阿部サダヲと深田恭子が、2017年1月スタートの新ドラマ『下剋上受験』（TBS系列、毎週金曜22:00～）にて夫婦役を演じることがわかった。

本作は、少子化社会の中、関心が高まっている中学受験を題材に、「親とは何か、家族とは何か」を問いかける、笑って泣ける“受験ホームドラマ”。中卒の父と偏差値41の娘が最難関中学を目指した実話が描かれた同名タイトル（著・桜井信一、2014年、産經新聞出版）を元に、小5の夏から中学受験に挑むまでの約1年半にわたる家族の奮闘ぶり、そして絆を深め成長する様子が描かれる。

『誰よりもママを愛す』（2006年）以来、10年ぶりにTBSの連ドラ出演を果たす阿部が演じるのは、主人公の桜井信一。持ち前のポジティブさと明るさで、貧乏でも楽しく前向きに生きている不動産会社社員だが、人生の選択肢や収入において、学歴という見えない壁に何度もぶつかってきたことから、娘にはエリートの道を歩ませることを決意。塾にも通わせず、中卒の自分が勉強を教えながら、二人三脚で奮闘する。

また、主演ドラマ『ダメな私に恋してください』（2016年）での愛らしい姿が記憶に新しい深田が演じるのは、「中卒だって自分は幸せ。なぜ一番じゃなきゃダメなの？」という疑問を信一にぶつける“何となく中卒”の妻・香夏子。2人の娘で最難関中学を受験することになる一人娘・佳織役には、オーディションで250人の中から山田美紅羽が選ばれた。

共演にも、豪華な俳優陣が勢揃い。東大卒で大手ゼネコン2代目社長という、信一とは対照的な経歴を持つ同級生・徳川直康役には要潤。中学受験経験者であることからアドバイザーのような役割を担う信一の職場の後輩・楢崎哲也役には風間俊介。そして、信一の父親で、中卒叩き上げの大工・桜井一夫を小林薫が演じる。さらに、信一の中卒仲間に若旦那、皆川猿時、岡田浩暉、川村陽介が、佳織の担任に小芝風花が決定している。

また放送に先駆け、先日、“学問の神様”湯島天満宮にてヒット祈願＆全受験生合格祈願が行われた。阿部、深田、山田はお祓いを受けた後、絵馬に願い事を書き込み奉納したという。阿部ら3人、渡辺良介プロデューサー、原作の桜井氏のコメントは以下の通り。

＜阿部サダヲ＞
お受験をテーマにしたホームドラマですが、スポ根ドラマのような熱いイメージがあります。“絶対に諦めない”がテーマの一つだと思います。自分自身もそういう思いで役者になり、「こうなりたい」と思っていた事を少しずつクリアしてきました。信一という役を通して、それを伝えていきたいです。深田さんには母という印象があまりないと思いますが、リハーサルでの立ち居振る舞いを見て、どこかにいそうな楽しそうなお母さんというイメージが湧いてきました。美紅羽ちゃんもノリが良いので、楽しい家族になりそうです。喧嘩もしながら本音で付き合える家族になっていけたらと思います。

＜深田恭子＞
私は中学受験を経験していないので、この作品のように、塾に通わず、家の中で父と娘が勉強して受験に臨む方法があるのだなと驚きました。「俺塾」という言葉が出てくるのですが、私は「阿部塾」として、阿部さんのもとで一緒にお芝居できる空間を楽しみにしています。美紅羽ちゃんは、沢山のリクエストを素直に吸収しながら演じていた姿が印象的でした。現代ですが、何故か懐かしく感じる温かい家族の中、妻として、母として、奮闘していきたいと思います。

＜山田美紅羽＞
佳織役を演じることが決まったとき、とても嬉しかったです。台本を読ませていただき、佳織は素直で明るくて、とても良い子だと思いました。阿部さんと深田さんには、一緒に演技をしていてとても面白く、引っ張ってもらっている感じがします。それに負けないように頑張ります。受験する方が、このドラマを見て「頑張ろう！」という気持ちになれるよう演じていきたいです。

＜プロデューサー・渡辺良介＞
中卒の父を突き動かしたのは、娘に対する強くて深い愛情でした。そんなパワフルで愛に溢れる父親役は、阿部さんの他にいませんでした。深田さんのお母さん役もとても新鮮で楽しみです。ドラマを通して、全国の受験生のご家族を応援したいと思います。

＜原作者・桜井信一＞
原作は、娘と受験勉強していた時、日々の葛藤を書き留めていたメモをもとに書いたものです。その私的な記録が本になり、ついにはドラマ化されることになりました。あまりの大ニュースに、喜び方すらわからなくなるほどです。中卒の人生、残りは消化試合だと思っていましたが、「生きていると良いこともあるもんだね」と呟くことが、妻との毎日の挨拶になりました。子どもの未来を変えようとすることが、家族まで大きく変えるという我が家の実体験を、ドラマを通じて視聴者の皆様に知って頂ければ幸いです。