【この記事の3行まとめ】
・声優の寺島惇太とファイルーズあいが「オレオレ詐欺」がテーマの朗読劇を。
・男は、ギャンブルで借金した末、会社の金に手をつけクビになり、オレオレ詐欺を始める。
・騙された女性は、強盗殺人により奪った要求金額を振り込み、衝撃の行動を。
2020年の特殊詐欺の被害総額は278億円。1日あたり約7590万円もの大金が騙し取られている。中でも多いのが、高齢者を狙ったオレオレ詐欺。大切な家族への愛情につけ込んだ、卑劣極まりない行為である。
"Mr.都市伝説" 関暁夫がMCを務めるストーリーテリングバラエティ「Mr.都市伝説 関暁夫のゾクッとする怪感話」（毎週金曜深夜0時放送／ＢＳテレ東）。巷でささやかれる都市伝説、人智を超えた超常現象、人間の悪意と狂気......様々なゾクッとする話を人気声優の朗読劇でお届け。
6月11日（金）の放送では、寺島惇太（「KING OF PRISMシリーズ」一条シン役など）と、ファイルーズあい（「ダンベル何キロ持てる？」紗倉ひびき役など）が登場。呼び方を聞かれ、「ファイちゃん」と呼んでほしいというファイルーズ。今回が初対面となる寺島にファイちゃんと呼ばれると、「よろしくな、ブラザー」と返し笑いを誘った。
怪感話#28
「オレオレ詐欺の行方」
男（寺島）はギャンブルで借金をした末に、会社の金にまで手をつけクビになった。彼女（ファイルーズ）と住んでいる部屋も、いつ追い出されてもおかしくない。そんな状況で、生きるために手を染めたのがオレオレ詐欺だ。
設定は、妊娠した彼女に旦那がいたことがわかり、300万円払わないと起訴されてしまうというもの。見ず知らずの女（ファイルーズ2役）に電話をかけると、男を息子のユウジだと思い込んだ女は、300万円振り込むことを約束した。
数日後、口座に振り込まれたのは50万円。到底300万円には届かない。再び電話をして聞けば、あちこちからかき集めても50万円しかなく、残りは少しずつ用意するという。
その後、追加の14万円が振り込まれていた。彼女は「同じ額でも、私たちの方がよっぽどクリーンだよね」と強盗殺人のニュースを見せてくる。確かに、奪われたのは同じ14万円だ。
こんな偶然もあるのかと思った数日後、またも強盗殺人のニュースが。今度は9万円が奪われ、場所は前と同じ北関東の田舎町。そして、その日に振り込まれたのも9万円......。女の市外局番も北関東の田舎。これは偶然ではなく、女に強盗をさせてしまったと男は考えたが、彼女は取り合わず、ついには口論に。「入ってるお金は全部もらうからね！」と捨て台詞を残し、部屋を出て行ってしまった。
ニュースによると、連続強盗事件の犯人は2つの事件の前、女子大生を刺殺し50万円を奪っていた。事件は、最初の50万円の振り込みがあった日だ。男はたまらず女に電話をかけ、オレオレ詐欺だと明かす。すると騙されたと知った女は、恨みのこもった声でこう告げてきたのだ。
「ぜ......絶対に......」
「お前を......してやる」
その夜、強盗殺人犯とおぼしき女が、包丁で首を切りつけ自殺したという。男はそれ以来、女が包丁を持って殺しに来る夢を、毎晩見るようになった。
「お前だろ、ユウジのニセモノは」
「......違う、違う、違う！」
「お前だろお前だろお前だろお前だろ！！」
こうして、夢で殺されて目を覚ます。
その後、男が友人から聞いた話では、出て行った彼女は何者かに金を奪われ、殺されたと......。
「きっと......あの人の呪いに違いない。次は、俺だ......！」
関、寺島、ファイルーズによるスタジオトークでは、今回初めて自分より年齢が上の役に挑戦したファイルーズに、関が無茶振り！ なんと5歳から70代まで自己紹介を演じ分けることに。今ハマっているという筋肉ネタも盛り込み、関も思わず大爆笑だった。
次回6月18日（金）の放送も、引き続き寺島惇太とファイルーズあいが登場。番組史上初のコメディタッチで、男女の友情にまつわる怪感話をお届け！
