黒川想矢、月島琉衣との腕相撲シーンに「めちゃくちゃドキドキ」『からかい上手の高木さん』インタビュー

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月島琉衣と黒川想矢にインタビュー!
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月島琉衣さんと黒川想矢さんがW主演を務める『からかい上手の高木さん』(TBS系、毎週火曜23:56~ ※放送時間は変更になる場合があります。一部地域を除く)の第4話が、4月23日に放送されます。

山本崇一朗さん原作の同名コミック(小学館「ゲッサン少年サンデーコミックス」刊)をドラマ化した本作は、中学校で隣同士に座る“からかい上手の高木さん”と“からかわれっぱなしの西片”の日常のやり取りを描くラブコメディ。

高木さんを月島さんが、西片を黒川さんが演じた本作の撮影は、2023年3月に物語の舞台でもある香川県小豆島町で1か月にわたり行われました。今回は撮影から1年経て放送となった本作の撮影秘話や見どころをおふたりにインタビューしました。

小豆島に1か月滞在「島そのものからエネルギー」

――撮影から1年、当時を振り返っての感想をお願いします。

月島:1か月もどこかに1人で行くということが初めてだったのですが、過ごしてみるとあっと言う間で、一人暮らしが楽しいなという気づきや、滞在した小豆島の景色がとても美しく、いつでも海が眺められる状況だったので、心も穏やかに、清々しい気持ちで撮影に臨めました。島のみなさんもすごく温かかったです。

黒川:僕は海なし県(埼玉県)出身なので、毎日窓を開けると海があり、フェリーが行き来する景色が見られるという魅力的な生活を送りました。島で生まれ育った役柄だったので、1か月島に滞在したことで自然と役作りにつながったと思います。何よりもすごく気持ちが良くて楽しかったです。

――都会での撮影と比べて小豆島での撮影はいかがでしたか。

月島:私も役柄的に小豆島に馴染もうと意識していましたが、それ以上に空気や雰囲気など島そのものにエネルギーをもらい撮影に行くという毎日でした。島にはオリーブの木もたくさんあり「小豆島に来た!」という気持ちで撮影に臨めましたし、小豆島にいるときはずっと“高木さん”になりきって過ごせたように感じます。撮影期間中、一度東京に戻ったことがあったのですが、その時に周りの方から「島の子の顔になっている」「小豆島の雰囲気に馴染んでいるね」などと言われることが多く、本当に島に馴染んでいたと思います。

黒川:やっぱり島の空気を吸って、生活を送り撮影することに関しての違いは絶対にあると思います。

――役を演じてみて難しかった点や自分と似ていてやりやすかった点はありますか?

月島:私は、高木さんとは性格面では自分と真反対だなと思っていて……。原作を読んでから本読みまでの段階では、高木さんはすごく凛として大人っぽい性格というイメージを抱いたので、撮影前は声のトーンや話し方のテンポなど細かいところを意識しようと考えていました。ですが実際に撮影に入ると、意外といい意味で何も考えずに演じられたと言いますか、自然体に演じられたので、それは良かったなと思います。

それから、「からかい上手の高木さん 公式ファンブック:高木さん攻略作戦!」(ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)という本を購入し島に持って行っていたので、それも滞在中に読みました。その本を西片に見せてあげたかったけど、見せませんでした(笑)。

黒川:そういう本があるのだったら、僕も高木さんに勝てたかもしれないですね(笑)。僕は役を演じる上で、最初によく考えてたくさん悩んだ後、撮影前に考えたことを一度全部忘れて、頭を空っぽにしてから撮影に挑戦しました(笑)。

役と自分が似ているという自覚はありませんが、月島さんや今泉(力哉)監督は「似ている」と言ってくださっているので、たぶん似ている部分はあるのかもしれないですけど、撮影中は深く考えず、高木さんにからかわれて、何でこんなにからかわれているんだ! という気持ちになり、悔しくなってからかい返す……現場でも本当にその気持ちでいました。

――初共演でほぼ2人芝居になりますが、おふたりの掛け合いなど、空気感の作り方などはいかがでしたか?

月島:2人の掛け合いが多い中、高木さんと西片の日常の空気感を出すことも大切だと思っていたので、撮影の合間も読み合わせを一緒にしたり、仲良く過ごしたりする中で一緒に作り上げていくことができました。監督からは“中学生らしさ”は常に保っていてほしいと言われていたので、その点も意識しながら頑張りました。

黒川:僕は本読みで何もしゃべらずに帰ってしまったことを後悔して……。まずは“高木さん”と月島さんのことを呼ぶことからはじめました。その後、撮影中にお話したり、読み合わせをしたりコミュニケーションを取っていくなかで徐々にお互いを知りながら撮影できたのですごく楽しかったです。

――担任役の江口洋介さんから何か演技についてのアドバイスはありましたか?

月島:(江口さんとは)1週間くらいの撮影で話す機会はあまりなかったのですが、お芝居の時の声がカッコよくて、最初聞いたときは2人で「うわーっ!」ってなりました。

黒川:第1話で「西片ー!」とすごく怒られるシーンがあったので最初はちょっと怖い印象がありましたが、その後の職員室のシーンでは、優しい方だなという印象に変わりました。ちゃんと僕と同じ目線で話してくださるのですごく嬉しかったです。

監督からの「泣いちゃったよ」に不安な気持ちが払しょく

――第2話では腕相撲をして手を握り合うシーンがありましたが、その時の撮影秘話があれば教えてください。

月島:高木さんはそういうスキンシップにも照れない性格なので、私も撮影ではあまり意識せずに握っていました。

黒川:僕は内心、めちゃくちゃドキドキしました。でもこれは勝負だから、勝つために頑張ろうと、役通りの気持ちでいました。

――全話をご覧になったということですが、感想はいかがですか?

月島:先日、地上波の前にNetflixで先行配信されたので、公開日の0時を待って視聴しました。第1話だけ見ようと思ったのですが、第2話も見たくなり視聴して。もっと言えば全話を先に見て内容も知っているのに、それでもまた見たいと思えるくらい、いい作品だなと思いました。撮影ではお芝居だけですが、放映ではBGMなど素敵な音楽が入ったり、島の景色も差し込まれたりするので、完成版を見て改めてさらに素敵だなと思いました。

黒川:実はずっと心配で……。撮影が終わってからも「あれでよかったのか?」という思いがあったので心配でしたが、放送前に今泉監督から「いいものができて泣いちゃったよ」というメッセージをいただいて安心しました。実際に全話を見ると、自分自身もすごく楽しんでいたし、笑顔で見られたので良かったな、楽しかったな……と懐かしい気持ちになりながら見ていました。

月島:見ている間にいろいろなことを、「あの場所でこんなことあったな」とか思い出しながら、私も思い出に浸りました。撮影現場にいた自分にしかわからない雰囲気もあったので、それも思い出しながら見ていました。

――今後の放送の見どころを教えてください。

月島:私がお気に入りのシーンはまだ先ですが、高台のシーンです。お互いの感情が表情にも出ているシーンになっているので、注目して見てほしいなと思います。

黒川:見どころは、小豆島の景色や風景です。全話を見たときに、焼き立てのパンの包みを開けたときにフワッと香りが漂うように、小豆島の香りや匂い、風、波が一瞬にして蘇ったので、映像を通じて感じ取ってもらえる点も見どころだと思います。

Ⓒ山本崇一朗/小学館 ⒸTBS

(取材・文:佐藤文子)

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