かぜとは違う症状に気づける!? インフルエンザ予防5つのポイント

公開: 更新: テレ東プラス

今シーズンは、早くもインフルエンザが全国的な流行期に入りました(国立感染症研究所 発表)。例年より数週間~1ヵ月早い流行で、すでに警報が発令されている地域もあります。インフルエンザを予防するにはどうすればいいでしょうか?

さまざまな専門家がレギュラー出演中の生活情報番組「なないろ日和!」(毎週月~木 午前9時26分~放送中)から、今回はイシハラクリニック副院長・石原新菜先生に「インフルエンザの予防法」についてお話を伺いました。

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インフルエンザとかぜの違いは?

体がだるくて、熱っぽくて、寒気が......これってかぜ? それともインフルエンザ? 感染を防ぐためにも、どのように見分ければいいのでしょうか。

「かぜの90%はウイルス、10%が細菌が原因です。インフルエンザウイルスは、かぜの他のウイルスと比べて非常に感染力が高く、症状が激しいのが特徴です」(石原新菜先生、以下同)

【インフルエンザの症状の特徴】
・38℃以上の高熱
・関節が痛い
・急激に症状が現れる
(人によっては下痢なども)

このような症状が出たときは、インフルエンザの疑いあり。医療機関で診察を受けましょう。

インフルエンザ予防5つのポイント

【ポイント1】手洗い2回+アルコール消毒1回でノロウイルスも予防!

nanairo_20191208_02.jpg画像素材:PIXTA

「外出時にはマスクを着用、そして指先やツメの間までしっかり洗う正しい"手洗い"と、"アルコール消毒"をこまめに行いましょう。
特に外出後の手洗いは1回だけではなく2回! この季節はノロウイルスも流行します。アルコール消毒はかぜやインフルエンザのウイルスには有効ですが、ノロウイルスには効果が低いのです。ノロウイルスには次亜塩素酸(漂白剤などに使われている)の消毒が有効ですが、それでは手が荒れてしまいます。石けんなどを使ってしっかり2回の手洗いで、ノロウイルス感染も予防しましょう」

【ポイント2】うがいは紅茶がオススメ!

「帰宅後は、必ずうがい! 水より、紅茶がオススメです。
インフルエンザウイルスの表面にはトゲ状の突起があり、そのトゲで喉や鼻などの呼吸器粘膜に取り付き、体内に侵入していきます。紅茶に含まれる紅茶ポリフェノールは、そのトゲを無力化し、粘膜に取り付く力をなくす能力を持っています」

うがいに使う紅茶は温かくても冷たくてもOK! 缶やペットボトルなどの紅茶はポリフェノールの量が少ないので、出がらしでもいいので茶葉でいれたものがベター。

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また、石原先生オススメの紅茶ドリンクも紹介。すりおろしたショウガを大さじ1杯程度紅茶に入れる「ショウガ紅茶」は、紅茶の効果に加え、ショウガの成分ショウガオールにより免疫力がアップし、インフルエンザなどの予防にも繋がります。

【ポイント3】部屋の温度は22~25℃、湿度は50~60%

「寒く、乾燥した環境でインフルエンザが流行します。その逆にするため、室内の温度は22~25℃、湿度は50~60%が理想です」

【ポイント4】入浴は40℃のお湯に15分肩までつかる

「かぜのひき始めや、発熱しても37℃台であれば、お風呂に入ったほうが体も温まり、免疫力もアップします。また、浴室の温かく湿気を含んだ空気を吸い込むことにより気道の繊毛細胞も活発になるので、ウイルスを排出しやすくなります。ただし、熱が高い時は入らないでください」

【ポイント5】睡眠は7時間以上

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「睡眠時間が6時間未満の人は、7時間以上の人に比べて、4.2倍かぜにかかりやすいといわれています。睡眠時に体は修復、回復をはかっているので、睡眠時間が短いと免疫力が落ちてしまいます。
また、頭寒足熱が基本! 腹巻などで、お腹を温めることが大事。臓器を温めると、代謝も上がり、血行もよくなり、全身を温めることができます」

最後に、石原先生が実践している「予防法」を紹介します。
「普段から良く寝る、お風呂も毎日入る、そしてバランスの良い食事。野菜をたくさん摂ることができるから、毎日鍋でもいいぐらい! ネギは、殺菌作用、体を温める、免疫力アップの効果が。ニンジンは、ベータカロテンがビタミンAに変換されて作用し、粘膜の免疫力アップ。キノコ類のビタミンDも免疫力をあげてくれます。白菜はビタミンCが豊富なので、煮込みすぎずシャキシャキ感を残しましょう。これにショウガもいれたら最強! あとは、お腹を冷やさないように、腹巻も必需品ですね」

早くも猛威をふるうインフルエンザ。しっかり予防し、免疫力をアップして、負けない体を作りましょう。

※この記事は石原新菜医師の見解に基づいて作成したものです。

取材協力:石原新菜先生。医師。「イシハラクリニック」副院長。父・石原結實のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっている。ヒポクラティック・サナトリウム副施設長、健康ソムリエ講師としても活動。著書は『病気にならない蒸し生姜健康法』(アスコム健康BOOKS)、『「体を温める」と子どもは病気にならない』(PHP研究所)など30冊以上。韓国、台湾などアジア圏で翻訳出版されている。
オフィシャルHP

石原新菜先生も出演する「なないろ日和!」は、今後もあらゆる専門家が出演し、生活に役立つ情報をお届けしていきます。毎週月~木曜9時26分からのOAも要チェックです!

(取材・文/船圭子)

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