髙橋ひかる「私、実は〇〇なんです」 正統派女優にしてバラエティでも大活躍、19歳の素顔:春の呪い

公開: 更新: テレ東プラス

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病死した妹の婚約者とのいけない恋に揺れるヒロイン。彼女の前には、亡くなったはずの妹の幻影が姿を現し......

5月22日(土)スタートのサタドラ「春の呪い」(毎週土曜夜11時25分放送)は、人気漫画を原作に、人間の嫉妬、情念を赤裸々に描くラブストーリー。今注目の女優・髙橋ひかるが、ヒロイン・夏美を演じる。正統派の美しさを持ちながら、バラエティなどでは弾けた姿を披露している髙橋さん。撮影現場では、また違った意外な素顔を見せているらしい!?

夏美と私は似てないところがないかも

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――いけない恋に揺れる姉、妹の婚約者で財閥系の御曹司である青年、恐怖の幻影として姿を現す妹、という奇妙な三角関係を描く本作。原作漫画を読んで、どんなことを感じましたか?

「絵が独特のタッチで、ゆがんだ表情や痛々しさが1コマ1コマからダイレクトに伝わってくるんです。苦しくなりながらも、どのキャラクターの目線からも読めるので、どんどん世界観に引き込まれていきました。笑顔でいても、どこか笑っていない、無理している夏美の気持ちに感情移入しながら読みました」

―― 一見、明るく社交的ですが、胸の内には屈折した感情を抱えている夏美。夏美と髙橋さん自身が似ている部分はありますか?

「夏美は、明るいけど空元気で無理しがちなところがあって、そこが自分と似てると思います。夏美と私は、性格や言葉使いも似ていて......むしろ似てないところがないかも(笑)。

私も、明るいイメージがあると思いますが、以前はよく「暗いね」と言われることもあって。数年前の映像を見ると、自分でも"人ってこんなに変わるのか"というくらい今と違うなと思います。でも、どっちも自分だと思っています。表向きは明るくしていても、内面は違うことを考えていたり、二面性は誰でもありますよね。今回の役は、夏美の明るさ、真っ直ぐさは大事にしつつ、"本当は弱いけど強く見せている"ところの塩梅を、監督やみなさんと相談しながら演じています」

――夏美は複雑な事情を抱える女性ですが、演じる上では髙橋さんが初めて向き合う感情も多かったのでは?

「夏美のような状況に陥った気持ちは想像がつかないですし、他に参考にできる題材もなくて......とにかく台本と向き合いました。台本を肌身離さず、どこへ行くにも持っていって、少しでも時間があったら読んでいました。ここまで台本を読み込んだのは、初めてですね。

徹底的に役と向き合ってみて感じたのは、人が口にする言葉だけが本当のことではないということ。裏にある感情がどう動いているかをしっかり考えないといけないと思いました。春の本当の思いは何だったのか、夏美は自分の思いをちゃんと伝えられていたのか、とか」

――もうこの世にはいない妹からの"妬み"に苦しむ夏美のように、髙橋さんにも妬みの感情は理解できますか?

「原作を読みながら、春の目線で夏美への妬みを感じたり、夏美も春に妬みがあったんだろうなと感じました。妬みって、すごく身近な感情だと思います」

現場ではいじられがちな「座長」!?

harunonoroi_20210521_03.jpg第1話より 冬吾(工藤阿須加)と春(桜田ひより

――妹・春の元婚約者であり、夏美に交際を申し込む冬吾を演じる工藤阿須加さんの印象は?

「工藤さんは、すごく冷静な方で、役者としてだけではなく人間としても、周りのことを瞬時に察して動かれる方だと思います。尊敬できる先輩です。私はこの作品に対して悩んだことも多く自分だけで処理できないことがあったので、工藤さんに相談したら親身になってアドバイスをしてくださいました。

演技論だけではなく、人間としての考え方も教えてもらっています。栄養学に詳しかったり、コーヒーがお好きだったり、好きなことがたくさんある方なので、工藤さんからいろんなことを学んで。中学校の生徒と先生みたいな関係になってます(笑)」

――ほほえましいですね(笑)。では、春を演じる桜田ひよりさんとはどんな関係ですか?

「桜田さんは、年齢は私の1つ下ですが、お姉さんみたいな存在感があります。私の方が、いじられている感じ(笑)。うまくできないシーンがあって私が苦戦していると、『私もいっぱいミスしてるから大丈夫だよ』って励ましてくれたり」

――桜田さんが春役と決まった時の思いは?

「うれしかったですね。元々、桜田さんのことが大好きだったので、何かでご一緒できないかなと思っていて。お顔立ちは柔らかくて、ふわっとした印象ですが、一緒にお芝居してみると、すごく芯のある方で、目の奥から感じる熱量があって、カッコイイなと思います」

――今回の撮影現場で、髙橋さんが自分で成長したと感じることはありますか?

「実は、コミュニケーションを取るのが得意じゃなくて......。今までの撮影現場では監督や共演者の方となかなかお話しできないことが多かったんです。でも、今回の現場では、工藤さんやスタッフさんから冗談で『座長、座長』と呼ばれたり、周りに場を盛り上げてくださるパワフルな方がたくさんいて。その影響もあって、自分からもコミュニケーションを取っています」

――「座長」と呼ばれたら、どう返すんですか?

「『何言ってるんですか!』って茶化してみたり、乗っかって"座長"っぽく振る舞ってみたり(笑)。主演だから"座長"とは言われているだけで、現場ではいじられ役ですし、引っ張っていける技量はありませんが、工藤さんやひよりちゃんが支えてくださるので心強いです」

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――このドラマが放送される「サタドラ」枠は春から始まった新しいドラマ枠ということで、内容的に"攻めている"のかなと期待しているのですが、実際いかがでしょう?

「期待していただいていいと思います! ドラマとして新しい試みもしていますので、ぜひ楽しみにしてもらいながら、"ただの恋愛ドラマ、ただの純愛じゃないぞ"と頭に置いておいて見ていただければ、より楽しめるかな」

――最後に、髙橋さんご自身の活動について、お芝居以外にもYouTubeやモデルなど多岐にわたる活躍をされていますが、それは演技にどのように生かされているのですか?

「生かせたらいいなとは思っていますが、YouTubeはYouTube、モデルはモデル、バラエティはバラエティと、線を引いてやっていて、そのまま全部生かせるというわけではないんです。ただ、線を引いているからこそ、それぞれの場所でいろんな自分が出せますし、自分でも知らなかった自分の一面を知ることができます。私は人間観察が好きなので、いろんな現場でいろんな方とお話しして『こういう人もいるんだ』と感じたり、刺激を受けています」

【プロフィール】
髙橋ひかる(たかはし・ひかる)
2001年9月22日生まれ。滋賀県出身。O型。女優、モデル。2014年「第14回全日本国民的美少女コンテスト」グランプリ受賞し、2016年に映画 「人生の約束」で女優デビュー。ドラマ「高嶺の花」「俺のスカート、どこ行った?」「レッドアイズ 監視捜査班」(日本テレビ系)など出演に加え、「スクール革命!」(日本テレビ系)などバラエティ番組でも活躍。ラジオ好きとしても知られ、自身の冠番組「髙橋ひかるHighway Runway」でパーソナリティを務める。YouTubeチャンネル「たかしの部屋」も人気。

Instagram:@hikaru_takahashi_official
YouTube

(取材・文/伊沢晶子)

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5月22日(土)夜11時25分放送、サタドラ「春の呪い」第1話は?

第1話
立花夏美(髙橋ひかる)は11歳だった2010年春に母・京子(近藤奈保希)と死別。そんな時に女性の影をちらつかせる父・浩司(飯田基祐)を夏美は軽蔑し、妹の春(桜田ひより)をたった一人の家族として生きる決意をする。だが2020年冬、姉妹に舞い込んだ柊冬吾(工藤阿須加)との見合いによって妹との絆を揺るがす危機が。冬吾は遠縁にあたる相馬財閥の分家、柊家の三男。冬吾の母・聖美(高島礼子)が目を付けたのは春だった。

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