人気エッセイスト、パリの恋人との苦い思い出の味...最低のカスレに隠された真実:シェフは名探偵

公開: 更新: テレ東プラス

【第2話の3行まとめ】
・人気エッセイストが「ガチョウのコンフィのカスレ」を希望。
・彼女はカスレが原因で恋人と別れたことがある。
・お節介シェフが、彼女が最低の思い出の料理をリクエストした謎を解く!

すぐにお節介を焼いてしまうシェフが、人並み外れた洞察力と推理力で訪れた客の謎を解くグルメミステリードラマ「シェフは名探偵」(毎週月曜夜11時06分放送/テレビ東京ほか)、第2話を振り返る。

町の小さなフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」。店のメンバーは、シェフの三舟、スーシェフ(副料理長)の志村洋二(神尾佑)、ソムリエの金子ゆき(石井杏奈)、ギャルソンの高築智行(濱田岳)。

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出版社の編集者で常連客の御木本遥(浅野千鶴)から予約が入る。前菜にフォアグラを使った料理、メインは「ガチョウのコンフィのカスレ」にして欲しいという。同席するエッセイスト・寺門小雪(松本若菜)の希望だった。

「ただのカスレが食べたいんじゃない。ガチョウで作ったカスレが食べたいってことか」

ガチョウは日本ではあまり食べられていない食材のため手に入りにくい。なぜガチョウなのか......!?

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寺門はかつてパリに住んでいたことがあり、恋愛に関するエッセイが大ヒットした。彼女が来店すると聞き、志村は「俺、ファンです!」と大興奮。志村によると、寺門のエッセイにカスレに関するエピソードがあるという。

エッセイ「最低のカスレ」は、三年間のパリ生活に疲れ果てた彼女が、ランドック地方出身の恋人・アンリと別れる話だった。寺門の誕生日が近付いたある日、学生だったアンリは財布を落としてしまい、誕生日を祝うため寺門から100ユーロを借りる。翌日、アンリは室内を飾り、「ガチョウのコンフィのカスレ」を誕生日ディナーとして用意していた。アンリは「これは特別なガチョウなんだ」とうれしそうに何度も口にする。

しかし、100ユーロも貸したのに、買ってきたのは安いガチョウの肉。しかも、その日は寺門の誕生日の前日だった。誕生日すら覚えてくれていない恋人に失望した寺門は、アンリを置いて家を出て行った。それきり彼には会っていない。

「もし、あの夜のディナーがガチョウのカスレじゃなければ......」

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寺門にとってガチョウは特別な料理ではあるが、苦い思い出の味のはず。なのに、なぜ今食べたいと思ったのか? 高築、志村、金子は首をかしげるが、三舟は納得した様子。

「寺門様の気持ちは分からないが、アンリの気持ちは分かるかな」

輸入食品会社に注文していたフランスのガチョウの肉に加え、志村のホテル時代の後輩が台湾料理店で譲ってもらったという丸々のガチョウの肉がパ・マルに届いた。2種類のガチョウを見て、何やらひらめく三舟。

予約当日、御木本が寺門を連れて「パ・マル」にやってきた。まずは、この店のフォアグラ料理の中でも一番人気の「自家製フォアグラのパテ」。パリの味を知っている寺門も「最高ね!」と大満足。彼女は、フォアグラが大好物だった。

そしてメインの「ガチョウのコンフィのカスレ」。三舟は2種類のカスレを出すという。

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まずは一皿目。ガチョウのコンフィは通常、塩漬けにした肉をガチョウの脂の中で煮るが、それは保存のためで、日本人の味覚からすると脂が強い。そこで三舟シェフは、ガチョウの脂の代わりにオリーブオイルを使ってしつこさを抑えている。それをスキレットの上で表面を焼き固めてから、インゲン豆と一緒に時間をかけて煮込んだものだ。

手をかけた「ガチョウのコンフィのカスレ」を口にした寺門は、味には満足しているようだが複雑な表情。

そして、2皿目のカスレ。1皿目より脂っぽく、インゲン豆は煮崩れている。2皿目を食べた寺門は、思わずスプーンを落としてしまう。

「あの時食べたカスレと同じ......」

それは、アンリが作ったカスレと同じものだった。寺門のエッセイを読んだだけで、三舟は最低のカスレを再現したのだ。一体どうやって!?

「重要なのはカスレじゃない、ガチョウなのです」

アンリは、恋人の誕生日を忘れ、お金を借りておきながらお祝いのディナーを安い食材ですませるような不誠実な男だったのか? アンリは「特別なガチョウだ」と何度も口にしていた。だとすれば......!? 三舟が解き明かす、あの日の真相とは!?

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この他、「ビストロ・パ・マル」でプロポーズされて結婚を決意したはずの女性が恋人の前から姿を消した。実は、彼女の元恋人はある事件を起こして服役し、最近出所したらしい。
かき氷が大好きな彼女はあることで出所を知り、元恋人の元へ行ってしまったのではないか...。果たして彼女は心変わりしてしまったのか!? 氷あんずと女心の秘密に、三舟が迫る!

ソムリエ・金子ゆきの今週の一句

「ビストロ・パ・マル」のソムリエ・金子ゆきは俳句が趣味。ここでは、金子の今週の一句を紹介していきます。

かき氷好きの彼女へのプロポーズが成功! 幸せいっぱいで店を後にする恋人たちを見送り、ここで一句!

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Paraviでは、ドラマ「シェフは名探偵」の前日端を描いたオリジナルストーリー「ソムリエは迷探偵」も配信中!

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次回6月21日(月)放送のドラマ「シェフは名探偵」第3話は?

第3話
『ビストロ・パ・マル』でブイヤベースを注文した新城鈴加(映美くらら)は、その日をきっかけにたびたび来店するように。頼むのはいつでもブイヤベースだ。だがそれは三舟忍(西島秀俊)を巻き込んだ事件の始まりだった――。そんな中、三舟は志村洋二(神尾佑)に、店の3周年記念を盛り上げるため、シャンソン歌手である妻・麻美(シルビア・グラブ)にライブをして欲しいと依頼する。しかし志村は恥ずかしいと拒否。口論となってしまう。

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