NASAも注目! 世界一に挑んだチリ初のロボット家族が国民的スターになった経緯と理由:YOUは何しに日本へ?

公開: 更新: テレ東プラス

日本を訪れる外国人たちを、全国の空港で勝手に出迎えアポなしインタビュー! そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(毎週月曜夜6時25分~)。おかげさまで、放送が345回目を迎えた今回のテーマは「日本で一か八かの大勝負!家族の絆でアタックチャンスSP」。絆がハンパない家族がアタックチャンスに挑む95分で、はたしてどんな面白YOUに出会えるのか?

you_20210315_01.jpg(2017年4月3日放送部分)

成田国際空港で声をかけたのは、「ROBO-ONE(以下、「ロボワン」)」という大会に参加するため、チリから初来日した「ロボット家族」の6人組。ものづくり技術の向上と二足歩行ロボットの普及を目指した格闘技大会だそうで、南米から出場するチームはYOUたちが初だとか。

あれから約4年が過ぎ、リモートロケで2021年現在の様子を直撃したところ、ロボット家族のパパYOUが元気に登場し、「チリでかなり有名なロボット家族になったよ!」と激変ぶりを報告してくれた。そのスゴい激変ぶりとは...?

you_20210315_02.jpg(2017年4月3日放送部分より)

激変ぶりを紹介する前に、まずは2017年当時を振り返ってみよう。

ロボット家族の構成は、監督で家族のパパ・ロドリゴさん(当時44歳)、息子で操縦士のジョジくん(当時12歳)、事務のパパの妹、その息子のニコラスさん(当時16歳)、デザイナーのパパの妹、プログラマーのフランシスコさんの6人+ロボットの「Mr.コンドル」。家族全員で「ロボワン」優勝を目指すというので、ぜひ見届けたいとお願いしたところ、快諾してもらえたので密着決定!

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それから2日後の大会前日、宿で主役の「Mr.コンドル(名前の由来はチリの国鳥)」を紹介してくれた。秋葉原で買ったバッテリーも取り付け、「Mr.コンドル」を日本で初起動させるなど、フランシスコさんを中心に最終調整に余念がない。そんな家族の様子に、パパは「もちろん勝つことも重要だけど、いちばん大事なのは家族が協力すること。ロボットを通してみんなが助け合い、家族が一つになれると信じているよ」と激励した。

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そもそも家族がなぜロボット製作を始めたのか? もともと興味はあったが、学べる場所がチリにはなかった。ところが13年前、ジョジくんの「お父さんが教室をやれば?」というひと言をきっかけに、パパのロボット人生がスタート。独学で技術を学んで教室を開設、アメリカ大会で優勝し、チリにロボット技術を広めるまでに。

この大成功のきっかけとなったジョジくんは、「家族みんなでやることはとても楽しいよ」と幸せそうだ。そんなわけで、みんなで優勝祈願の参拝をしたあと、家族を一つにすると信じる魔法の合言葉「チチチ! レレレ! ビバ! チリ!」を唱え、明日の大会に備えた。

兵庫県神戸市での大会当日、会場の控室は日本の学生や社会人チーム、外国からの参戦も含め、全92組(YOUたちは「ロボワンLight(初級部門)」に出場)のライバルたちでギッシリ。競技はトーナメント方式で、6回勝てば優勝だ。

競技での操縦はジョジくんが行い、先輩のニコラスさんがジョジくんをサポートする。まずはウォーミングアップとばかりに、必殺技「コンドルアタック」を無心に練習するジョジくん。相手のバランスを崩すバンザイのポーズがどこまで通用するか、チリ代表のメンツをかけた戦いが楽しみだ。

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いよいよ出番になり会場へ向かうと、観客数はなんと2000人以上。ジョジくんは緊張MAXだが、パパが中心となって例の合言葉で士気を高めた。さあ、いよいよ決戦だ!

「ロボワン」のルールは、2分以内にパンチやキックなどで3回倒せば勝利、時間を超えたら多くダウンさせたチームの勝ち、とシンプル。第1回戦は大学生チームのロボット「ジャベリン」との勝負で、1度ダウンを取られて緊張が走ったが、コンドルアタックの炸裂で見事、初戦突破!

2回戦は、社会人チームのM-48との一戦。怒とうのスピード殺法に追われたが、スキをついたコンドルアタックが見事に決まり、圧倒的勝利!

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3回戦は大学チームのロボット「マサムネ」との一戦。しかし、意表をついて前後に伸びる必殺技「マサムネ・アーム」の餌食となり、「Mr.コンドル」は大ピンチに。コンドルアタックで逆転を狙うも、3度目の技をくらい敗退となってしまった。ジョジくんは、悔しくてパパの腕の中で泣いた。

you_20210315_07.jpg(2021年リモート密着部分)

【激変ポイント①】
決戦から4年、あのジョジくんはどうなったのか? 「かなり成長したよ!」と、笑うパパの隣に現れた16歳のジョジくん、身長は4年前から30㎝もアップして195㎝に。家族でいちばん背が高く激変していた!

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そして、パパから「見せたい場所がある」と誘われ家族で向かったのは、ご自宅があるサンティアゴ(チリの首都)中心地の某所。謎の扉を開け建物に入ると、なんと「ここは僕たちが作ったロボット研究所だよ!」とパパ。

「Mr.コンドル」の動きを応用し、今では脳波の信号を読み取って、手足の不自由な方でも顔の筋肉の動きで車イスを動かせる装置まで開発している。パパは、「人に役立つロボットを作るのが僕たち家族の目的」と言う。ここで開発された技術は、なんとNASA(アメリカ航空宇宙局)や多くの企業からも評価されているんだって、スゴい!

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【激変ポイント②】
さらに激変したのは、「ロボワン」をきっかけに地元で有名人になった点。「Mr.コンドル」はセレブ扱いで、中南米で有名な雑誌の漫画のキャラにも!

【激変ポイント③】
ロボット家族もテレビ番組やイベントに引っ張りだこで、一躍大スターに。

【激変ポイント④】
パパが「ロボワン」主催者と協力して、2年前に初の中南米大会も開催!

【激変ポイント⑤】
18チームが参加し大盛況だった大会のおかげで、中南米でもロボット人気が急激に拡大。

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そして最後にパパから嬉しい報告が。今年9月、日本で開催される「ロボワン」に再び出場し、家族の夢である優勝を目指すんだって!

【激変ポイント⑥】
コンドルアタックを超える必殺技「コンドルトルネード」を発案し、現在特訓中だそうで、成人したニコラスさんが「ちょっと変わった動きで繰り出す技」といって、両手を広げ、相手を油断させてからパンチを繰り出す予測不能な技を初披露してくれた。

こうして6つの激変を遂げた家族から、変わらない合言葉「チチチ! レレレ! ビバ! チリ!」が聴けたところで密着は終了。9月の来日、「ロボワン」にてお待ちしてま~す!!

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