冷凍庫に眠っていたのは奏?それとも亮?夏奈の衝撃の過去が明かされる!サタドラ「私の夫は冷凍庫に眠っている」最終話をプレイバック!

公開: 更新: テレ東プラス

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SNSで「最終回とてもよかった〜〜ありがとうございました!」「ほぉ~どんでん返し系でした!! 終わり方も意味深で面白い!」との声が続々。5月15日に最終回を迎えたサタドラ「私の夫は冷凍庫に眠っている」。「テレ東プラス」では、最終話「覚醒」の内容をお届けします。

如月夏奈(本仮屋ユイカ)は、婚約者である佐藤亮(白洲迅)の暴力に耐えかね、突発的に殺害。死体は倉庫にある巨大な冷凍庫に隠したが、殺したはずの亮がなぜか生きている。別人のように優しい亮との奇妙な生活、しかし亮は夏奈の犯行に気づいていた。さらに、亮は双子だということが発覚。亮は、夏奈が殺したのは10日前に入れ替わった兄・奏だと言うが...。

最終話「覚醒」

亮が唐沢(青柳翔)に呼び出された翌朝。花の水切りをしている夏奈に、起きて来た亮が声をかける。

「昨日はずいぶん遅かったんだね」

「ごめん、社長に引き止められちゃって...怒ってる?」

「怒ってないよ。ケガしてるし、心配だっただけ」

娘を想うあまり、母・如月木芽(浅田美代子)が亮を刺してしまったことで、ケガの心配をする夏奈。その頃、唐沢は予約もなしに木芽のメンタルクリニックを訪れていた。

「朝から何でしょうか?」

「隠したな? お母さんじゃないんだって?」

数日前、唐沢は同じようにクリニックを訪れていた。夏奈の犯行をネタに脅し、亮に死体を探すよう命じたが、死体はすでに夏奈と木芽の手によってどこかに隠されていた。

「だったら違うネタ。あの子の本当の両親、失踪したんだって?」

表情ひとつ変えずに対峙する木芽。唐沢は「くそっ」と悪態を吐き、クリニックを出て行った。帰り際、亮の素行調査をしていた探偵・阿久津誠(おかやまはじめ)とすれ違う。唐沢を振り返り、思案する阿久津。木芽に唐沢について尋ねるが、「カウンセリングの患者さん」とはぐらかされる。

「違いますよね? 何かお困りでしたら...」

「何もありませんから」

「でも...」

「騒ぎにしたくないんです」

切実な表情で阿久津に訴える木芽。

夏奈のスマホに木芽からメッセージが届く。メッセージを読み、「ちょっと呼び出し」という夏奈に、「何かあったの?」と気にする亮。木芽に「亮さんを信じるのはまだ早いかもしれない」と電話で言われたことが、夏奈の脳裏をよぎる。

「ちょっとした親子ゲンカかな」

「仲直りしてきなよ」

「うん...」

優しく促され、微笑む夏奈。家に一人になり考え込む亮のもとに、唐沢から電話が入る。

「あの女、今どこにいる?」

「さっき出かけたところです」

「いいじゃん。今行くから待ってろ」

「え? あの...俺の方で調べてみたいことがあるんですけど」

「まぁいいわ。裏庭のドアだけ開けておけ」

「...わかりました」

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木芽と夏奈は海辺のレストランへ。

「二人きりで食事なんて、滅多になかったもんね」と笑う木芽。

「急に何? 仲良しの母と娘って感じが恋しくなった?」

「それそれ。当たり前の幸せみたいなことを一緒に取りこぼしてきちゃったもんね」

同じ頃、フォーマルな装いで現れたミステリー作家の孔雀(斉藤由貴)に亮が声をかける。

「これから出版パーティーなの。あんまり気は乗らないんだけどね」

「きっと楽しいですよ。行ってらっしゃい」

見送る亮。一方、食事を楽しむ木芽は、夏奈から「お母さん、何か隠してない?」と聞かれて手を止める。

「あなたと私の間に、今さら隠すことなんてある?」

「......」

夏奈はじっと見つめた後、改めて「木芽さん」と話しかける。

「木芽さんって私と同じで強いでしょ。少しくらいの傷なら、痛くても一人で我慢しちゃう」

「だから痣だらけ。よく転ぶし、膝の擦り傷は多いし」

「そういう意味じゃないよ。悲しいことがある度、強くなって...」

「忘れようよ」

遮るように言う木芽。しかし、夏奈は話すことをやめない。

「私はちゃんと覚えてる、自分の犯した罪。忘れたふりをしたって、付きまとって消えない」

その頃、亮はガラスを割り孔雀邸に侵入していた。孔雀から「夏奈をモデルに書いた小説がある」と聞いていた亮は、デスクや引き出しを物色する。

「探し物は見つかった?」

出掛けたはずの孔雀が亮に声をかける。

「せっかく来たんだから、ゆっくりしていったら?...久保田奏くん!」

ギクリとした表情で孔雀を見つめる亮。

「もしあなたが本当に亮くんだったら、戻って来た日にそう言えばいい。だけどあなたはそれを告白しないで、何日も夏奈さんを追い詰めた。夏奈さんを錯乱させて、あの家から追い出そうとでも計画してた?」

亮は何も答えない。孔雀は、「記憶を失っている間に、兄が自分と入れ替わった」と告白したことを指摘する。

「あれ、ぜーんぶ逆だったんじゃない? あなたは弟の亮くんになりすまして、亮くんの立場から話をしていた。そうじゃない?」

「......」

「ミステリー作家としての好奇心で聞くけど、久保田奏と亮くんはどこで入れ替わったのか...教えてくれない?」

「...最初に冷凍庫に入っていたのは俺です」

観念したように自白する。

「助けてくれ...」

あの日、夏奈に首を締められて死亡したように見えた奏。しかし息絶えておらず、戻って来た亮に発見され、冷凍庫から脱出した。

「何があったんだよ、奏!」

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首に梱包用のバンドを巻きつけられたまま震える奏。しかし、すぐに亮の胸ぐらをつかむと、頭を打ちつけ馬乗りになる。

「この家に近づくなって言ったろ?」

自身の首からバンドを解くと、亮の首に巻き付け、ギリギリと締め上げる。その顔には笑みが浮かんでいた...。息が出来ず、絶命した亮。奏は自分の身代わりに、亮の死体を冷凍庫に隠したのだった。

「でも結局、あなたも亮くんと同じ穴のムジナになっちゃった。夏奈さんのこと、本当に好きになったんでしょ?」

「...先生の言う通りかもしれません。亮になりかわって夏奈を騙しているうちに、自分でもよくわからなくなっていって。俺...わけわかんねぇ」

苦悩する奏に、孔雀は「これは私の書いた小説だと思って聞いて」と、夏奈の過去を語り始める。

昔、夏奈の家には祖父と実母の3人が暮らしていた。祖父が亡くなり、夏奈が中学3年生になった頃、母親が再婚して新しい父親を連れて来た。しかし、義父の怒りとフラストレーションは、全て母親と夏奈にぶつけられた。酷い暴力に耐える日々...母親は夏奈を守ることが出来なかったが、たった一人、夏奈を守ろうとする人物がいた。それは、児童養護施設のカウンセラーをしていた女性だった。

「そしてあの日...」

母親を蹴り飛ばし、馬乗りになって殴り続ける義父。夏奈は両耳を塞ぎ、その時間が過ぎるのをじっと耐えていた。
しかし! ついに激しい暴行の末、母親が動かなくなってしまう。夏奈は「お母さん!」と駆け寄るが、すでに息はなかった。その時、やかんのお湯が沸いた音が鳴り響く。

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夏奈は衝動的にやかんを手に取ると、義父の頭めがけて熱湯をぶちまけたのだった。

「ぎゃーー!」

叫び声を上げ、もがき苦しむ義父。夏奈は電気コードを引き抜くと、義父の首に巻きつけて思いきり締め上げる。そして義父が事切れると、震える手で木芽に電話を掛けた。

「助けて...助けてください...!」

夏奈に助けを求められ家に駆けつけたのは児童養護施設のカウンセラーで、それが木芽だった。

木芽が駆けつけると、夏奈は2人の死体を前に呆然と座り込んでいた。あまりの惨状に怯む木芽だが、夏奈に駆け寄り「大丈夫」と強く抱きしめる。声を上げて泣く夏奈...。その後、天涯孤独になった夏奈を木芽は養子にしたのだった。

海辺のレストランで向かい合っている夏奈と木芽。

「あなたがたった一度だけ、助けを求めた相手が私だった」

「一度だけじゃないでしょ? 今度も木芽さんが助けてくれた」

木芽は微笑みながら首を横に振る。

「助けたんじゃない。私はあなたに惹かれていたのかも...」

「この数日気づいたことがあってね。私は"綺麗な生き物でいたい"って、ただそれだけを思って生きてきたんだと思う」

席を立ち、木芽に近寄る夏奈。その右手を木芽が優しく包み込む。

「ありがとう」

同じ頃、無人になった夏奈の家には、唐沢が忍び込んでいた。荒らし回ったリビングで、苛立ちを隠せない唐沢。ふと床に敷いてあるラグに目が行き、乱暴に捲り上げると、フローリングが一部だけ不自然になっていることに気づく。ゆっくり床板を持ち上げると、2体の白骨死体と寝袋に包まれた亮の死体が横たわっていた。その場に座り込み、亮の死体を見つめる唐沢。

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「地獄だな...亮」

思わず笑いが止まらなくなる唐沢。ふと気配を感じで振り返ると、物音を立てず近づいてきた夏奈の姿が。

「...お邪魔してます」

驚愕の表情を浮かべる唐沢に、「何してるんですか?」と夏奈が問いかける。

「夏奈さん、凄いよ。凄い...。あなた悪魔だね。俺たち、いいパートナーになれるんじゃないかな。付き合わないか?」

そして夏奈が取った行動とは...。


5月22日(土)夜11時25分からは、サタドラ第2弾となる「春の呪い」がスタート!

最愛の妹を突然亡くしてしまった姉のもとに妹の婚約者で財閥の御曹司から交際の申し出が! 死んだ人間まで絡むいびつな三角関係...韓流ドラマを超える情念のラブストーリー!

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