室生犀星の開かずの金庫とは? 貴重な品が眠る生家跡を大公開!

公開: 更新: テレ東プラス

5月14日(金)夜9時からは、「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」を放送。「テレ東プラス」では、4月30日に放送された番組の中から、「開かずの金庫を開けろ!」の内容をプレイバックします。

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開かずの金庫があると聞き、リポーターのチャンカワイ(Wエンジン)がやって来たのは石川県金沢市。前田家がおさめた加賀100万石の城下町で、日本三名園の1つ「兼六園」をはじめ、金箔の産地としても有名。そんな金沢市の中心を流れる犀川の近くに、開かずの金庫があるそう。

開かずの金庫があるのは「室生犀星記念館」。室生犀星は明治~昭和にかけて活躍した文豪。有名な詩の一節「ふるさとは遠きにありて思ふもの」の作者で、金沢三文豪の一人です。名誉館長・室生洲々子さんは犀星の孫にあたり、洲々子さんの名前をつけたのも犀星。記念館があるのは室生犀星の生家跡で、生前使っていた物などを展示する場として19年前に開館。数多くのお宝が遺されています。

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こちらは、100年前に書かれた犀星の代表作「抒情小曲集」の直筆原稿。普段展示しているのはレプリカですが、こちらは滅多に表に出さない貴重な本物。犀星自身が詩を朗読したレコードも残っており、今も肉声を聞くことができます。

他にも、近代短歌の最高峰と言われる歌人・斎藤茂吉からの手紙など貴重な品が。犀星は名立たる文豪との交流が盛んで、芥川龍之介とは家族ぐるみの付き合いをするほど仲が良かったそう。文人交友の関係図には瀬戸内寂聴さんの名前も。「瀬戸内さんが大変だった時、祖父が瀬戸内さんの文章を褒めたそうなんです。それがとても嬉しかったと仰っていました」と洲々子さん。島崎藤村や志賀直哉の名前もあり、「教科書の方々が勢揃い! オールスターですね」と大興奮のチャン。

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犀星が集めていたのが、14~19世紀の李氏朝鮮時代に作られた白磁の壺。この壺のことは犀星自身の作品にも書かれており、当時の価格は38,000円。現在の価値に換算すると、2つで140万円にもなるというお宝です。骨董品好きの犀星は、九谷焼の壺など相当な数をコレクションしていましたが、市内の博物館にある物を合わせても、残っているのはわずかだといいます。

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貴重な品が眠る生家跡に眠っていたのは、開かずの金庫ではなく舟箪笥。舟箪笥とは船で使う金庫のことですが、犀星本人が家で使っていたとのこと。大きさのわりには重量があります。

開錠に挑むのは、どんな鍵でも開ける鍵職人・玉置恭一。玉置の見立てによると、おそらく江戸時代くらいの物。「鍵穴が2つ付いているのが珍しい。通常の舟箪笥は錠前が1つ付いているだけなんですけど、小さめの錠前を明治や大正に後付けした物かもしれない」と玉置。わざわざ後から鍵を付け足したということは、相当なお宝が入っているのでしょうか。

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いよいよ開錠作戦スタート! 下の鍵はすでに開いていたため、上の鍵に取り掛かります。すると玉置は、開始からわずか1分で開錠に成功。流石の神業です。「知られていない事実が分かるような物が入っていれば面白いですね」と期待する洲々子さん。

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ついに、文豪・室生犀星が遺した開かずの舟箪笥がオープン! 中には引き出しが2つあり、まずは上の引き出しから。出てきたのは、きんつばが有名な金沢の和菓子店「中田屋」の包装紙。かなり古い紙ですが、綺麗な状態で保管されていました。続いて下の引き出しを開けてみると...

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残念! 中身は空っぽ。しかし、舟箪笥そのものが貴重なお宝とあり、「開かなかったから、今まで日の目を見ることがなかった。これで展示も出来れば」と洲々子さん。今回は、文豪のロマンあふれる開かずの金庫でした!

【鍵職人・玉置恭一 公式サイトはコチラ!

5月14日(金)夜9時からは、ゲストに中村倫也を迎え、「所さんのそこんトコロ」【鉄道王の開かずの金庫に衝撃展開&日本一の造船所に潜入!】を放送!

▽開かずの金庫を開けろ!
訪れたのは茨城県つくば市。ここに筑波鉄道を開通させた大金持ちの開かずの金庫にまさかの展開が!中には一体何が?

▽目線カメラだけなんで見せてもらっていいですか?
一般人が立ち入り禁止の場所を見るため、関係者に目線カメラを渡して驚きの映像を撮影してもらう!国内トップクラスの造船所・今治造船で衝撃映像が続々!

▽日本全国珍自販機
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どうぞお楽しみに!

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