままスーッとすり抜けていくような人間性を感じたので、僕も「イケるな」と思いました(笑)。

楽駆:でも、僕も誰にでもそういう風にできるわけではないんですよ。

白洲:うん。だから良い具合にかみ合ったのかな。

――おふたりは違うタイプだからこそ噛み合った?

白洲・楽駆:(同時に)いや、似ているんです(笑)。

白洲:似ているところもあるけど、対照的な部分もある。だから、共感しつつ、お互いを補い合えるような関係ですかね。

――それは一番いいパターンですね。

楽駆:本当にそうだと思います!

白洲:こんな女の子がいたらいいなと思いますよ(笑)。

楽駆:あははは、みなさん聞きましたか!?(笑)

――(笑)。キスシーンもありましたが、撮影前のお気持ちはいかがでしたか?

楽駆:いや~、これからキスするんだなっていう(笑)。テストの時は少し緊張しましたね。ファーストキスの撮影がクランクイン当日だったので、初日の現場の雰囲気からくる緊張も相俟って。でも、本番では何がなんだかわからないうちにキスされました(笑)。

白洲:たしかに、いきなり腕を掴まれてブチューだもんね(笑)。

楽駆:あらら!? みたいな戸惑いがありました(笑)。だから、夕希の気持ちそのままでしたね。でも、そこから増えましたよね、キスシーン。

白洲:そうそう、原作にないようなところでもね(笑)。

楽駆:監督も演出しやすかったのか、現場でどんどん増えていきました(笑)。

白洲:ファーストキスのシーンについて、僕は本当に未知だったんですよ。キスしてみないとわからないっていう(笑)。でも、晃は基本的には考えすぎて危ない橋は渡らないし、行動になかなか移せないタイプ。そこで苦悩していく部分もあるんですけど、実は“最初のキス”というきっかけは晃が作っているんですよね。夕希に対して、ふだん晃が抱えているものを取っ払っちゃうくらいの思いがあったし、2人にはそういう壁すらも超えていっちゃうほどに通じるものもあった。だから、あのファーストキスは、物語としてもかなり重要なシーンだと思っています。

――それでは、最後にメッセージをお願い致します。

白洲:ご覧になってくださる方々、それぞれの心のフィルターを通り抜けた時に、何か湧き上がるものがそこに生まれてくれたら、とても嬉しいです。

楽駆:キャスト、スタッフの方々の想いが詰まった作品です。是非、たくさんの方に見て頂きたいです!


取材:勝浦阿津希

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