この文字、読めますか?すぐにわからなかった人は目のトレーニングを!

公開: 更新: テレ東プラス

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この文字、読めますか? わからないという方、目がうまく使えていないのかもしれません。実は、目の使い方がメンタルにも大きく影響しているのです。

毎回さまざまな専門家がレギュラー出演中の生活情報番組「なないろ日和!」(毎週月~木 午前9時26分~放送中)から、日本初となる視覚とメンタル機能を同時に鍛えるプログラム「メンタルビジョントレーニング(目からの情報を頭で的確に理解するトレーニング)」を提唱する松島雅美さんに「目のケアの重要性」について話をうかがいました。

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目が疲れるとメンタルにも影響する

松島先生は、視覚機能を高めるためのトレーニング「ビジョントレーニング」(欧米などでは国家資格もある)と、臨床心理士としてスクールカウンセラーなどの経験から培ってきた心理学の理論を合わせた「メンタルビジョントレーニング」を構築。日常に役立つトレーニングで、現在は子どもたちの学力不振、ボディバランスの問題、発達の課題を抱える子どもたち、パフォーマンスアップを目指すプロスポーツ選手など、幅広く実践しています。

「メンタルビジョントレーニング」は、メンタルヘルスの悩みをネガティブに捉えられることも多い日本で、"目のトレーニング"をしながら"メンタルケア"を気軽に取り入れられるよう考えられています。"ビジョン(視覚機能)"と"メンタル"にはどのような関係があるのでしょうか。

「目は脳の一部です。目から入った情報が脳で判断されて初めて『見えた』ことになる。目のはたらきを鍛えると脳の情報処理能力があがります。メンタルの状態も脳のはたらきが大きく関係しています。メンタルを強くするには、ストレスを感じた時、脳が"ストレス"を感じた情報に対して、それに気づき、どう行動するのかが大事。その処理能力が上がれば、ストレスを感じている時間を短くすることができます。目を鍛えて脳の情報処理能力をあげることが、自然とメンタルのケアに繋がるのです」(松島雅美さん、以下同)

コロナ禍のリモートワークや外出自粛などによる気分の落ち込みも、実は目からくる脳の疲れが要因となっている場合もあります。見慣れた自宅などでスマホやパソコンなどを中心に作業やコミュニケーションを行なっていると、視覚以外の五感を使わなくなり、目の疲労⇒脳疲労が蓄積。さらに、自宅での作業では雑談などもなくアウトプットが激減するため頭の中の整理も上手くできなくなります

「目の疲れから情報処理能力が落ちる。さらに、インプットしてアウトプットする間に脳は整理されますが、それもうまくできていないと脳疲労を起こす原因となります。
脳疲労を起こすと、睡眠の質が悪くなったり、体の疲労感を感じたり、集中力や情報処理能力が下がりメンタルの状態も悪化してしまいます。目のトレーニングに加えて、雑談レベルでいいので言葉としてアウトプットすることも、気分の落ち込みの対策になります」

目の能力チェック

目のトレーニングの重要性が分かったところで、目の能力をチェックしてみましょう。ちなみに、最初の白黒の文字は「コエ」です。すぐにわからなかった方は、目の能力が低下しているかも。

【数字タッチ】

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ランダムに並んだ数字を1から順番にタッチ。20秒間でどこまで数えられるかをチェック。
※目を素早く動かせるかのチェックと当時に、車の運転の際にも重要な「跳躍性眼球運動」のトレーニングにもなります。

15個以上......動きは良いといえます
11~14個......要注意
10個以下......動きが悪くなっています

【ひらがな読み上げ】

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左上から横方向へ声を出して読み上げる。30秒間でどれだけ読み上げられるか。
※目で追う力のチェックと当時に、スムーズな読書や細かい作業に必要な「追従性眼球運動」のトレーニングにもなります。右上から下へ、など読み方を変えてやってみましょう。

13行以上......動きは良いといえます
9~12行......要注意
8行以下......動きが悪くなっています

動きが悪くなっている方は、繰り返し行うことで能力が向上します。

日常でできるトレーニング

日常の習慣を見直すことで、目の疲労を予防したり、アタマのはたらきを良くすることにも繋がります。

「利き目」側から見る!
目や体の歪み予防には、テレビなど物を見る時は正面から見るのが一番良いですが、自分の位置が横や斜めになるときは、「利き目」側に見る物があるように座れば姿勢が歪みにくくなります。

※「利き目」の調べ方は、両手の親指と人差し指で三角形を作り目標となるものを見る→片目ずつとじて目標物が見えている目が利き目。

寄り道は目とアタマのトレーニングになる!
物理的に"視野が狭くなる"ことにより、空気を読めない、思い込みが強くなるなどメンタルにも悪影響が。そこで日常に視野を広げるトレーニングを取り入れましょう。例えば、散歩や買い物に行く際、普段とは違う道を通ってみる。運動がてら一駅分歩いてみる。 知らない場所を歩くことが脳のトレーニングになり、周りをよく見ようと目を左右上下に動かすので眼球体操にもなります。

目のトレーニングの重要性がわかったところで、次回は「眼球体操」を紹介します。

取材協力:松島雅美先生。臨床心理士、公認心理師、Je respire株式会社代表取締役、一般社団法人国際メンタルビジョントレーニング協会 代表理事。被災地や精神神経科クリニック、教育機関などで、のべ20000人をカウンセリングしてきた実績がある。視覚とメンタル機能を同時に鍛えるプログラム「メンタルビジョントレーニング」を構築。著書に「1日5分でアタマとココロがすっきりする眼球体操」(セブン&アイ出版)。
Je respire株式会社ホームページ
メンタルビジョントレーニング公式ページ

松島雅美先生も出演する「なないろ日和!」は、今後もあらゆる専門家が出演し、生活に役立つ情報をお届けしていきます。毎週月~木曜9時26分からのOAも要チェックです!

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