5月8日(土)夜11時25分からは、サタドラ「私の夫は冷凍庫に眠っている」第5話を放送。「登場人物みんながやばいキャラで目が離せない!」「現実世界でも恐ろしいほど美しい怖い人っている。氷の幕があるような人...夏奈も亮もそれがにじみ出てるからスゴイ!」とSNSでも話題。
「テレ東プラス」では、毎週ドラマの内容をプレイバック! 今回は、5月1日に放送された第4話「告解」の内容をお届けします。
如月夏奈(本仮屋ユイカ)は、婚約者である佐藤亮(白洲迅)の暴力に耐えかね、突発的に殺害。死体は倉庫にある巨大な冷凍庫に隠した。しかし、殺したはずの亮がなぜか生きている。別人のように優しい亮との奇妙な生活が続いていたが、亮は夏奈の犯行に気づいていた。
◆
「一緒に見に行こう。倉庫の鍵、貸して」
「知りたいだろ? 自分が誰を殺したのか...」
亮は怯える夏奈にそう迫ると、倉庫の鍵を手に裏庭へ向かう。亮に促され、先に倉庫に入った夏奈だが、突然振り向いて亮を倉庫の外へ突き出し、内側から鍵をかける。
(ドンドンドン!)
締め出された亮は、激しくドアを叩くのだった。
向かいに住むミステリー作家の孔雀(斉藤由貴)は、クラシック音楽をかけながら原稿を執筆しており、まったくその音に気づかない。書いていた原稿を1枚破り捨て、ため息をつきながらお茶を飲もうとした、その時...
(亮が...2人いるんです)
ふと、夏奈が口にした言葉を思い出す。
「...2人?」
外から覗き込むように倉庫を見ていた亮は、何も言わず踵を返し、母屋の方へ去って行った。磨りガラス越しにその様子を見て、安堵する夏奈。
◆
その頃、母・如月木芽(浅田美代子)が開業するメンタルクリニックを予約なしで訪れた男がいた。
「子どもの声がうるさく感じるのは、疲れているサインですよ。血が繋がっていても、親とは別の人格だって言うじゃないですか」
診察に訪れたのは、亮の就職先の社長で不動産仲介業者の唐沢幸介(青柳翔)。
「私が子どものことに干渉し過ぎるのは間違いないですけど、先生も親なら分かってくれますよね? 本当に面倒ばかり起こして、私をかき回すんです」
「唐沢さん、こんな風に考えてみたらどうでしょう。人生は酸っぱいキャンディ。舐めているうちに溶けてなくなる。酸っぱいのは最初だけです。子どもだって、いつまでも子どものままではいてくれませんから...」
亮の調査を依頼した探偵・阿久津誠(おかやまはじめ)が受付に控えているのが、木芽の視界に入る。
一方、未だ倉庫の中でへたり込んでいる夏奈はおもむろに立ち上がり、隠すように被せた冷凍庫のレインカバーをめくって亮の死体を確認する。
「体を刻んで食べさせたりしたから、私に復讐してるの? 亮...」
死体を切り刻んだハンバーグを亮に食べさせたことが、夏奈の脳裏をかすめる。
◆
再びメンタルクリニック。唐沢を送り出した木芽に「急ぎ、お知らせした方がいいと思いまして」と阿久津が話しかけてくる。
「佐藤亮のことですね?」
「それは偽名で、本名が分かりました。久保田奏。マエがあります。あ、マエっていうのは...」
「前科があるっていうことですよね?」
「その通り。電話詐欺から生活保護費のピンハネまで、闇ビジネスどっぷりの半グレの輩です。最近では、一人暮らしの土地持ちを狙って不動産の転売に手を染めていたらしいです。奴らは人殺しだってやりかねない」
木芽は息を呑み、すぐさま夏奈に電話をかけるが、夏奈はスマホを食卓に置いたまま倉庫の中。鳴り続けるスマホを、亮がじっと見下ろしていた。
「早く出て...!」
しびれを切らした木芽は、孔雀に電話をかける。
「時間がないので要件だけ言います。今すぐ夏奈の家に行っていただけませんか? 私が行くまで側についてやってほしいんです」
「...珍しいですね、木芽さんからの頼み事なんて。いつも自分一人で解決しちゃう人だから。安心してください、これからすぐ夏奈さんの家に行きますから」
「お願いします! 私も出来るだけ早く向かいます」
玄関のチャイムが鳴ると、咄嗟に夏奈のスマホを引き出しに隠す亮。夏奈は買い物に出かけて不在だと伝えると、孔雀は中で待つという。その頃、倉庫では、
「どうして、死んでまで私を苦しめるの...?」
夏奈は冷凍庫の下に隠していた肉切り包丁を取り出していた。
「この前はオーディオの配線、その前はパソコンも直してくれて...。本当にいつも感謝してる」と孔雀。
「いいえ。俺にできることがあればなんでも言ってください」
亮が次回作について尋ねると、「当分の間は出ないでしょうね」と孔雀。本当に書きたいものが見つかるまで作品を書く気はないというが、死ぬ前に発表する小説はもう完成しているという。
「夏奈さんをモデルにした小説なの」
「夏奈を?」
「あの子の人生を見守るのが、私の役目だから」
「...どういうことです?」
倉庫にいる夏奈は、肉切り包丁を構えたままそっと外に出る。孔雀と亮はお茶をしながら夏奈について話すが、最近の夏奈が心を乱している様子について「結婚式を控えているから...」とかわす亮に、「とぼけないで!」と強い口調で言う孔雀。
「さっき私のパソコンを直したって言わなかった? 私、パソコンなんて持ってない...あなた、誰?」
亮の目をじっと見つめる孔雀。
「夏奈さんが言ってた。亮くんが2人いるって。ツインソウル...つまり双子。亮くん、あなた双子なんじゃない? あなたたちは、夏奈さんに気づかれないようにそっと入れ替わった...違う?」
「さすが先生だ。俺たち、子どもの頃からよく入れ替わっていて...。ほとんどバレたことはありませんでした」
孔雀は亮の告白を聞くと、もう1人の居場所を尋ねる。「なんだ、それは気づいてないのか...」と亮。
「夏奈が殺したんですよ、俺の双子の兄を!」
「...殺した? 嘘っ!!」
肉切り包丁を手に、リビングへ飛び込んで来る夏奈。
「双子って言った?」
「聞いてくれ! 夏奈」
近づこうとするとする亮に、夏奈は肉切り包丁を向ける。
「いや! 聞きたくない!」
5月8日(土)夜11時25分からは、サタドラ「私の夫は冷凍庫に眠っている」第5話「禁忌」を放送。
佐藤亮(白洲迅)が本当は久保田奏だと聞いた如月木芽(浅田美代子)は、夏奈(本仮屋ユイカ)を守ろうと家に駆け付け、亮をナイフで刺してしまう。夏奈は「亮と奏は双子だ」と訴えるが、木芽は聞く耳を持たない。幸い孔雀(斉藤由貴)の機転で、亮は大事には至らずに済むが...。一方夏奈は双子の証拠として、木芽に冷凍庫に隠した亮と同じ顔の死体を見せ、自分が奏を殺してしまったことを告白。殺害に至った経緯を打ち明ける。