「味の素」「ローソン」が狙う次のヒット商品とは? 進化が止まらない「冷凍食品」の世界:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)。5月7日(金)の放送では、コロナ禍のステイホームで需要が拡大した、冷凍食品の開発現場に密着。新たなヒット商品や、前代未聞の新商品を世に送り出す企業の挑戦に迫る。

冷凍ギョーザNO.1 「味の素」が狙う次のヒット商品

ステイホームで需要が高まった冷凍食品。去年、家庭用冷凍食品が初めて業務用を上回った。その裏では、企業の熾烈な開発競争が繰り広げられている。

人気のギョーザ部門で売り上げ日本一を誇るのが、業界大手「味の素冷凍食品」。ギョーザに続けと力を入れているのが、シュウマイだ。5年前に発売した「ザ★シュウマイ」は、肉の旨みを活かしたパンチのある味が男性を中心に大ヒット。冷凍シュウマイ市場でシェア1位を誇る。ところが、ギョーザの売り上げと比較するとまだまだで、花形商品のギョーザに追いつけ、追い越せと奮闘の日々だ。

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2年前に営業部門から抜擢された、シュウマイ開発のリーダー・朴泰洪さんは、マッピングという手法を使い50品以上のシュウマイを分析。「味や風味の強さ」「全体の食感」を中心に、他社の商品の特長を見さだめていく。6カ月以上かけた分析の結果、新商品のコンセプトは「大ぶりのエビが入ったシュウマイ」。エビと豚肉が贅沢に入った「食べ応えがあるシュウマイ」は市場にほとんどない。そこを狙うのだ。

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商品開発の舞台となる研究・開発センターでは、600人以上の研究員がギョーザやシュウマイ、チャーハン、唐揚げなど10以上のカテゴリーに別れ、日夜開発に励んでいる。
調理実験室の一角には30台もの電子レンジが並び、メーカーや機種による微妙な加熱ムラまで細かく検証されていた。

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今回の新商品で、味付けの肝となるのが、エビの風味を引きあげる独自の調味料。数パーセントの違いで味に影響が出るため、慎重に配合を重ねてベースの味を決めていく。新商品の骨格が決まり、持ち込まれたテスト部屋で待ち受けるのは、社内の厳しい味覚試験をパスした味のエキスパートたち。朴さんが自信をもって開発を進めてきた「大海老焼売」に「味のエキスパート」たちはどんな反応を見せるのか。

スイーツでヒット連発の「ローソン」が次に狙う冷凍スイーツ

コロナで業績が落ち込むコンビニ業界においても、冷凍食品は売り上げを伸ばすための商品になっている。中でもチーズケーキなど、スイーツで爆発的なヒットを連発してきた「ローソン」が次に見据えるのは「冷凍のスイーツ」。まだ他社が手をつけていない未開拓の市場を狙う。

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冷凍スイーツの開発リーダーは、去年「冷凍ローストビーフ」を大ヒットさせた実績を持つ前田恵助さん。これまで冷凍スイーツは、解凍時間がネックとなり、あまり広まっていなかった。「冷凍庫から出してすぐ食べられる冷凍スイーツ」作りを目指す前田さんのもとに、菓子メーカーから20以上の候補が持ち込まれるが、なかなかこれだというものがでてこない。

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しかし、去年11月、ある菓子メーカーから持ち込まれたのが、「冷凍アップルパイ」。
冷凍にもかかわらずサクッとした食感...柔らかなクリームとリンゴが入った「冷凍アップルパイ」に大きな手応えを感じた前田さんは、リンゴのサイズを一工夫。大きめのリンゴにすることで冷たさを活かし、「シャリシャリと冷たいアップルパイ」で勝負をかける。

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12月、新商品の社内プレゼンに臨んだ前田さんを待ち受けていたのは、ローソンの冷凍食品開発の第一人者で、発売の決定権を握る林洋一郎さん。前代未聞のスイーツを試食した林さんは、リンゴの食感と大きさには合格を与えたものの、生地のサクサク感に課題を見つける。改善に動く前田さんだが、はたして「冷凍アップルパイ」発売の行方は?

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コロナ禍でも売り上げを伸ばす冷凍食品、新商品の開発に挑む企業の奮闘を今晩10時からの「ガイアの夜明け」で放送。どうぞお見逃しなく!

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