山田孝之、林遣都、阿部進之介インタビュー 新ドラマ『REPLAY&DESTROY』への思い

公開: 更新:

――携帯ドラマと今回で、キャラクターに違いをつけた部分はありますか?

山田:携帯ドラマでは、フリーターの横山が教師の富田(吹越満)に対してはっきりものを言い、それによって彼が救われ、人生が少しだけ良い方向に向かうというストーリーでした。その一瞬だけだと「横山って少し面倒くさいけど格好良いな」という印象だったと思います。でも今回は、話数も多いのでそこ以外を見てもらおうかと。ふたつのシーンをひとつにまとめたり、連続ドラマとして必要ない部分は省いたり、第1話では携帯ドラマのストーリーを膨らませたりしています。横山はガンガン突っ走ってみんなに「うるさいな」と思われるんですが、人に言うわりに自分は全然できないという駄目な要素もあるんです。あとは意外と孤独な一面とか。いろいろな人と絡ませることにより、より愛されるキャラクターになりました。

――真野役についてはいかがでしょう?

林:真野と新田は、横山と一緒に住んでいるだけの人間という位置付けです。監督もおっしゃっていたのですが、真野と新田に何かが起きるということはなく、横山が外で拾ってきた事件に一緒になっていつも関わっているだけ。表面的に見ると、真野は常に冷静で横山を馬鹿にし続けていて、まとめ役といった立ち位置でしたが、今回は、横山自身がぶつかったり、変わらなければいけない出来事が起きたりするので、横山のそばにいる意味を大事にして演じました。ただいるだけではない分、人間味は増したと思います。

――新田役はいかがでしょうか?

阿部:基本的に横山を馬鹿にしたり呆れたりするのですが、それでも“一緒にいる”ということが強調されたと思いました。横山が掘り下げられたら、彼に反応する新田も掘り下げられ、化学反応が起きてさらに他の人間を刺激する。携帯ドラマよりグレードアップしたと思います。台詞の感じを見ると、新田は以前よりも周りを客観視できるようになったのではないでしょうか。

山田:携帯ドラマに比べて、3人とも、バックグラウンドなどいろいろな部分がプラスされていると思いますよ。

――役作りの上で、事前に準備したことはありましたか?

阿部:新田は「背筋力280kg」という設定があったので、僕は筋トレをしました。そうしろと言われたわけではないし、280kgというのもあくまでイメージだと思うんですが(笑)。筋肉隆々の新田に横山がビビるというシーンがあるので、鍛えれば鍛えるほど面白いんじゃないかと思って。「笑いのために鍛えることってあるんだな」と思いながら鍛えたんですけど、実際は280kgにはなりませんでしたが、目に見えて体形が変わっていく姿に自分で驚いていました(笑)。

林:全員で全裸になるシーンがあるんですが、阿部さんの思いがビシビシ来ていました。僕はそれを際立たせるため、逆に鍛えていません(笑)。

山田:僕も横山として差を見せるため、とにかく筋トレはしないようにしました。あそこは新田をみんなで作ったシーンですね。

――長台詞での掛け合いが本作の魅力のひとつだと思いますが、アドリブなどはあったのでしょうか?

阿部:横山を見ていると僕もいろいろ動きたくなってしまいますが、会話自体が台本でほぼ完成されているし、新田自体はいろいろなものを削いでいった方が面白いと思ったので、あまり意識しませんでした。

林:横山があれだけ無茶苦茶に暴れるので、なかなか出来ない部分ですね。でも今回は、人生ゲームやジェンガなど、何かの勝負をしている場面から物語が始まることが多くて。勝敗が決まった時、ただ盛り上がって悔しがるのではなく、横山をより腹立たせる罵り方や落ち込み方を意識しました。本当にひどいからかい方に対しては、台本にない悔しがり方をしたり。結構本気だったので、やっていて面白かったです。

山田:僕は、シーンの途中に入れるというよりは遊びとしてやることはありました。撮影はカメラマンの方がほぼ手持ちで撮影しているのですが、何かを撮った後、最後に遠くから撮るという手法(ヒキ)が多くて。ヒキになり「そろそろ、カット」というタイミングが来て、2、3秒立ったらいきなり台詞を言うというのを取り入れました。オンエア上はほとんど出てこないかもしれないけど、何かの特典映像にはなるかもしれませんね(笑)。

PICK UP