超大物映画監督が激押し!秘境・川上村で超有名なYOUの旅立ちに密着:YOUは何しに日本へ?

公開: 更新: テレ東プラス

日本を訪れる外国人たちを、空港や街でアポなしインタビュー! そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(毎週月曜夜6時25分~)。今回のテーマは、「大都会を離れたら 強運の持ち主YOUに出会っちゃったSP」。強運の主が続々登場の95分で、はたしてどんな超ヒキが強いYOUに出会えるのか?

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空港を飛び出し、日本全国の市町村で面白YOUをガチ捜索する「出張YOU」!

今回の出張先は、人口約36万人(うち在住YOUは約3,800人)の奈良県奈良市。奈良公園の鹿の数は約1,300頭、ということは奈良市にはその3倍もYOUがいる! そして奈良といえば東大寺や春日大社など、世界遺産の数も日本一。グルメも豊富で、創業31年・中谷堂の高速餅つき、麺闘庵の「巾着きつねうどん」などはバズった代表格。ご当地キャラだっていっぱい! そんな奈良にシカいない、YOUを探すシカない!

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というわけで街を捜索していると、ワゴンカーがキッチンの素敵なピザ屋「青空ピッツェリア」を発見! ピザを焼くご主人にYOU情報を求めると、「河瀬直美もいてますわ。1~2週間に1回くらい来てくれる」というミラクルな情報が! 河瀬さんといえば、1997年に「萌の朱雀」でカンヌ国際映画祭新人監督賞を、史上最年少の27歳で受賞。その後も受賞は数知れず、2013年にはカンヌ国際映画祭の審査員にも就任した、才能溢れる名監督さん。店主は、なんと高校の同級生というではないか(じつはDも同窓です)。しかも、河瀬監督のほうがYOUを知っているだろうから、声をかけるとまで言っていただけた。ついてるー!

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そして30分後、本当にご本人が登場! 海外に行く際は機内で番組も観てくれているというので、Dが思い切って感想を求めると、「アプローチが面白くてユニークで、どんどんやっていただきたい。文化を超えて相互理解っていうのは、人間のつながりの根本ですから」と、名監督に大絶賛していただけた!

さて、褒められた勢いでYOU情報も聞くと、すぐに出た名が「エリック」。特徴は「ヨヨヨヨヨヨみたいな感じでしゃべる」YOUだそうで、川上村のエリックといえば、村の有名人なのだとか。さっそく河瀬監督が直接電話をしてくれ、密着まで決定! 河瀬監督にはお礼を伝え、奈良市から離れて川上村へゴー!

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改めまして、奈良県川上村は人口約1,300人、平均年齢62.5歳と高齢化が進む村で、土地の9割が山林の秘境。和風な自宅を訪ねると、河瀬監督の推しメン・アメリカ出身のエリックさん(34歳)がにこやかに出迎えてくれた。お邪魔すると、60年前くらいに建てられた古民家で渋い佇まいだ。

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マスクを外していただくと、お顔も可愛い♡

挨拶を終えたところでエリックさんが始めたのは、荷造り。2年に1回行われる「なら国際映画祭」に関わるため、なんと5日後には村から奈良県の天理に引っ越すというのだ。映画祭のエグゼクティブディレクターも務める河瀬さんに相談したところ、紹介してもらえた仕事なのだそう。この映画祭は、世界中の若手監督の作品や奈良を舞台に制作された映画が上映されるお祭りで、エリックさんは昨年も実行委員として参加し、河瀬さんと知り合ったという。今後は天理市で映画祭のプロジェクトに関わり、映画界を盛り上げるそうだ!

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続いてエリックさんが向かったのは、近所の「Open cafe秀」。なじみのご主人にエリックさんの人柄を聞くと、「日本人らしい外国人で優等生。真面目ですわ」と褒めてくれたが、エリックさんは「あらゆることが中途半端で...」と照れ笑い。でもそうやって謙遜するところ、たしかに日本人らしい。

エリックさんがこの日注文したのは、43年かけてたどり着いたこだわりソースが自慢の「やきそば定食」。いわゆる関西名物の、焼きそば×ご飯(おかずも炭水化物)の組み合わせだ。舌鼓を打ったあとは、別れを惜しみつつ、ご主人に日頃のお礼を伝えたエリックさん。

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店を出ると車で村を巡り、出会った村人に挨拶をすると、みんなが温かい言葉を返してくれる。車で通りかかった男性も、村に貢献してきたエリックさんとの別れを惜しんでいた。

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大学卒業後、日本で働きたくて10年前に来日したエリックさんは、田舎暮らしに憧れ、友だちの紹介で2016年に川上村に移住した。こう見えて、その頃から気を使うようになったと明かす。「みんなより年下だし、僕は外から入って来たし。でも秋祭りとか神社の掃除とか餅つきとか、そういうことに参加してたから地元の人たちも僕に優しくしてくれた」と振り返る。

村人と積極的に触れ合い、消防団にも所属し、料理教室やどんど焼きにも参加、さらには「オイデ新聞」という村の広報誌も書いて、なんと5年間ずっと毎月村民全員に配布し続けた。「5年間川上村に住んで村のことが好きだけど、自分の心では次の場所に行くべき時期かなって」と、涙をこらえ前に進む。

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夕食の準備をしていると、いつも美味しい物を届けてくれるお隣りのおばあちゃんが、「最後の晩餐会しないかな~と思って」と、送別会のお誘いに来てくれた。エリックさんは孫みたいな存在だそうで、旅立ちを寂しがっている。愛されYOUは、もちろん「絶対行きます!」と即答。

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そして送別会当日、昼間はアウトドアガイド(探検家)の猪越さんと合流したエリックさん。さっそく作業着にヘルメットまで着用...って、いったいどんな送別会?

向かった先は、なんと全長100mぐらいの巨大な洞窟。まさかここで送別会? かなり狭い部分も通り、どうにか最奥に到着したとき、猪越さんから「ホントの暗闇体験をしてみよう」と誘われた。

ヘッドライトを消して辺りが闇に包まれると、「洞窟に入るってことは、いったん死ぬこと。洞窟探検の最大の目的はなんだと思う?」と聞かれたエリックさんは、「新たな自分を見つけること」と答えた。すると猪越さんは「そう、自分が生まれ変わること。ちょうど今エリックも旅立ちのときだから、この洞窟から、川上村から旅立っていただければ」と、餞別の言葉を贈ってくれた。エリックさんは猪越さんに素敵な餞別のお礼を伝え、もちろんこのあと盛大な送別会も。

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「ホントにみなさんに優しくしてもらった。地元の人たちが大切にしていることを、自分も経験することができた。この村が好きだから、村での関係をこれからも大切にしたい」と聞き、河瀬監督がエリックさんを面白いとイチ押しした理由が納得できたところで、密着は終了。エリックさん、天理での新生活もがんばってね~。

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