「お姉ちゃんを地獄に道連れにしてでも、私は絶対に冬吾さんを渡さない!」亡き妹がブログに残した情念

公開: 更新: テレ東プラス

・サタドラ「春の呪い」第4話をプレイバック!
・夏美と冬吾は互いに似た部分を感じ、好意を持ち始める
・夏美は偶然春のブログを発見。冬吾の母・聖美は、冬吾の新たな婚約者を見つける

最愛の妹を亡くした主人公が妹の婚約者から交際を申し込まれる...複雑な想いが渦巻く奇妙な三角関係を描く、サタドラ「春の呪い」が毎週土曜夜11時25分から放送中!

いけない恋に落ちる立花夏美を髙橋ひかる、夏美が溺愛する妹・春を桜田ひより、春の婚約者で財閥系御曹司の柊冬吾を工藤阿須加が演じている。

harunonoroi_20210618_01.jpg▲第5話より

最愛の妹を亡くした夏美が恋をしたのは、妹の婚約者である冬吾だった! いけない恋に揺れる姉、妹の婚約者で財閥の御曹司である青年、恐怖の幻影として姿を現す妹、複雑な想いが渦巻く奇妙な三角関係の行方とは...?

「テレ東プラス」では、毎週あらすじをプレイバック! 第4話の内容をお届けする。

最愛の妹・春(桜田ひより)を亡くした立花夏美(髙橋ひかる)は、自分が知らない春の軌跡を辿るため、春の婚約者である柊冬吾(工藤阿須加)と思い出の場所を巡る。
冬吾からの好意を感じ、キスを受け入れそうになった夏美は「春から冬吾さんを奪ってはいけない」と自分を戒める。
しかし、仲睦まじい2人の様子を知った冬吾の母・聖美(高島礼子)は立花家に電話をかけ、「血が繋がっていれば誰でも良いわけじゃない。うちの冬吾に近づかないでくださいませ」そう忠告したのだった。

「私には選択肢なんてない。どんなに冬吾さんが優しくても、心を向けてくれても...このままじゃ私は壊れる。春が大切に思っていた人を私が奪うなんて、ありえない!」

夜も更けた頃、冬吾との逢瀬から帰宅すると、父・浩司(飯田基祐)と義母の芳江(河井青葉)がまだ起きていたことに驚く。浩司は遅くまでどこに行っていたのかと尋ねるが、バイトに行っていたとごまかす夏美。芳江は、柊家から電話があったことを告げる。

「お前、冬吾さんとこっそり会ってるそうだな」

「こっそりって...そんな」

「じゃあ、堂々と会ってるというわけか。それならなぜ、私たちに黙ってた?」

責めるような浩司の口調に、夏美は話すまでもないことだからだと返す。

「私は春のことをもっと知りたくて、冬吾さんもそれを分かってくれて」

「それだけか?」

「...変な想像しないで」

「それだけって言い切れるのか?」

ヒートアップする2人を見て、「疑っているわけではない」とフォローする芳江。

「こんな遅くまで妹の婚約者だった人と一緒にいて、恥を感じないのか」

「お父さんと一緒にしないで!」

「...どういうことだ」

夏美は芳江をちらりと見やる。

「自分が浮気してたからって、私まで同じ目で見ないで」

「夏美!」

「夏美さん、柊家の奥様が気になさってるの。お付き合いするならちゃんと...」

「関係ありません。奥様がどう思おうと構わない。春が好きだった人をとったりなんて...そんなこと少しも思ってませんから!」

リビングを飛び出した夏美は、ベッドに腰掛けうなだれる。思い起こすのは、橋の上で冬吾とキスをしかけた瞬間...。

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「最低だ。私、自分が分からなくなってる」

その時、目の前に春の気配を感じる。

『お姉ちゃんに冬吾さんは渡さない...』

ドキッと見上げる夏美だが、そこには誰もいない。生前の春の写真が目に入り、裏切らないことを心に誓うが、聖美が電話をかけてきたことを思い出す。冬吾の話では、夏美を次の相手として望んでいるのは聖美だったはずだ。

「まさかあの人、自分の意思で? 冬吾さん、私のこと...」

ベッドに突っ伏し、「ダメダメダメ!」と自分に言い聞かせる。同じ頃、冬吾も自室で考え込んでいた。

「私なんかより、冬吾さんの方がいっぱい人生の選択肢を持ってるんですよ。冬吾さんにだって選ぶ自由があるんです」

そう目を輝かせて自分を見つめる夏美の姿が頭に浮かぶ。

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相馬銀行のロビーで、はとこの柊篤実(薬丸翔)に呼び止められた冬吾。反射的にかしこまってお辞儀をするが、「よせよ、そういうの。はとこ同士だろ?」と篤実。

「上手くやってるようじゃないか。出世レースの好位置につけてるみたいだな」

「出世レース...」

「興味ない顔するなよ。金融は相馬のお家芸。その本店にお前はいる。相馬の中でも勝ち組じゃないか」

「はぁ...」

「ところで、週末のことなんだけどさ」

「?」

「聞いてないのか? 叔母さんから」

「いいえ」

週末、妹の真由子(結城モエ)を連れて柊家を訪れるという篤実に驚く冬吾。
そしてその週の土曜日、夏美はバイトの休憩中に公園のベンチで頭を悩ませていた。

「春の思い出といたい。でもこれ以上冬吾さんといたら、春が大切に思っていた人を奪うことになるじゃない。...こんなことって世の中でもあるのかな?」

スマホで『カレシ 盗られる』と検索してみると、80万件以上もヒットし、夏美は驚く。

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『姉に』とワードを追加して検索し直すと、ヒット数は5000件ほどに絞られた。そこには、姉に彼氏を奪われた妹の恨みつらみの数々が...。ショックを受ける夏美だが、ふと『お姉ちゃんと病院に行きました』というブログの一文が目に留まる。

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そこには、診察時間ギリギリに財布を落としたものの、姉が探して拾ってくれたという内容が綴られており、過去の自分の行動と重なる。

ブログの投稿日は2020年6月9日。自分のスマホのカレンダーには『春、診察・精密検査』と記されており、自分もついて行ったことを思い出す。闘病日記のようなそのブログは、去年の10月で更新が止まっていた。

夏美は、6月6日に書かれた『ショック』というタイトルをクリックする。そこには、せっかくのデート中に貧血を起こし、優しい彼が病院へ連れて行ってくれたことが書かれていた。

「やっぱり...これって、春?」

夏美は当時を追想する。銀杏並木で倒れそうになり、冬吾に支えられた春。冬吾は病院に行こうと言うが、春は「せっかく冬吾さんと一緒にいるのに」と嫌がる。

「そんなの、これからいくらでも機会はあるだろ。とにかく診てもらってくれ」

「でも...」

「分かった、言い方を変えよう。僕が心配なんだ。だからちゃんと診てもらってくれ」

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手を握りながら優しく言う冬吾に、微笑みながら頷く春。ブログには『彼に子ども扱いされてるなぁと思った。だけど嬉しくて仕方なかった』と綴られているが、これが2人の最後のデートだった。

春はこの後、病室でしか冬吾と会えていない。6月16日のブログには、夏美と一緒に精密検査の結果を聞きに行った日のことが。沈んだ表情で黙り込む春に、心配そうに声をかける夏美。

「治らない病気じゃないって、先生言ってたじゃない。気長に治していこうって」

「そうだよね...」

「そうだ、冬吾さんには連絡した?」

「まだしてない」

「しなよ。心配してるよ。未来の嫁のことなんだから」

「もう、やめてよー!」

照れながら夏美を叩く春は、元気になったように見えた。

『未来の嫁って、お姉ちゃん私を気遣ってくれたんだよね。私はいつもお姉ちゃんに頼ってばかり。早く病気を治して、お姉ちゃんみたいに成長しないと』

「春、あの時そんなこと思ってたんだ...」

さらに夏美は、2020年7月のブログをクリック。その日は冬吾が春の好物のゼリーを持ってお見舞いに来てくれ、居合わせた夏美が慌てて帰ろうとすると、スマホが鳴った。
バイト先からシフト変更に関する電話で、夏美はメモを取ろうとするが、ペンが見当たらない。見かねた冬吾が自分のペンを差し出すと、目でお礼を言う夏美。電話を終え、夏美はペンと一緒に絆創膏を手渡す。きょとんとする冬吾に、夏美は「ここに擦り傷が。さっきペンを渡していただいた時に気付いて」と手の甲を指差す。そんな2人の様子を、春はベッドから見ていた。

『なんだかその時、寂しさが込み上げてきた。お姉ちゃんが書くものを探していると気付いた彼。彼の手の微かな傷を見逃さなかったお姉ちゃん。私には立ち入れない、2人だけの空気を感じた』

そう書かれたブログを読んだ夏美は、「違うからね、春。春のために頑張ったんだからね。冬吾さんに媚びたわけじゃないからね」と、春がそこにいるかのように語りかける。

さらに読み進める夏美。2020年夏のブログには、冬吾が持ってきたジュースを飲んだことが綴られていた。

「それにしても、高そうだね〜。ラフランスのジュースとか初めて見た。やっぱり冬吾さんはお金持ちだね」

高級そうな瓶をまじまじと眺めながら言う夏美。

「そう? 一緒にいてもそういう感じしないけど。金銭感覚、私と変わらないよ?」

「でも、お金の使い方を知ってる。私たちは安ければなんでも良いと思うけど、金持ちは使うところには使う」

「そうなのかなぁ」

「春はさ、冬吾さんと結婚するんでしょ?」

「それは...そうなったらいいなとは。なんで?」

「冬吾さんとの結婚を考えるなら、ある程度の覚悟はしなきゃいけないよ」

「覚悟?」

「一緒に暮らしたら、多分相当価値観が違うことに気付くと思う。春の目には普通に見えてるかもしれないけど、冬吾さんはゆるぎないお金持ちの御曹司。冬吾さんの家のルールに春が合わせないと、長くは続けられない。春はそのくらい、冬吾さんのことを愛してる?」

「うん」

「そっか! 冬吾さんは優しいから、きっと春の味方でいてくれるよ」

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そんな過去を思い出し、「変なこと言っちゃったね。春を取られるのが寂しかったの」と呟く夏美。スマホに目を落とすと、『私が死んだ後に』という最後に更新されたブログのタイトルが目に入る。

『わたしが死んで、その後、お姉ちゃんが冬吾さんに近づきでもしたら...わたしは間違いなく2人を引き裂く。お姉ちゃんに冬吾さんを渡したくない。どちらかを連れて行けるものなら、私は迷わずお姉ちゃんを選ぶ。お姉ちゃんを地獄に道連れにしてでも、私は絶対、冬吾さんをお姉ちゃんには渡さない』

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そんな春の書き込みが胸に突き刺さり、青ざめる夏美。その頃、篤実と真由子は柊家を訪れていた。冬吾の子供の頃の写真を見て、黄色い声を上げる真由子。果たして、聖美の思惑とは...。

6月19日(土)夜11時25分放送! サタドラ「春の呪い」第5話の内容は...

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立花夏美(髙橋ひかる)は、春(桜田ひより)のブログに残された柊冬吾(工藤阿須加)への激しい恋心に触れ、改めて冬吾との決別を誓う。一方、母・聖美(高島礼子)から新たな婚約者を薦められた冬吾もまた夏美との別れを決意していた。2人は決着をつけるべくカフェで落ち合うが、別れ話は思わぬ方向へと展開し、言い争いに...。その後、店を出た冬吾は、電車に飛び込んだ女性の騒ぎを耳にして、夏美ではないかと不安に駆られる!

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