毎朝2時間「特急通学」する生徒も! “鉄道員の卵”を育てる名門「岩倉高等学校」の魅力に迫る

公開: 更新: テレ東プラス

歴史や校風、卒業生のネットワークまで、名門校の知られざる姿を通してその秘密に迫る「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週月曜夜10時放送)。MCに登坂淳一角谷暁子(テレビ東京アナウンサー)、解説におおたとしまさを迎え、「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

今回の名門校は、日本に2校しかない"鉄道員の卵"を育てる名門「岩倉高等学校」。鉄道の高校とはどんな学校なのか? 登坂と角谷アナウンサーが学校を訪問し、その秘密に迫る。

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鉄道員の養成を目的に開校された岩倉高校。2014年から男女共学になり、全校生徒数は約1200人。運輸科・普通科と2つの学科があり、運輸科は一般教養の他、鉄道に関する専門教育を受け、シミュレーターを使った運転実習や実際の現場を肌で感じる鉄道実習も行っている。卒業後は、JRや私鉄の運転士を始め、整備士など日本の交通に欠かせない人材に。さらに普通科は、難関大学の合格者も出す、言わば「文鉄両道」の名門校だ。

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明治30年、「私立鉄道学校」として神田錦町に開校。明治36年には、鉄道界に貢献した岩倉具視の名を冠して「岩倉鉄道学校」に、昭和23年に「岩倉高等学校」となった。今年で創立124周年、森田勉校長先生は「生徒は目的意識が高く、モチベーションを持って入学してくる。高校時代にしか出来ない経験は大切なこと」と語る。

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目的意識が高い運輸科の生徒たちは、「学校はめちゃくちゃ楽しくて、ここを選んで良かった」「車両製造の仕事に就きたい」「"サフィール踊り子"を運転して、伊豆に夢を運びたい」など、夢や鉄道の魅力を語る。

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こちらは運輸科2年生の時間割。一般科目の他に、運輸科ならではの「鉄道概論」や「営業概論」などの授業がある。教科書はオリジナルで、レールの種類や枕木の構造、分岐器の種類などの知識を学ぶ。分厚い時刻表も教材に。外国人が時間の正確さに驚く日本の鉄道。授業では、その基礎を教えている。

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部屋いっぱいのジオラマに鉄道模型を走らせているのは、鉄道模型部の生徒たち。1/80サイズの車両が走るこのジオラマは、部員たちが理想とする鉄道の世界を作り上げたもの。授業で学んだ鉄道の知識がしっかりと裏付けされており、驚くほどの完成度だ。

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夢の実現に向けて、遠くから通う生徒も。2年生の岸くんは、北茨城から上野まで特急で片道2時間かけて通学。お父さんによると、岸くんは遠距離通学について「毎日特急に乗れるんだったら通うよ」と即決したという。自宅に伺ってみると、壁には鉄道に関する切り抜きや路線図が所狭しと貼られ、部屋には全国で集めたお気に入りの鉄道模型などが並ぶ。

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部屋の入り口を改札に見立て、ICカードをタッチする場所や貼り紙などを手作り。毎日乗る常磐線の動画を撮影し、自分で編集することも。「将来は運転士になって、いつも乗っている常磐線を自分で動かしてみたい」。岸くんは夢に向かって、遠距離通学を続けている。

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岩倉高校の校内には、電車の車両も。実はこちら、実際の鉄道車両を模した運転シミュレーター。運転実習は3年生からで、普段は見ることが出来ない電車の裏側を知ることで、運転の仕組みやルールを学ぶことができる。鉄道関係の技術者を目指す生徒に向け、実際に使われていた遮断機も教材に。リアルな知識を習得できる環境が整っている。

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車掌の実習では、ドアの開閉や指さし確認の仕方など鉄道のルールをイチから学び、運転席ではハンドルを操作し、運転士体験。世界最高峰といわれる日本の鉄道は、こうした最先端の学舎で育まれている。

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こちらは現役で電車の運転をしているOBの高橋孝太朗さん。運輸科を卒業し、14年前、京成電鉄で憧れの運転士に。運転士は乗車前もやるべきことが分刻みで決まっており、乗客の安全を守るため、毎日膨大なチェックを繰り返す。天候や乗客の数など状況よって運転の仕方も変え、岩倉高校での知識と体験を活かして日々奮闘。現役生に向けて「勉強が出来るかどうかではなく、時間を守ったり連絡をきちんとしたり、そういうところから確実にやっていけば良いと思う。目標に向かってちゃんと達成出来れば、夢が叶う」とメッセージを送った。

岩倉高校に潜入した角谷アナウンサーは、「鉄道は色んな分野に派生している。電車を動かすのには沢山の苦労があって、安全に対する意識が常に考えられている。それを学べる学校」とコメント。登坂は、「将来の目的がはっきりしていて、それだけに生徒の意識も高い。運転士や車掌など実際に経験のある方が教えていて、鉄道を支える人たちが歴史を繋いでいる」と語った。

番組では他にも、校内の様子、角谷アナウンサーの車掌体験や登坂の運転士体験、知られざる運転士の世界など、盛りだくさんの内容をお届けする。

この放送は、「ネットもテレ東」で期間限定配信中です!

4月19日(月)夜10時放送! 「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)は、ゲストに椿鬼奴を迎えて、神奈川の雄「桐蔭学園」の秘密に迫る。

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桐蔭といえば、言わずと知れたスポーツ強豪校。やくみつるやデーモン閣下など多くの著名人も輩出している。神奈川県は、「翠嵐」「湘南」など公立の名門が数多くあるエリア。生徒たちの多くが公立を第一志望とする中、挫折を負い入学してくる。

そんな中、桐蔭では3年前に共学化、今年の卒業式は、共学一期生として特別な式となった。桐蔭が共学と共に改革中なのが「アクティブラーニング」と呼ばれる次世代の教育法。ゆとり教育に代わる新たな教育法とは? その改革のために、日夜、悪戦苦闘する教師たち。アクティブラーニングを受け、巣立っていった生徒たちの3年間とは? 新しい桐蔭のカラーが見えてきた。

どうぞお楽しみに!

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