紗倉まなロングインタビュー!「私が10年間セクシー女優を続けてこられた理由」:同級生、のちセクシー女優

公開: 更新: テレ東プラス

3月30日(火)深夜0時30分からは「同級生、のちセクシー女優」を放送! リポーターの大島麻衣が、10年に渡り、トップセクシー女優として君臨する紗倉まなと共に、紗倉の聖地を巡る女子旅へ。18歳でAVデビューした紗倉は、セクシー女優として活動を続けるほか、2015年にはエッセイ「高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職」を執筆。2016年には「最低。」で小説家デビューを果たし、2020年には、高齢者、そして母親の性をテーマにした「春、死なん」を執筆し、話題に。番組では、エッセイで紗倉が綴っていた場所や、自身が通った高専などを巡り、ロケ先には高専時代の親友や母親がテレビ初登場。エッセイでは明かされなかった紗倉の、そして彼女を取り巻く周囲の本音を紐解いていく。

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「テレ東プラス」はロケに密着し、収録後の紗倉を直撃インタビュー。後編となる今回は、セクシー女優になって起きた自身の変化や心のコンディション、モチベーション、紗倉が考えるアダルト業界の今、リアルな結婚観までを浮き彫りにする(※前編はこちら)。

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仕事の内容そのものというよりは、そこに関わる人が好きかどうか...そういう部分で続けてこられた

―― 今日1日ロケに密着させていただいて、まなさんは常に周囲を見渡し、最高の気配りができる優しい女性であることがよくわかりました。一見、コンプレックスとは無縁と思われるまなさんですが、エッセイやインタビューなどで「コンプレックスだらけだった」と語られています。AVデビューした後それが払拭されたなど、自身の中で良い変化はあったのでしょうか。

「正直言うと、何が良かったかはいまだに......。常に比較されて優劣をつけられ、評価されるお仕事なので、逆にコンプレックスが増えてしまったかもしれません。常にコンプレックスに晒されている状態ではありますが、ひとつだけ言えるとしたら、10年続けることができたという事実が少なからず、自分の自信につながったというのはあるかもしれません。習い事にしても、英語やバレエ、新体操と母にあれほどたくさんやらせてもらったにも関わらず、どれ一つとして長く続けられたことがなく、何とか続いた習字もボチボチという感じでした。今まで熱量を持って続けられたことって、勉強以外何もなかったんです。

もちろん、毎日AVの仕事をするわけではありませんし、10年といっても、月に1本の撮影なので、120本くらいの話。自分でも、社会に適応する能力があるとは思えなかったので、ひとつの職業を長く続けることができるっていうのは、希望になりました。そのことを証明できたのは、やっぱり、やって良かったなと思います」

――では、まなさんが10年間セクシー女優を続けてこられた理由はどこにあるのでしょう。

「どんな場面においてもそうですが、仕事の内容そのものというよりは、その仕事に関わる人が好きかどうか...そういう部分で続けてこられたところがあるので、本当に人に恵まれたんだなと思っています。いつも最高の働く環境にあり、ありがたいなと感謝しています」

――自分のためではなく、関わる人たちのために働くという意味?

「ありますね、すごくあります。自分のためだけに限定すると、やはりコンディションの波があったり、"この作品は意欲的に取り組めるけど、作品自体はあんまり好きじゃない"とか、気持ちがブレることってあるんですよ。作品に対するテンションは一定になりにくいんですけど、"この人のために"と思うとテンションも保ちやすい。例えば、"私の作品が売れたらこの人はすごく喜んでくれるんじゃないか""新しい仕事が増えたらマネージャーもやりがいを感じてくれるのではないか""良い作品を撮ったら、監督やメーカーさんが感動してくれるんじゃないか"とか、その人のことを思って動く方が楽しい。自分本位ではなく人の感情の動きを見たほうが意欲的に頑張ることができるというか、モチベーションがアップしますね」

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ひとつひとつのお仕事に対して質の高いものを提供できるように...そのための能力を上げる努力はいつもしていたい

――まなさんは小説家としても活動されていますが、ご自身にとって"書く"ことの意義は?

「この仕事をしていくと、ストレスのはけ口がわからなくなることがあるんです。でも私の場合、書くことで自分のモヤモヤした感情を言語化して整理することができるので、ストレスの緩和にも繋がっています。あと、書くことに魅力を感じ始めた時期と本に興味を持った時期が重なったというのは、結構大きかったと思います。最初は本を読むことから始めて、どんどんのめり込んでいった結果、書くことの楽しさにも気づいたというか...」

――最初は「アダルト業界に対するイメージを変えたい」という思いから書き始めたそうですね。でも今は、理解してもらうのはなかなか難しいから、応援してくれる人を増やそうという考えに変わったと...。

「そうですね。初めは偏見を壊していこうと思っていましたが、誰の中にでも多かれ少なかれ偏見や差別はあって、そういうものを無くすってものすごい労力や時間がかかることです。誰かの信仰を、自分の信仰で壊そうと考えるなんて、考えてみたら変ですよね。むしろ、それを願うのは効率的ではないと思い始めました。だったら、"人を変えようとするのではなく、味方を増やしていくのはどうかな?"と考えるようになって、"なんかこの子いいよね。応援しよう"と思ってもらえる方向で頑張るほうが、押しつけがましくなくていいよな、と気持ちの折り合いのつけ方を見つけたというか。"自分の中のモヤモヤした感情も、ポジティブに減らしてくれるんじゃないかな?"と思えたんです。そういう思考のほうがヘルシーですし、今までの"戦うぞ"というスタンスよりも楽になりました。

これはコロナ禍で感じたことなのですが、娯楽にカテゴライズされる産業って、無自覚に生活には直結しているけど、なかなか重要視してもらえないものってありますよね。AVも似たところがあって、直接的に人の役に立てているかどうかは感じにくい仕事であり、なくなっても人は生きていけるけど、あったほうがもっと心が豊かになる...。だからどれだけ邪険に扱われても、叩かれても、そのことを思い浮かべれば頑張れるな、と思っています」

――最近は、自分がセクシー女優であることを隠さず、過去やデビューまでのいきさつを語る方が増えてきたような気がします。

「たしかに、自分で発言する人が増えたなという印象です。でもどんな職種であれ、自分が言いたいことを抑制されるってすごく不健全じゃないですか。なので"これが普通なのかな"という感じはしますよね。昔はSNSのように発信する場所もなかったですし、あえて言うことではないと思っていたのか、そんな深い思いで仕事してるわけじゃないという人が多かったのか...事情はわかりませんが、私は色いろいろと好き放題言えるほうが、精神的にもいいのかなと思います。正しいとか正しくないとかじゃなく、発言することに意味があると考えています」

――今日のロケで、いつでも真摯にポジティブに取り組むまなさんの姿を見て、すごくプロフェッショナルな方なのだなという印象を受けました。まなさんは今後、ご自身のセカンドキャリアをどのように考えていらっしゃるのでしょう。

「この業界はすごくシビアで、一瞬は売れても継続的に売れ続けることはなかなか難しい。そのためには、他のメディアに露出したり、二足のわらじ的な感じで他業に勤しんで知名度を上げたり、裾野を広げて、AVへと導く入り口を自ら作っていく動きも頑張らないと、埋もれてしまうんですよね。ただAVをしていればAV女優になれるわけではなく、AV以外のことにも努力をしないと、AV女優ではいられない。『AV女優なんだから黙って脱いでろ』と言われることも多いのですが、ただ黙って脱いでいても、いつかは脱ぐことも出来なくなってしまう。なので私の中では、セカンドキャリアというよりはパラレルキャリアに近く、いろんな副業を持ちながらやっていくことが、結果AV女優を長く続けることにつながるのかなと思うようになりました。でも、他のジャンルにちょこちょこつまみ食いのように手を出してはいますが、どれもちゃんとはこなせていないなぁと、つらく感じる機会も多いので...。やはりいずれは、ひとつひとつのお仕事に対して質の高いものを提供できるように...そのための能力を上げる努力はいつもしていたいと思っています」

――プライベートなお話になってしまいますが、27歳の今、結婚についてはどのようにお考えですか?

「これは番組でもお話しましたが、結婚願望はあまりなくて、本名の画数診断がものすごくいいので、もしも今後夫婦別姓が認められたら考えてみようかなと。ただお付き合いするにあたっては、基本的にはすぐ人のことを好きになってしまうというか...。我ながらちょろいといいますか、好きのきっかけはとても簡単なんですよ。すごく褒めてくれたり、特別な体を装ってくれれば"なんていい人なんだ!"とすぐに好意を返してしまいます。そうはいいつつも、結婚に対してはだいぶ夢を見なくなったので、今は"トイレットペーパーの芯を代えてくれる人かどうか"とか、"清潔の基準線が重なるかどうか"とか、生活能力を見るようになりました(笑)」

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――ありがとうございます! 最後に番組の見どころをお聞かせください。

「私たちの世界は、黒い暖簾からのぞいてつながるようなところがあるので、今回の番組はもしかしたら自己満足なことを見せつけてるだけかもしれませんが、プライベートをのぞき見するという意味では、ちょっと似ているかもしれないと思いました。正直、観て下さった方からはいろんな意見が出てくると思います。でもこれは、私にとってほんの一部。そして、AV女優さんを取り巻く環境がすべてこうではなく、それぞれが違うドラマを持っていると思いますので、そういう見方で楽しんでいただければ嬉しいです」

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番組では、東京スカイツリーの絶景をバックに、紗倉が本音で語るシーンも。デビューして10年。今だからこそ想うこととは? 3月30日(火)深夜0時30分放送! 「同級生、のちセクシー女優」でぜひ確認して欲しい。

※「ネットもテレ東」「Paravi」でも見逃し配信が決定!
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番組公式サイトはこちら!

【紗倉まな プロフィール】
1993年3月23日生まれ、千葉県出身。B型。2011年11月、「工場萌え美少女 紗倉まな 18歳」でイメージビデオデビュー、2012年6月、「紗倉まな AVDebut」でAVデビューした。2015年、エッセイ「高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職」(宝島社)を執筆し、話題に。2016年には「最低。」(KADOKAWA/メディアファクトリー)で小説家デビューを果たし、2020年、最新刊となる「春、死なん」(講談社)が発売された。

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