3ヵ月の定期代は約26万円！ 31歳の男性が”働きながら遠距離通学する理由”

3月5日（金）夜7時25分からは、「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ！」を放送。ゲストに生駒里奈を迎えて、"開かずの金庫3連発！遠距離通勤＆通学SP"をお届けします！「テレ東プラス」では、2021年1月1日に放送された番組の中から、「遠距離通学なぜそんな遠くから通っているんですか？」の内容をプレイバック。

夜9時半、リポーターの小島よしおがやってきたのは、東京・大田区にある大森駅近くの公園。こちらの安藤さんが遠距離通学をしているそうですが、年齢を聞くと31歳。ある理由があって、週4回遠距離通学しています。早速帰宅に密着開始！

公園から歩くこと7分、大森駅から大宮方面の京浜東北線に乗ります。時刻は夕食時を過ぎていますが、「友だちとご飯とか出来ないです。終電があるので」と安藤さん。この時間から終電を気にするということは、家までかなり遠いのでしょうか。

6分後、巨大ターミナルの品川駅で下車。「品川ということは、アレに乗るんだろうな」という小島の予感は的中し、新大阪までを結ぶ東海道新幹線・こだまに乗車。新横浜・小田原を通過し、静岡県に突入します。新幹線の中では音楽を聞いたり勉強をしている安藤さん。三島や新富士でも下車せず、大森駅を出発してから2時間が経過。

静岡駅でようやく下車。こちらが安藤さんの最寄り駅です。気になる交通費は、定期代の学割を使っても3ヵ月で約26万円！しかし、ある理由から半額負担で済むそう。静岡駅からは原付バイクで移動しますが、駐車代に年間約1万円かかっています。

バイクで走ること15分、家に着いたのかと思いきや、なんと今度は車に乗り換えます。「駐車場代が高くて...」と安藤さん。駅から車で帰った方が早いのですが、車を駅前に停めると駐車場代が高いため、少し離れた駐車場を無料で借りています。これが年間11万円の節約に。そして、駐車場を無料で借りていることも遠距離通学に関係が！

車で自宅を目指す安藤さん。バイパスを通り、走らせること30分でようやく自宅に到着！在来線・新幹線・バイク・車と乗り継ぎ、往復5時間30分の遠距離通学です。自宅は最近建てたばかりの二世帯住宅で、父・母・叔母・兄たちと7人で暮らしています。深夜のためご家族はすでに寝ていましたが、お母さんが作ってくれた夕食でほっと一息。それにしても、なぜこのようなハードな生活を送っているのでしょう。その理由を、翌日教えてもらうことに。

翌朝、安藤さんが向かったのは無料で停めていた駐車場の隣の建物。実は安藤さん、子ども専門の歯科クリニックで歯科技工士のアシスタントとして働きながら、大森駅から徒歩5分の『新東京歯科技工士学校』に夜間部3年生として通い、技術を学んでいます。「そもそも技工士学校が静岡県になく、調べたら一番近かったのが大森」と安藤さん。しかし、働くのであれば都内にもありそうですが、いったいなぜ遠距離通学をしているのでしょうか。

こちらは、安藤さんが"師匠"と仰ぐ、ベテラン歯科技工士・長崎敦代さん。最初は友人の誘いで働き始めた安藤さんですが、長崎さんの誠実な仕事ぶりに感銘を受け、本格的に歯科技工士を目指すことに。長崎さんも「私の後を任せる技工士になってもらいたい」と期待を寄せ、引退後は安藤さんに後任を託したいと考えています。長崎さんの期待に応えるため、安藤さんはここで働きながら遠距離通学することを決意。そして安藤さんの熱意を受け、院長が定期代を半分負担し、駐車スペースも無料で貸しているのです。立派な歯科技工士を目指し、安藤さんは今日も遠距離通学を続けています。