濡れ場にも初挑戦!キスマイ北山宏光、アイドルから役者へ「転機となる作品」:ただ離婚してないだけ

公開: 更新: テレ東プラス

冷え切った夫婦関係、不倫、妊娠......その果てに待つものとは!? ドラマホリック!「ただ離婚してないだけ」(毎週水曜深夜0時放送/テレビ東京ほか)が、7月7日(水)スタート。衝撃的な内容で話題を呼んだ本田優貴の人気コミックが、北山宏光Kis-My-Ft2)主演で実写化される。

フリーライターの柿野正隆(北山)は、小学校教師の雪映(中村ゆり)と結婚して7年。しかし、夫婦仲はすでに冷え切り、正隆はフリーターの萌(萩原みのり)と不倫関係にあった。妻を顧みず、自堕落な毎日を送る正隆。そんな彼が、恐ろしい事態に巻き込まれていく......!

北山さんが演じる正隆は"最低のクズ男"。一体、どんな表情を見せてくれるのか? アイドルの枠を超え、これまでにない役柄に挑む北山さんに心境を語ってもらった。

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覚悟を持ってクズ男を演じる

――これだけのクズな男を北山さんが演じるのは相当なインパクトがあると思いますが、"嫌われるのを恐れずに演じる"ことになるのですか?

「観る人が目をふさぎたくなるような内容でもあるので、台本を読んで"これ、俺がやるんだ......"と自分でも怖くなりました。最初にこのドラマのオファーをいただいた時、スタッフさんに『事務所の中でも、今この役をやれるのは北山くん』と言っていただいたのですが、ここまでいくのかというレベルで。挑戦させてもらえる作品なので、いろんなことを飛び越えてやっていかなくちゃいけないと気合が入りました」

――2019年の主演ドラマ「ミリオンジョー」(テレビ東京ほか)のスタッフとの再タッグとなりますね。

「みんな熱い方ばかりで。『ミリオンジョー』の撮影は真夏で大変でしたが、それを一緒に乗り越えてきた仲間という思いがあります。ドラマの打ち上げで『またこのチームでやりましょう!』と言いつつも実現することはあまりないのですが、またすぐ一緒にできることになったのがうれしくて。僕にとって転機にならざるを得ないディープな内容の作品を仕掛けてきてくれて、なんともしびれました」

――内容も役柄も北山さんにとって大きな転機となる作品になりそうですね。

「濡れ場もあります! これも初挑戦なので、ファンの方がどう思うかというところもあって。ただ、ジャニーズっぽいところを残しちゃうと、視聴者が物語に入り込みづらくなるんじゃないかとも思います。振り切ってやるのであれば、俳優として見てもらえるようなお芝居をしていかなくちゃいけない。それが僕自身の成長につながり、転機になる作品になるんじゃないかと思っています」

――この作品を通じてどのように成長したいですか?

「役者として、いろんな作品に出させていただいていますが、ジャニーズ事務所に所属しているということで、僕は"アイドル"だと思うんです。それが"俳優"として見てもらえるようになれるかもしれない。"ジャニーズなのにこんなこともできるんだ""良い俳優だな"と思ってもらえるように成長していきたいです。見てくださる方のイメージを越えていく俳優になりたいですね」

――ちょっとした出来心からの不倫が、とんでもない事態を招くことになります。正隆をどのように演じたいと考えていますか?

「心の揺れ方の表現がとても難しいと思っています。最悪なことが次々と起きていくのですが、どういう表情をするのか、どうなっていくのか、目まぐるしく動く正隆の中の葛藤を表現したいです」

――クズな面のお芝居については?

「正隆は確かにクズですが、"なんかコイツかわいそうだな"というところもあるんです。"実はこんなことしたくなかったんじゃないか"という思いが浮彫りになってくる。だから、クズをただクズとして演じるのではなく、もっと深いところで演じたい。ふとした時にさみしそうに見えたり、セリフがないところでの感情の揺れを表現していきたいですね。1つ歯車が狂ったことで転がり落ちていく人間が、どこまで自分の精神状態を保っていられるか......そんな姿を体現していきます。

そして正隆は自分がしたことに対し清算をします。最後は、観ている人が『正隆は変わった、成長した』と思えるよう説得力を持たせなければいけない。監督と、"視聴者にとって受け入れられるか受け入れられないかボーダーラインを引く作品になるだろう"という話をしました。でも、全てを観終わった時には、そのボーダーラインを越えて視聴者の心に飛び込んでいける正隆にしたい。正隆の成長と、人間として共感できる部分が見えてくるといいなと思っています」

北山さんの理想の夫婦像は?

――この作品をやるにあたって、"離婚"についてはどう考えましたか?

「離婚はナイーブなこと。でも、どの家庭でもありうる話でもある。周りに離婚経験者もいるので、話を聞いたりしました」

――この作品に触れると、結婚の難しさを感じずにはいられません(笑)。北山さん自身の結婚観は?

「いずれはしたいですし、できたらいいなと思います。自分の"理想の夫婦関係"があっても、相手にも相手の思いがありますから、理想はあまり考えてないです。お互いの"相手がそう思っているなら、そうしてあげよう"という積み重ねですよね」

――正隆は雪映に対して冷たい態度を取りますが、結婚したからには付き合っていた時期もあるわけですよね。正隆と雪映がうまくいっていた頃はどういう夫婦だと想像しますか?

「雪映さんはすごくできた女性だと思います。嫌なことをされても逃げないのが素晴らしいし、最終的に夫を守ろうとするから、正隆も心の拠り所にしている。2人の結婚までのエピソードは、キラキラしていたんじゃないかな。だから、何があっても、正隆のことを『本当はそういう人じゃない』と思っていてくれるんでしょうね」

――"クズな男"とは反対に、北山さんの身近にいる"完璧な男"というと、誰でしょう?

「井ノ原(快彦)さん。井ノ原さんは包容力がえぐい。優しいしお茶目だし。このドラマが決まった時も『おめでとう』とメールをいただきました」

――井ノ原さんの包容力をどんなところに感じますか?

「井ノ原さんとは年齢も離れているし、僕なんて後輩の端くれなのに、『北さん頑張れよ』と、わざわざメールを送ってくださる。そのメールの絵文字が意外とかわいかったりして(笑)、ちゃんと隙も見せてくれる。余裕がないとできないことだと思いますし、すごく魅力的な方です。あとは、タッキー(滝沢秀明)かな。"漢(おとこ)"って感じがします(笑)。『背中見ときな』みたいな。一緒にご飯を食べに行くと、いつお金払ってるんだろう?ってタイミングでみんなの分を払ってくれているんですよ。おそらく、滝沢くんの行くお店は、滝沢くんとお店の人がグルになってますね(笑)」

サスペンス作品においてネタバレは厳禁! インタビュー中も、気心知れたスタッフに「これは話しちゃっていいのかな?」と確認しながら答えてくれた北山さん。濡れ場の有無を明かしてもいいとOKが出ると、「これは隠さなくていいみたいなので、いろいろ話しやすくなりました(笑)」と急に饒舌に!? クズ男正隆の成長を演じるとともに、北山さんの役者としての飛躍にも期待!

(取材・文/伊沢晶子)

ドラマホリック!「ただ離婚してないだけ」は7月7日(水)スタート!

第1話
フリーライターの柿野正隆(北山宏光)と、小学校教師の柿野雪映(中村ゆり)は、結婚7年目となる夫婦。正隆の雪映への思いは冷めきっており、関係は「ただ離婚してないだけ」。そして正隆には夏川萌(萩原みのり)という不倫相手がいた...。萌は日中は新聞配達、夜はガールズバーで働き、少年院を出たばかりの弟・夏川創甫(北川拓実)の面倒を見る複雑な家庭環境だった。そして正隆も...。正隆の実家は富山県に本社を置く製薬会社・柿野製薬。義理の父・柿野利通(団時朗)は妻の連れ子だった正隆よりも実の息子である弟・柿野利治(武田航平)を可愛がり、正隆は家族の中で孤立した存在だった。その家庭環境が正隆の中に暗い影を落とし...。雪映と結婚後もそれは払拭できず、3年前、子を授かるも死産した際、ショックを受ける雪映に寄り添えなかった。父から愛されずに育った正隆は、親になる自信がなかったのだ。ある日、正隆は萌と温泉旅行に向かう。そこで萌から、ある衝撃の告白が...。

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