死体をドロドロに溶かして下水に流す...女子中学生が目論む完全犯罪:ゾクッとする怪感話

公開: 更新: テレ東プラス

さまざまな専門知識をもとに、我々凡人には予想もつかないストーリーを紡ぎ出すミステリー小説家。作家は、斬新なトリックを考え出すため、日々新しい情報のインプットに余念がないという。どうすれば、あんなトリックを思いつくのか。どうすれば、あんなに生々しく殺人を描けるのか。一度、頭の中を覗いてみたいものである。

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"Mr.都市伝説" 関暁夫がMCを務めるストーリーテリングバラエティ「Mr.都市伝説 関暁夫のゾクッとする怪感話」(毎週金曜深夜0時放送/BSテレ東)。巷でささやかれる都市伝説、人智を超えた超常現象、人間の悪意と狂気......様々なゾクッとする話を人気声優の朗読劇でお届け。

3月26日(金)の放送では、前回に引き続き羽多野渉(「FAIRY TAIL」ガジル・レッドフォックス役など)と、竹達彩奈(「けいおん!」中野梓役など)が登場。都市伝説好きとして有名な羽多野は、関の本やテレビ番組は全部チェックしているという。そんな羽多野は、UFOを目撃したこともあるという。長野県の実家に車で帰る際、普段通らない軽井沢を通ったところ、上空に銀色のパチンコ玉みたいなものが浮いていたそう。何回か見た後で消えてしまったというが、関は「記憶は消されてるけどアブダクションとかされてる可能性ありますもんね」と!?

怪感話#18
「死体を溶かす方法」

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山口浩平(羽多野)が中学校に赴任してきて半年。2年生の理科を担当するようになってから、毎回授業終わりに変わった質問をしてくる女子生徒がいた。ミステリー小説の作家を目指しているという森本さくら(竹達)だ。さくらは、理科の知識を使ったトリックを盛り込みたいというのだ。

「死体をドロドロに溶かせる薬品ってあるんですか? それを使って、殺した人を溶かして、トイレに流しちゃって、この世から完全に消しちゃうっていう展開を考えていて」

物騒な物言いだが、生徒に頼られて嬉しい山口は、アルカリ性の薬品、それも業務用の強力な濃いものなら、人間も簡単に溶けるだろう、と提案する。

その日を境に、さくらは授業終わり以外も、昼休みや放課後などに山口の前に現れてはミステリー小説のための質問をしてきた。

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「先生、この前言ってた業務用の濃い薬品ってどこで買えるんですか?」
「先生、人間の体を解体する時ってどこから切ればいいですか?」
「先生、使った後の薬品の処理ってどうしたらいいですか? そのまま下水道に流したら、水道管を調べた時にバレちゃうかなあ。そんなことで犯行がバレちゃったら悔しいですもんね」

目を輝かせて話すさくらの姿に、いつからか山口も、小説が完成するのが楽しみになっていく。

ところが、それから1ヵ月が経った頃。さくらの担任から、思いがけないことを告げられる。2週間くらい前から、さくらの両親が行方不明になったというのだ。しかし本人は、いつも通り変わらずに登校しているという。

話を聞きながら、山口は汗がじわりと滲み出てくるのを感じていた。業務用の濃い薬品、人間の体を解体、使った後の薬品の処理......さくらにされた質問が脳裏をよぎる。まさか、さくらが両親を......?

考えすぎかも知れないが、確かめなければならない。そう思った山口は、放課後にさくらを呼び出し、さくらの両親が行方不明だと聞いたことを告げる。だが、その反応はあまりにも落ち着き払ったものだった。

「それがどうかしましたか?」

両親が心配じゃないのかと改めて聞いても動揺も見せない。しかも、聞き忘れていたことがあったので、ちょうどよかったというのだ。

「先生に死体の消し方は教えてもらったんですけど、証拠の消し方を教えてもらうのを忘れちゃって。あっ、一番大きな証拠が残っちゃってるなーって」

一番大きな証拠......まさかそれは、さくらのこと......?

「もう気付いてますよね? だって、先生が作った小説ですもんね」

山口はたまらず絶叫した。やはりさくらが両親を、自分の提案した方法で......!

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「はい。僕がやりました。そうするしかなかったんです。僕のせいで始まった小説は、僕の手で終わらせるしか......」

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関、羽多野、竹達によるスタジオトークでは、朗読劇で竹達が演じた女子中学生の話題に。一発本番のこの番組、竹達の演技の可愛らしさが想像をはるかに超えてきて、演じていて驚いたという羽多野。これには関も「超えましたよね! 僕だけじゃないですよね!」と同意。竹達によると、事件を起こしそうにないイメージを付けるために可愛らしさを意識したそう。羽多野も関も、竹達の思惑にまんまとはまった形だ。今回演じるにあたって、竹達は、なぜこの子は事件を起こしてしまったんだろうと、想像しながら取り組んだと明かした。

この他、ツーショットダイヤルで出会いを求めた男性を襲った実体験を朗読劇にした怪感話「ツーショットダイヤル」も。笑顔の笑い声が恐怖! 竹達のクレイジーな女性の演技に注目。この放送は、「ネットもテレ東」で期間限定配信中!

次回4月2日(金)の放送は、入野自由伊藤静が登場。実は入野、関と10年以上前に意外な場所で出会っていたのだとか。ハンカチなしには見られない、涙の怪感話もお届け!

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