毒を飲ませて殺害し遺体をバラバラに「埼玉愛犬家連続殺人事件」 犯人に殺されかけた男の体験談:じっくり聞いタロウ

公開: 更新: テレ東プラス

売れっ子から懐かしのスターまで、芸能人が驚きの近況を報告する番組「じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告」(毎週木曜深夜0時放送)。5月6日(木)の放送では、埼玉愛犬家連続殺人事件の犯人と直接接触し殺されかけた、身の毛もよだつ話の一部始終を大暴露!

「埼玉愛犬家連続殺人事件」とは、1993年、埼玉県熊谷市でペットショップを経営する男が起こした連続殺人、遺体遺棄事件。詐欺まがいの商売などで金銭トラブルになった男女4人に犬を殺処分する時に使う猛毒を混ぜた飲み物を飲ませるなどして殺害した。

この事件でインパクトが大きかったのが"ボディを透明にする"という行為。死体が見つからなければ完全犯罪が実現できると考えた男は、被害者をバラバラにしてサイコロステーキサイズまでに切り刻み、残った骨や衣服、所持品は灰になるまでドラム缶で焼却。細かくした肉は川に流して魚に始末させ、灰は山中でばら撒いた。

男の目論み通り、証拠となる遺体捜索は困難を極め"遺体なき殺人"として迷宮入りかと思われた。しかし、遺棄現場で被害者の遺骨や遺留品を発見し、1995年にペットショップ経営者の男と共謀者である元妻が逮捕された。そして2009年に2人の死刑判決が確定。

京都、蓮久寺の住職・三木大雲さんは、当時、犯人である男と直接接触し、危うく殺されかけていたという。

三木さんが初めて犯人の男と出会ったのは、埼玉県にある大学に通学していた20歳の頃。大学の寮と犯人のペットショップは直線距離で約4㎞の距離にあった。お坊さんの修行をしながら大学に通っていた三木さんは、友人とペットショップで犬と戯れたり写真を撮ったりしていた。すると「勝手に写真を撮るんじゃねえ!」と怒鳴りつけてきたのが、後に事件を起こす男だった。

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男は「人を撮っていなければいい」とカメラを取り上げなかった。その時に撮った写真が紹介される。犬と戯れている人物は「もしかしたら元奥さんかな」と三木さん。

その時に、三木さんが京都出身と分かると男は「俺も京都出身やねん」と態度を一変。ペットショップ横のログハウスに案内され、「友達になろう」と言われ、さらに「週に2回犬の散歩させてほしい。15分散歩させたら月に15万やる」とアルバイトを持ち掛けられた。

三木さんは話を受けようとするが、一緒にいた友達は男や周囲の雰囲気から何かを察したのか「やめた方がいい」と制止。三木さんは「寮の先生に許可をもらってから」と、一旦保留することに。すると男は、「好きなもの飲んで帰れよ」と缶コーヒーをいくつか並べた。三木さんはそのうちの1本を飲んでペットショップを後に。

寮の先生に、修行中に欲を持ってどうすると叱られた三木さんは、翌日、話を断るため1人で再訪。男は残念がりつつ、「話す時には手を使え」「人間は心臓の拍数の60でしゃべってるらしいけど、倍の120で言うと全部それが嘘でも相手が信じる」など、嘘を信じこませる方法をレクチャー。その時も男は何本か缶コーヒーを出し、三木さんは1本だけ飲んだそう。

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その後、三木さんは学業が忙しくなりペットショップから足が遠のいていたが、3年になって通学先が東京になるので、あいさつをしに3度目の訪問をする。この時も何本か缶コーヒーを出されて、その1本を飲んだ。男に「お坊さんの修業をしているそうだけど、本当に神や仏っているの?」と聞かれ、「信じているから修行をしている」と答えた三木さん。男からもう1本コーヒーをすすめられたが、それは断り、ペットショップを後にした。

それから3年後、埼玉の学生寮の先生から電話が入り、あの男が連続殺人犯で捕まったことを告げられた。安堵した三木さんだったが、衝撃の事実を知ることに!

後に、三木さんの知人が拘置所で男の話を聞く機会に恵まれたが、そこで身の毛がよだつ話を聞いたという。男は「神や仏はいるのではないか」と口にした。その理由は、殺人を重ねていた当時、ペットショップに来た修行僧に、缶コーヒーを出した。「何本か出すうちの1本だけ毒なし、あとは全部毒入り」。修行僧は3回来て3回とも毒なしを引き、最後にもう1本すすめたら拒否した。「ひょっとしたら本当に神仏がいるかもしれん。あいつはそれに守られていたのかもしれん」と言ったというのだ。三木さんは、3回殺されかけながらも、奇跡的に危機を脱していたのだ。

さらに、事件のことが報道で明らかになると、三木さんは男について驚きの事実を知ることに。男は生まれも育ちも埼玉県だったが、完璧な関西弁のイントネーションで話していたという。しかし、今思うと細かいところで話をぼかすなど不自然なところがあったと三木さん。男は死刑を執行されぬまま2017年に病死している。

この他、地下鉄サリン事件に巻き込まれた被害者が、実際にサリンを吸った恐怖体験、今も苦しめられる恐ろしい後遺症を語る。

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