脱炭素との戦い!「出光興産」が創業以来の大決断:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)。

7月2日(金)の放送では、世界的な潮流となったCO2(二酸化炭素)削減、"脱炭素社会"へ向けた日本企業の挑戦を追う。


「脱炭素」に「グリーン革命」...声高に叫ばれるようになった世界、そして日本で今、何が起きようとしているのか? 「CO2」削減という大きな課題に取り組む先に、大きなビジネスチャンスを見出そうとする企業たち。シリーズ第1弾は、新たなエネルギーをめぐる最前線に迫る。

ガソリンスタンドだけでは生き残れない!「出光興産」が目指す大転換

石油元売り会社「出光興産」の木藤俊一社長が、2030年を境に、売り上げの大部分を占める化石燃料を減らし、替わりに再生エネルギーなど増やす方針を発表。"脱炭素化社会"に向け、大転換を進めている。

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1911年に石油の販売業として始まった「出光興産」は、自動車の普及とともに急成長を遂げたが、1994年をピークに需要が減少。業界に再編の嵐が吹き荒れる中、2019年「昭和シェル石油」と経営統合し生き残りをかける。しかし、時代は「脱炭素社会」へ。
全国に約6300カ所あるガソリンスタンドをどうしていくか。
その改革案が、「スマートよろず屋コンセプト」。ガソリンを売るだけでなく、飲食から健康など、石油に頼らないビジネスを展開するというものだ。

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去年8月には、横浜で実験店舗をオープン。給油機の替わりに電気自動車の急速充電サービスを並べ、更に駐車場やカフェで稼ぐというものだ。しかし、消防法の規制などがあり、収益を上げるという観点ではまだ課題が多い。

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「よろず屋」でもう一つ肝となるのが、『超小型EVのカーシェア』だ。
今年4月、競技用のレース車両開発で知られる「タジマモーター」と合弁会社「出光タジマEV」を設立。まだ大手が作っていない、4人乗りの超小型EVをイチから開発する。

脱炭素の切り札!? 新エネルギー"水素"の可能性

脱炭素へ向けて、様々な企業が新エネルギーや新技術の開発に取り組んでいる。「トヨタ自動車」が開発を進めるのは、ガソリンの替わりに水素で走る「水素エンジン車」。
マフラーから出るのは排ガスではなく水蒸気。ガソリンエンジンを改良したもので構造はほぼそのまま。豊田章男社長自ら先頭に立ち、自動車メーカーにしか出来ない技術と走りで"脱ガソリン"に挑む。 

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この水素エンジン車を支えるのは、カセットコンロでお馴染みの「岩谷産業」。80年前から水素を扱う老舗であり、耐久レースでは水素を入れる特別なピットを用意した。国産初のH1ロケットにも「岩谷産業」の液化水素が使われ、日本一の生産量を誇る。
現在都内には「岩谷産業」をはじめとした大手企業が続々と参加し、21カ所の「水素ステーション」が開設されている。番組では、整備が進む水素ステーションの実用度を独自検証する。

逆転の発想!CO2を回収して活用!? 日本発...驚きの新技術

スイスのベンチャー企業が開発したのは、大気中のCO2を直接回収して地球温暖化を防ぐ巨大なCO2回収機。二酸化炭素を「減らす」のではなく「回収する」と言う逆転の発想に投資家などが賛同し、去年120億円もの資金を集めた。
ビニールハウスでは、回収したCO2が植物の光合成を促すために使われ、野菜の収穫量が20%UPするという。コカ・コーラの工場では、CO2を地元でとれるミネラルウォーターに混ぜて炭酸水として販売している。

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一方、東京大学発のベンチャー企業「CO2資源化研究所」では、CO2を資源として有効活用する前代未聞の研究開発が進められていた。そのカギとなるのが、世界各地の温泉地などに生息している「水素菌」。最大の特徴は、二酸化炭素を食べて増殖することで、この水素菌を使えば、二酸化炭素を削減することができる。日本の名だたる大企業が注目する水素菌の驚きの活用法とは?

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「脱炭素」「CO2削減」...乗り遅れた企業は、もう生き残れない! 地球環境に負荷をかけず、ビジネスを続けることができるのか? 大転換を迫られる日本企業を追った「ガイアの夜明け」は今晩10時から放送。どうぞお見逃しなく!

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