いきなり、ニトリがステーキ!社内に億万長者続出のワケ

公開: 更新: テレ東プラス

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サンシャイン池崎特任教授と池谷実悠アナウンサーによる「チャラすぎるミクロ経済学」でおなじみの「日経テレ東大学」。話題企業のビジネスモデルをゆっくり解説する「ゆっくり経済解説」もお忘れなく! ビジネスにお役立ちの小ネタ!中ネタ!大ネタ!満載!です。

さて、今回取り上げたのが、「お、ねだん以上。」でおなじみのニトリ。なんとニトリが外食産業に進出したそうです。

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チキンステーキが500円!

店舗名は「ニトリダイニング みんなのグリル」。名物メニューはチキンステーキです。ニ"トリ"だけにチキンっていうわけ? というツッコミも入りそうですが、驚くべきはそのお値段。

税込で500円!

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まさに、「お、ねだん以上」ですが、その驚異の価格設定を可能にしているのが、ニトリならではのビジネスモデル。卸を通さずに食材を調達。ニトリで扱う家具や食器を店舗で利用して、コストを下げる工夫をしています。今後、約450カ所ある全国のニトリへの出店を検討していくそうです。

家具のイメージが強いニトリ。似鳥昭雄ニトリホールディングス会長が大学を卒業後、会社勤めを始めましたが、半年で解雇となり、23歳で家具店を創業したのが始まりです。その後、家具一本で急成長を遂げましたが、最近は拡大志向が目立ちます。

2020年、DCMホールディングスとの争奪戦を経て、ホームセンター「島忠」を約2100億円で買収しました。ニトリはさらにアパレルにも進出、女性向け衣料品ブランド「N+」の販売を本格化。ニトリは大阪、神奈川、宮崎でショッピングモールも運営しています。最終的にはイオンのような総合小売業を目指すのではと、予想する関係者もいるほど。

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34期連続の増収営業増益、株価は20年で約50倍

そんなニトリは、株式市場でも超優良企業です。2021年2月期決算で34期連続の増収営業増益を達成。20年前、2001年の5月の株価は410円前後でしたが、それが2021年5月では19,000円を超える水準です。実に50倍近い上昇となります。

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ニトリはボーナスの一部を自社の株で支給することもあり、社内に億万長者が何人もいるといいます。業界随一の給与水準、さらに「ニトリ大学」という独自の教育システムなど段階を踏みながら社員を育てる仕組みがあることから、就職人気ランキングでも急上昇中です。

そんなニトリの成長の秘密はSPA。

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SPAとは「製造小売業」のことで、企画から生産、販売までの機能を垂直統合したビジネスモデル。もともと、アパレルのGAPが自社の業態をSpeciality store retailer of Private label Apparelと表現しました。それを略したのがSPAです。代表的なSPA企業としては、ユニクロやファストファッションのZARAなどがあります。

現場の売れ筋情報を的確に企画段階から反映させロス、無駄のない商品の生産につなげることができるのがSPAの特徴ですが、ニトリのSPAはただのSPAではありません。

ただものじゃないニトリのSPAとは! ビジネスモデルの秘密は日経テレ東大学」YouTubeチャンネルで配信中!です。

同時「ゆっくり解説」中の<ニトリの成功の5原則>もお見逃しなく!

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