SMAPの香取慎吾が、『踊る大捜査線』シリーズなどで知られる本広克行監督とタッグを組み、歳をとらずに生き続ける不老不死の一族＝“バンパネラ”の姿を描いたドラマスペシャル『ストレンジャー ～バケモノが事件を暴く～』（テレビ朝日系列、3月27日放送 21:00～）でテレ朝ドラマに初主演することがわかった。

今作のモチーフ（原案）は、少女漫画の名作としても知られる萩尾望都（はぎお・もと）氏の「ポーの一族」。1976年の連載終了後も多くのファンを虜にし続けており、萩尾氏が描いた「ポーの一族」の世界観がどのようにドラマとして現代に生まれ変わるのか注目が集まる。

本広監督と香取は、映画『踊る大捜査線THE FINAL 新たなる希望』（2012年）以来約4年ぶりで、ドラマは『蘇る金狼』（1999年日本テレビ）以来17年ぶり。この作品で香取は、不老不死の肉体を持った主人公の三杉晃を演じる。

三杉は、一度は自殺を試みるも、真理亜（中条あやみ）という謎の美少女に命を救われ、その日を境に不老不死として生きている。その三杉が14年前「20歳になったら迎えに来る」と約束した少女・伊東香織（宮下かな子）を迎えにやってくると、香織が何者かに殺害されているのを発見し、連続殺人事件の現場に現れたことで刑事・佐伯章二（萩原聖人）に疑惑を抱かれるところから物語は進んでいく。時代を超えて永遠に生き続ける“バンパネラ”と連続殺人事件にはどんな関わりがあるのか。世を忍び、孤独に生き続けてきた彼らの苦悩と葛藤、そして彼らが降り立ち共存を試みる現代の世界をミステリアスに、そしてサスペンスフルに紡ぎ上げられていく。

今回の出演について、香取は「少し前に（映画で）宇宙人の役をやっていましたが、今回は“バンパネラ”ということで、いよいよ人間じゃないことがバレ始めたかな……」とジョーク混じりにコメント。本広監督との再タッグについて「ご一緒できるので嬉しかったです。久々にお会いして第一声“おー、慎吾。元気？”って声をかけてくれたのですが、最近僕のことを“慎吾”と呼ぶ人も少なくなってきましたので、“あぁ、本当に若い頃から知ってくださっている監督さんなんだな”と感じました」としみじみ。また、今回の作品について聞かれると「不思議な作品なので、監督からは“感情なしで（演じて）”と言われました。感情なく演じるというのは難しい部分もありましたが、撮影しているときに監督が“このドラマ、すごく面白そう！”と言っているのを聞きまして……。撮影中に監督がそんな風に言う作品というのはなかなかないので、なんだか嬉しくなりましたし、僕自身も出来上がりが楽しみでワクワクしています」と語っている。

また、三杉を不老不死の身体にした“バンパネラ”一族の末裔・真理亜を演じる中条は、現在CMや映画・ドラマにも活躍の場を広げ、人気急上昇中のモデル。テレビ朝日のドラマは初出演で、香取ともこれが初共演となる。そんな中条と初めて会った際、香取は「生まれて初めて踊ったのが“慎吾ママ”でした。その頃から全然お変わりないですね」と言われたらしく「“バンパネラだからね”と返させていただきましたよ」と笑顔で初対面の様子を明かした。