悲しみに暮れる夏美に冬吾から驚きの提案!「春の代わりに結婚してほしい...」夏美が出した答えとは?:春の呪い

公開: 更新: テレ東プラス

最愛の妹を亡くした主人公が妹の婚約者から交際を申し込まれる...複雑な想いが渦巻く奇妙な三角関係を描く、サタドラ「春の呪い」が毎週土曜夜11時25分から放送中!

原作は、2017年の「このマンガがすごい!2017オンナ編2位」に輝いた同名コミック。いけない恋に落ちる立花夏美を髙橋ひかる、夏美が溺愛する妹・春を桜田ひより、春の婚約者で財閥系御曹司の柊冬吾を工藤阿須加が演じている。

最愛の妹を亡くした夏美が恋をしたのは、妹の婚約者である冬吾だった! いけない恋に揺れる姉、妹の婚約者で財閥の御曹司である青年、恐怖の幻影として姿を現す妹、複雑な想いが渦巻く奇妙な三角関係の行方とは...?

「テレ東プラス」では、毎週あらすじをプレイバック! 第2話の内容をお届けする。

立花夏美(髙橋ひかる)は、妹の立花春(桜田ひより)を誰よりも愛し、いつまでも一緒にいたいと願っていた。しかし春は、家同士の政略で柊冬吾(工藤阿須加)と婚約。冬吾に惹かれ、やがて愛するようになるが、病でこの世を去ってしまう。

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現実を受け入れられず悲しみに暮れる夏美だったが、葬儀で春の亡骸に「冬吾さんは渡さない」と腕をつかまれる幻影を見てしまう。

「私が冬吾さんを奪うわけないでしょ。バカな夢を見たもんだ...」

数ヵ月前の葬儀の夢を見て、ビクッと目覚めた夏美。あの日、夏美は棺で眠る春の手に触れ「お姉ちゃん、すぐに春のところに行くからね。待っててね」と語りかけた。夏美の部屋には、葬儀で飾られた遺影と同じ写真が飾られている。

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一方、春の婚約者だった冬吾は、柊家の本家・相馬グループが運営する銀行で変わらず仕事をこなしていた。相馬銀行のロビーで上司と別れ、階段を登ろうとするが、ふと幼い男の子の声が聞こえた気がして立ち止まる。それは、幼い頃の自分の声だった。

「ここ...どこ?」

思い出したのは、5歳の頃、教育係の女性と母・聖美(高島礼子)に連れられ、広大なキャンパスを歩いていた時のこと。

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「ここは冬吾さんのお祖父様のお祖父様が建てられた学校なんですよ」

「学校? こんなに大きな学校?」

幼い冬吾は目を丸くして教育係の女性を見上げる。

「小学校から大学まで、ぜーんぶここにあるの」

「ぜんぶ?」

「そうですよ。冬吾さんは、もうすぐここに通うの」

聖美の声に振り返る冬吾。

「ここでずっと。大学生になって、社会人になるまで」

「ずっと?」

「相馬家の人は、そうやって大人になるの。そう決まってるの。みんな、必ず」

そう言い聞かせるように微笑む聖美。回想していた冬吾は、「みんな、必ず。相馬家の人は、みんな...」と呟き、階段を上るのだった。

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アルバイト先のパン店で夏美がせわしなく働いていると、冬吾からスマホに着信が入る。

「時間を作ってくれ。話したいことがある」と言われて驚く夏美は、幼い頃、大きなドールハウスの前で、春と一緒に暮らす夢を語り合ったことを思い出す。

(春といられるなら私は結婚しなくていい。春はたった一人の私の家族。これからもずっと)

夏美はそう思っていたが、夢は脆くも崩れた。突然現れた冬吾が、春を奪ったのだ。

(春を連れて行かないで...!)

夏美は冬吾を憎み、殺してやりたいとまで思っていた。

(でも私の人生から消えたのは...彼の方ではなかった...)

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冬吾に呼び出された喫茶店で、突き放すように「ご用件は?」と尋ねる夏美。

「葬儀から4ヵ月...もう日が過ぎた」

「...日が過ぎた? まだ4ヵ月です。もしかして、妹がいなくなったんで次は私ってことですか?」

「言ってしまえばそういうことになる」

聖美の思惑で行われた、冬吾と立花姉妹の見合い。立花家も相馬家の遠縁にあたるが、聖美は最初から妹の春しか眼中になかった。蚊帳の外だった夏美は、「私も選択肢に入ってたんですね」と唖然とする。

「そうらしい。両親の望みは...」

「血の繋がり...ですよね? それでいいんですか、冬吾さんは」

「そういうものだと割り切っている」

「割り切れることじゃないと思いますけど。冬吾さんは平気でも、私は無理です。大切な妹を失った後に、平気な顔して入るなんて。そんなこと考えたくもありません!」

「...分かりました」

冬吾は立ち上がり、出口に向かおうとするが、夏美は脳裏に春との楽しい思い出がよぎり、思わず「待ってください」と声をかける。

「お願いがあります。あなたとお付き合いすることはできません。でも、私を連れてってください」

「...連れて行く? どこに?」

「春と2人で行った場所に」

「なぜ?」

「春があなたと見た景色、吸った空気を私も感じたいんです。この世の中で、私が好きなのは春だけです。他に目が向いたことがありません。恋愛感情に近いものを妹に感じている自分が嫌になって、悩んだことがあったほど春のことが好きなんです。私のことを好きでいてくれるのも、春だけでした。お願いします、春と行った場所に私を連れてってください!」

言葉が出ない冬吾に、夏美は頭を下げる。

「春との思い出、私にも共有させてください。ご連絡、お待ちしています」

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帰宅した夏美は、春のベッドに服を置き、まるで春がそこにいるかのように話しかける。

「春。冬吾さんとの思い出、私にも分けてもらうよ? でもデートじゃないからね。冬吾さんは、今でも春の婚約者」

冬吾も自宅に戻り、春との初デートで撮った写真を見返していた。「また私を、どこにでも連れてってくださいね」と微笑んだ春の姿が思い出される。

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数日後。慌てて玄関を出て行く夏美の背中を、義母の芳江(河井青葉)が不思議そうに見送る。

「自分から言い出しといて、遅刻できない!」

待ち合わせ場所では、すでに冬吾が待っていた。気まずそうに謝る夏美に、冬吾は「いや、着いたばかりだ」と歩き出す。飲み物を手にベンチに座る2人。

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「春とここに来たの、いつ頃なんですか?」

「去年の夏の初め頃...」

夏美は木漏れ陽に照らされ、「秋になったらもっとキレイでしょうね」と話す春を想像して微笑む。

「秋になってまたここに来られたら、黄色に染まって綺麗でしょうね」

「僕もそうしたかった。春とは、ここに来たのが最後だ」

冬吾は春との最後のデートを回想し、並木道を歩きながら、春がよろめいた時のことを思い出していた。

「ごめんなさい。たまに足に力が入らなくて...」と謝る春。冬吾は貧血だと思い、病院に行くことを勧める。「たかが貧血でも、重大な病気が隠れていることがあるから」と説得し、春の手を引いて歩いた。

「2人で街に出た最後だった」

「そうでしたか...」

「行くぞ」

立ち上がり、冬吾の車に乗る2人。冬吾は助手席に座る夏美を見つめ、いきなり覆いかぶさる。

「えっ!?」

驚いてぎゅっと目を閉じる夏美。しかし、冬吾は冷静にシートベルトを締めただけだった。夏美は会話がないドライブに気まずさを覚えるが、運転する冬吾の美しい横顔を見て、「春が夢中になるのもしかたない」そう感じていたのだった。

春は見ている方が恥ずかしくなるほど、冬吾にのめり込んでいった。実際2人は似合いのカップルで、結婚は実現するはずだった。物思いに耽っている夏美に、冬吾は「邸跡に行く」と告げる。

「屋敷?」

「相馬家、本家の屋敷跡だ。庭園だけが残されていて、今は一般公開されている」

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旧相馬家の庭園に着き、あまりの広さに驚く夏美。

「ここ、全部相馬家の敷地だったんですか!?」

「そうみたいだ。今となっては、ここもただの庭だ。用がなければ進んで来たいとは思わない」

「...身も蓋もない言い方」と呟く夏美。

(でも、冬吾さんがここに春を連れて来たのは、夫婦になる覚悟からルーツを確かめに来たんだよね。春、嬉しかったでしょ? 未来が輝いて見えたよね、希望に胸が膨らんだよね)

「春は、ここを懐かしいと言っていた」

「懐かしい? ここが? 春、どうしたんだろう」

「昔、家族旅行で行った場所に似ていると言っていた」

「家族旅行...私も春も小学生でした。最後の家族旅行だったんです」

「最後?」

「そのすぐ後に、母が亡くなったので」

「今の家族とは旅行していないのか?」

「今の母は、父の再婚で連れてきた義理の母なんです」

「いいじゃないか。一緒に暮らしている家族なんだろう?」

「でも、血の繋がりもない人と四六時中一緒にいて、お風呂も一緒に入るなんて嫌じゃないですか?」

「あなたも、血の繋がりを気にするんだな」

何も返せず、水面に映る自分を見つめる夏美。すると、冬吾がいきなり胸の中に夏美を抱き寄せる。驚く夏美の目の前を、「あら、ありがとう」と杖をついた老夫婦が通り過ぎて行った。冬吾は、橋を塞いでいた夏美を引き寄せたのだった。

「家まで送らなくていいのか?」

「ここで結構です」

橋の上で夏美を降ろし、去って行く冬吾。夏美は自己嫌悪に陥りながら橋を渡る。

「なにしてるんだろう、私...最低だ。最低な姉。私、春を裏切ってる」

冬吾に抱き寄せられ、動けなかった自分を何度も思い出す。

(春を幸せに出来るのは私だけ。他にはいない。誰よりも春を愛せる自信があった。でも、春が最後に頼った人は、違った...)

去年の冬。夏美が病室を訪れると、酸素マスクをつけた春は息も絶え絶えに苦しんでいた。必死で呼びかけると、「冬吾さんに会いたい...」と絞り出すように訴える。夏美は駆けつけた看護師に病室の外に追いやられ、呆然とした。

「春...私を呼んでくれないの?」

涙が頬を伝う。そして春に「お姉ちゃんに持っておいてほしい」と渡された封筒を思い出す。中に入っていたものとは...。

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6月5日(土)夜11時25分からは、サタドラ「春の呪い」第3話を放送!

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立花夏美(髙橋ひかる)が、妹の春(桜田ひより)への罪悪感から川に身を投げようとしたところを助けた柊冬吾(工藤阿須加)。その後、2人は互いへの興味を少しずつ高め合いながらも、今まで通り春とのデートの足跡を辿っていき、知らない春の本心に触れたりする。そうして次第に距離を縮めていく2人・・・。そして、自分が苦しむ柊家の境遇について本気で意見してくれた夏美に、冬吾は思わぬ行動に出る!

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