4月5日（月）に放送した「家、ついて行ってイイですか？(明け方)」（毎週月曜深夜）では、恵比寿駅でズブ濡れになっていた大塚まりこさん（31歳）のお家について行くことになります。（取材日2016年9月19日）
【配信終了：4月20日（火）】動画はこちら
終電間際、突然の雨が降り出します。ズブ濡れで路上に座っている女性に「ちょっと、すみません」と声をかけると、「ナニ？」と、その返事だけで酔っているのがわかりましたが、スタッフを拒否する感じはないので「だいぶ雨に濡れているんですけど...何かあったんですか」と質問を続けます。
「濡れてるわ！」と答えたあと、少し間を置いて「普通みんな何かあるでしょ」と返事が戻ってきました。
しばらく他愛もないやり取りが続き「家ついて行ってイイですか？」と本題の質問をすると、「いいけどさ」と、どうにか取材許可をいただきました。
家まで歩いて帰るといい、恵比寿の街をふらふらと千鳥足で進んでいきます。突然カメラに向かって「私はどうなるんだろう？ どうなるんだと思う？」とスタッフに語りかけるまりこさん。「え、今日ってことですか？ 人生ってことですか？」と返答に戸惑うスタッフに「人生だよ！」と一喝（笑）。
「何かあったんですか？」と質問を続けると、歩く足を止めてカメラ目線で「ないよ！...あるよ」と叫んで、またスタスタと歩き始めます。
31歳、山口県出身。猫を飼っているなどの情報をちょっとずつ教えてもらっていたところ、突然、道の真ん中で大きく転倒！ もはや歩行困難？ 見兼ねて「タクシー代払うので...」とタクシーに乗ることをすすめますが、「この近くなので」と、歩いて帰ると言い張るまりこさん。
そこでタクシー代を支払わない代わりに、コンビニで買い物の会計をお支払いすると伝えると、
「何が目的？ 何が目的？」と詰め寄られるスタッフ。改めて「お家がみたい」と本日2回目の企画説明と取材の依頼をしたところ「猫居るけど平気？」との返事が。「平気です！平気です！」というスタッフの前のめりな対応に「ハッ、ハハハ」と、意味深な笑いが返ってきます。
やっと自宅に到着、すると家の前で「何の企画？」と、問いかけてくるまりこさんに3度目の取材依頼をして「いいよ、別に」と3度目の許諾をいただきました。玄関前に傘を投げ捨てて、1人で部屋に入るまりこさんを不安な気持ちで待つこと約10分。ドアが開き、「あ、まだ居た！」と家の中に入れてくれました！
1DK、家賃8万円のマンションは築33年。かわいい猫たちと同居中です。
「お料理するんですか？」「するわけないじゃん！」「冷蔵庫の中見ていいですか？」「冷蔵庫の中は絶対に空けちゃダメ、何も入ってなんだよ」と強く拒絶しつつも「開けたまえ！」・・・。許可を得て中身を見ると、サラダなどが入っていて、思わずスタッフが「お料理していますよね？」と確認すると、「ま、してるんですよ」と、まりこさん。振り回されっぱなしのスタッフですが、今度は「職業は？」と質問すると...。
「歌ってるけど」と、まりこさん。もともと中世の"ミサ曲（カトリック教会の感謝の祭儀で歌う曲）"が専門のプロの歌手で、小学校3年生のときから歌っていると教えてくれました。自主制作のアルバムを2枚リリース。お部屋の中の段ボールはそのCDでした。聴かせていただこうと思ったら...「CDプレイヤーは生ゴミに出しちゃったの」。
地元の合唱団を経て、日大芸術学部で声楽を専攻しつつも2年で退学。まりこさんがポツリポツリと話しはじめます。
「7～8年、歌ったらお勘定もらえますよね。シャンソンを歌ってます、シャンソニエ。お客さん呼んでホステスみたいなもんです。私はそう思っています。だから辞めたんです」。10年続けていたのを「半年前に完璧に辞めた」そうで、「今のシャンソンの世界がそうだっていうことかもしれません。変でしょ。誰と関係をもって、誰と仲良くしているか...。私は好きな人がいたから。でも腐れって思う人たちもいるよ」。
現在は、ソロで活動をしつつ生活のためにワインバーでアルバイトしています。目標も教えてもらいました。「タイアップでしょ。何かを作っている人と一緒に仕事がしたい。だから、そういう人たちに自分の音楽を聴いてほしい」。
「普通みんな何かあるでしょ」――雨の中で出会ったまり子さんが放った言葉が、夢を教えてもらったおかげで身にしみました。陰ながら応援しています！
この放送は、「ネットもテレ東」で期間限定配信中です！
次回の「家、ついて行ってイイですか？」は4月7日（水）
