高級料理フルコース「2名様より承ります」の壁...ひとりで味わうからこそのフレンチの真髄:ソロ活女子のススメ

公開: 更新: テレ東プラス

以前に比べれば"ソロ活"の認知度も高まり、ひとりで行動することの障害はなくなってきているようだが、どうしても越えられないのが「2名様より承ります」の壁。高級料理のフルコースは"2名様"より承ることが多い。なぜ1名様ではいけないのだろうか? 1名分の料理を作るのは、非効率的で、お店が損をするのだろうか!?

江口のりこ主演、ドラマ25「ソロ活女子のススメ」(毎週金曜深夜0時52分放送/テレビ東京ほか)。主人公・五月女恵は、ひとりで好きな場所に行き、ひとりで好きなことをして、ひとりの時間を楽しむ......そんな彼女を「ソロ活女子」と呼ぶ! ここで第5話「ソロフレンチフルコースディナーで『味わう』ことを知る」を振り返る。

ソロ活5「ソロフレンチフルコースディナー」

ドレスアップした恵が向かったのは、一流ホテルのレストラン。ここまでたどり着くのに、恵は苦戦した。今回のソロ活は、高級フレンチのフルコースディナー。しかし、どの店も予約は"2名様"から......同僚の紹介により、やっとの思いでソロ活可能なフレンチレストランを見つけたのだ。

伝統と格式ある店構えに、さすがの恵も気おくれ。「飾らない自分でいた方がいい」とソロ活で学んだ恵は、「よし、自然体の五月女恵でいこう」と店内へ。

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席につく前に、アンティーク家具や高級な調度品に囲まれた待合室に通される。独特の空気感で、これまたなかなか体験できる時間ではない。

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ウエイターに連れられ、テーブルへ。
「まるで宮殿ではないか!」

華やかなホールに、恵の気持ちも高まる。......が、早速、ちょっと困ったことが。

「高級店の苦手その1。椅子を引かれた時に座るタイミングが分からなくなる......普通に座れば店の人が合わせてくれる。それは十分わかっているのだが、できない......」

ぎこちなくも席についた恵。「お飲み物はいかがされますか?」の声に戸惑いながらも、ウエイターに勧められたシャンパンを頼む。

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ひとりの予約を受け付けてくれる店が少ないことをウエイターに話すと、フルコースの起源について教えてくれた。元々、フルコースの料理は貴族が屋敷に人を招いて、自分の財力を見せつけるため、"人に見せるために"始まったもの。その名残で、ひとりの客を断るのではないか。ひとりの量の料理を作るのが損というわけではない、と。

「おいおい世界のフレンチ。貴族って、いつの話だよ。令和版にアップデートしてくれよ。ここまでめちゃくちゃ苦労してるんだから、私」

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フルコースの幕開けは、クリーミーなカリフラワーのババロアとポシェトラキャビアを合わせピラミッド型にあしらった前菜。ここでまたもや問題が。

「高級店の苦手その2。料理とともに、お皿を彩る、あまり見たことのない葉っぱ。おそらくハーブだろうが、"これは食べるべきなのか、残すべきなのか"問題」

ウエイターに尋ねてみると、再び親切に教えてくれた。ハーブは、その料理の味付けの一つとしてシェフが選んでいるので、一緒に食べるもの。肉や魚と併せて口に入れると香りが広がって、料理の味が引き出される。

長年の疑問が一発で解決できた恵は、ウエイターの言う通りにハーブと料理を一緒に食べる。

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「美味しい! 確かに、ハーブは添え物ではなく、味のアクセントなんだ......これまで申し訳なかったね、ハーブくん」

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次なる料理は、なめらかなガチョウのフォアグラと黒トリュフを合わせたスペシャリテの一品。付け合わせとしてポートワインと甘口のワイン、2種類のゼリーが添えられている。

「トリュフとフォアグラ......来たぞ! 世界三大珍味、ワンツーパンチ」

一瞬身構える恵。まずはトリュフだけを口にするが、「みんな一緒に食べるべきなんじゃないか」と思い直す。

「美味しい! この料理たちの食べ方が分かってきたぞ。見た目の美しさに囚われてしまっていた。ソースやハーブや食材のハーモニーが口の中で奏でられる。これこそがフレンチ!」

ハーモニーを楽しみながら、もう一口。

「そうだ、最大限に味わうために、味覚と嗅覚以外をシャットダウンしよう。本当に味わうということは、味覚以外をシャットダウンすることなのかも」

じっくり味わう恵。こんなことはソロ活でしかできない! 誰にも"美味しい"アピールをする必要ないのだ。

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料理の味わい方を会得した恵は、もう何も怖くない。魚のメイン料理は、ロシア皇帝に納めた宝石"インペリアルエッグ"へのオマージュとして創作したシェフのスペシャリテ「金箔でコーティングしたマダイのスフレ 黒トリュフと白ワインのソース添え」。

「正解だ! これが分かればハーブを残すことなどありえない。残ったソースだけスプーンですくってペロペロもない。私の中で急にフレンチが身近になった気がする」

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肉のメイン料理は、昭和天皇もパリ本店で味わったという伝統の一品「フランス産鴨の胸肉のロースト 4種の胡椒を使ったソース添え」。

「なんだかすごいワードが並びすぎていて、"とにかくすごそう"ということしかわからないが、もう私はひるまない。私は知ってしまったのだ、フレンチの真髄を......」

そして目の前でフランベして作られるデザート。本格フレンチフルコースを堪能した恵の前に、ある人物が......!?

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恵が「人生で初めて料理を味わうことを知った」今回のソロ活。恵が「無駄に美男美女もいる」と注目したレストランの客として、水ドラ25「ラブコメの掟~こじらせ女子と年下男子~」(毎週水曜深夜1時10分放送/テレビ東京ほか)の九条瑠璃(栗山千明)と、彼女に恋愛指南を請う年下男子・真宮亮(小関裕太)も登場しているので、チェックしてみて!

今回の"ソロ活"情報!

「Tour d'Argent Tokyo(トゥールダルジャン東京)」
パリ本店は400年の歴史を誇る格式ある老舗フレンチレストラン。世界で唯一の支店として「ホテルニューオータニ」に誕生してから30年以上もの間、フランスと日本の食文化の懸け橋として伝統を継承しながら革新を続けている。

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ドラマ25「ソロ活女子のススメ」(毎週金曜深夜0時52分放送) 5月7日(金)放送の第6話は?

第6話
「ダイジェスト出版」編集部の契約社員・五月女恵(江口のりこ)は、好きな時に好きな場所へ行き、ひとりの時間を楽しむ"ソロ活"に邁進中。長年の夢だった"空を飛ぶ"を叶えるべく、恵は都心から1時間程離れた気球フライトが体験できる施設を訪れる。
翌日の朝方にフライトを控え、今晩の宿泊場所へ案内された恵は、パイロット吉村の妻にバーベキューに誘われる。そこで意外と知らなかった気球競技のことを知り...。そしていよいよ、恵は風になる...?

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