篠原涼子&永山絢斗、『アンフェア』完結編への思いを告白

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――劇中で篠原さんの“一糸まとわぬシャワーシーン”が登場し、ドキッとさせられました。このシーンは当初の台本にはなく、佐藤嗣麻子監督とのやりとりから生まれたとのことですが?

篠原:撮影をしていて後半になると、なんとなく全体像をイメージしていくのですが、そのときに「濡れ場がないな」と思ったんです(笑)。雪平夏見って、どこかで裸になったり、どこかでちょっとお色気があったりしてきたのに、今回は黒いコートを着ているだけ。それで「何かできないかな?」と監督に相談してみたら考えてくれて、あのシャワーシーンになりました。

――シャワーシーンの撮影はいかがでしたか?

実は、そのシーンがシャワーになるとは聞いていたのですが、何がどのように撮られるのか全然わかっていませんでした。監督自身も「涼子ちゃんの体をちゃんと見ないと、どこのアングルから撮っていいかわからないから、正直どうするかまだ迷っているんだよね」と言っていたんです。当日、楽屋で監督に「裸で立って」と言われたので、裸になったら監督がカメラマンみたいになって全身ぐるぐると見て、「OK。下で待っているね」と言って撮影の準備に行っちゃいました(笑)。

――当日でもわからなかったんですね?

そうなんですよ。その後、現場に行って「どうやって撮るのかな?」と思っていたら、いきなり物陰からカメラが出てきて、それを見てようやく理解しました。本当にぶっつけ本番みたいな雰囲気だったので、ちょっと緊張しちゃいました(笑)。でも、女性の監督さんに撮っていただくし、私は『アンフェア』という作品は佐藤嗣麻子監督の世界観だと思っていて、長年の信頼関係もありますし、本当にすべてお任せして、佐藤監督のやりたいようにやってもらいたいと思っていました。

――ほかの監督だったら実現しなかったかもしれない?

篠原:そうですね。他の作品だったら、正直、自信が持てなくて裸にはなれなかったと思います。『アンフェア』だったら佐藤嗣麻子さんもいるし、信頼をおけるカメラマンやスタッフの中で、こういう形で自分を出せるのならば、やらせていただくことに抵抗感はありませんでした。

――永山さんが演じる津島は、雪平との距離感が絶妙で、眠っている雪平にきすをするとの特別なシーンがあります。このシーンはどのような雰囲気だったのでしょうか?

永山:そのシーンは、佐藤監督に「いろんな意味を持たせようにしたの」と言われました。撮影自体は序盤に行ったのですが、まだ、緊張感がある中でのシーンだったので、ドキドキしながら撮影しました。でも、何回もできて……(笑)

――永山さん、ちょっと嬉しそうな感じですね?

篠原:いえいえ。私の方こそ嬉しい限りですよ(笑)

永山:実は10テイク以上やっているのですが、完全に津島の気持ちを持っていかれちゃっています。

篠原:このシーン、たくさん撮ったのも全部、監督の計算だったんだよね。でも、私はそのシーンを見たときに、津島がすっごく切ないって思っちゃった。この演出は「監督にくいなぁ」って思いました。

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