プロフィギュアスケーター無良崇人、岡本知高の新「ボレロ」で舞う『世界フィギュアスケート選手権』

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フジテレビ系のフィギュアスケート番組のテーマ曲「ボレロ」がこの度、4度目のリニューアル。3月20日(水)から4夜連続で生中継される『世界フィギュアスケート選手権』のオープニングセレモニーで、ソプラニスタの岡本知高が初披露することがわかった。その映像は、世界にも同時配信される。さらに、今回の新「ボレロ」(BoléroⅣ~New Breath~)に合わせ、プロフィギュアスケーターとして様々な分野で活躍の場を広げている無良崇人が登場する。

岡本の華麗な生歌にのせて、無良があでやかに舞うという、夢の初コラボに注目が集まる。

「ボレロ」が、フジテレビ系のフィギュアスケート番組のテーマ曲になったのは、いまから10年以上前のこと。その後、歌い手としても華があり、かつ壮大なイメージの楽曲を歌いこなせるアーティスト選定に取りかかり、男性の肺活量で繰り出される美しくダイナミックなソプラノ音域を歌う岡本に決定した。しかし、あまりにも有名なクラシックのオーケストラ曲というプレッシャーと、そもそもメロディや全体の構成が歌唱用途の曲ではないというハードルが、岡本および楽曲制作チームを悩ませた。

そして、ついに2006年、歌詞にドイツ語をつけるという前代未聞のチャレンジに試行錯誤しながら、編曲は、大河ドラマなども手掛ける渡辺俊幸が担当し、「ボレロ」第1弾が完成した。それから、2010年には澤野弘之が第2弾を、2014年には高見優が第3弾を、と数々の有名編曲者が手掛けてきた。今回は、ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(フジテレビ系)や、ドラマ『わろてんか』(NHK)、さらにももいろクローバーZへの楽曲提供などを手掛ける、横山克が担当し、4回目のリニューアルとなる。今回のアレンジの意図は、先入観や固定概念を少し違った角度から見つめ直すことで、この曲にさまざまな価値観や息吹をもたらすことだという。そんな新「ボレロ」(BoléroⅣ~New Breath~)について、岡本に感想を聞いた。

ーー新「ボレロ」の印象は?

実は、自分の中ではもう新たなバリエーションの「ボレロ」は難しいんじゃないか……、「ボレロ」は卒業かな……と思っていたところ、また新たにチャンスを頂けて、しかもでき上がってきたアレンジがこれまでにない斬新なもので、歌っていてとても気持ちが良いです。ただ、これまでに比べて声楽的なテクニック面、リズムの捉え方がダントツ難しく、久しぶりに音楽を数学的に捉えました。頭の中で1回考えて、しっかり自分の体に吸収できないと歌えなかったです。

ーーこれまでと大きく変わったところは?

歌詞はこれまでと同じドイツ語のものなのですが、リズムがこれまでとは違う難しい「ボレロ」になっていたので、音符にどうはめていこうかと考えて、改めてドイツ語の先生に発音を見直してもらいました。聞いて下さる皆さんには、“なんか気持ちいいね!”って思って頂けるとうれしいです。

ーーそもそも初めてこのプロジェクトの話を聞いたときは?

「ボレロ」は、もともと歌うための作品でもないですし、しかもオペラでもないので、初めて聞いたときはとても驚きました。“岡本さん「ボレロ」歌えますか?”と聞かれて、とっさに“歌えません”と答え、フジテレビにはとっぴな発想をする方がいらっしゃるんだな、と思ったのを覚えています(笑)。ただ、驚きながらも、頭の中では一気に譜面が広がって“あれ? これ歌えるかもしれない!”とワクワクしたのも覚えています。そして今となっては、自分の3オクターブをフルに使える、僕の魅力が伝わる1曲だと紹介させていただいています。

ーー世界フィギュアスケート選手権のオープニングセレモニーという大舞台で歌うこと、また無良崇人氏との初共演については?

無良選手とは、彼が17歳の時アイスショーでご一緒以来、仲良くさせていただいているのですが、1対1で共演したことはなかったので、今回はとても楽しみです! そして、やり直しができない生の大舞台で、さらに大熱気のフィギュアスケートファンの中で歌わせていただくことは、緊張の方が大きいですが、会場の皆さんが僕にもいつもたくさんの拍手を送って下さるので、それを味方につけて頑張りたいと思います!

ーー視聴者、フィギュアスケートファンに向けてメッセージ

斬新な新しい「ボレロ」が産声をあげました。高い集中力で挑まなければ歌えない難しい内容です。でもその難しさに対して、ワクワクの好奇心と、この難しい曲をどう表現するかという、僕の中のキャパシティーを総結集させて挑みますので、皆さんの元に美しい冬が花開くようにお届けできればと思います。

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