杉野遥亮「チャンス大城さんが現場を明るくしてくれたので、苦手な”心霊ホラー”の撮影を乗りきることができました」:東京怪奇酒

公開: 更新: テレ東プラス

「怪奇酒とは......この世のモノではない異形のモノが出没する可能性のある非日常空間で、感情を揺さぶらせながら飲酒する行為を言う」――。知人から心霊話を聞くや、そのスポットにわざわざ出向き、その場に合った酒とつまみを恐怖心や高揚感の中で楽しむ。テレビ東京で放送された「山田孝之の東京都北区赤羽」(2015年)、「その『おこだわり』、私にもくれよ!!」(2016年)で知られる漫画家・清野とおるの実体験をもとに描いた「東京怪奇酒」をドラマ化! 2月26日(金)深夜0時52分から、第2話が放送される。

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心霊ホラーものが大の苦手ながら本人役で主演する杉野遥亮、こちらも本人役でゲスト出演する清野と、怪奇体験に度々遭遇するお笑い芸人・チャンス大城(第1話でゲスト出演)が集結。鼎談の前編では、前代未聞の漫画がドラマ化される&出演すると聞いた際の心境や撮影の裏話などを聞いたが、後編はさらにディープに...。それぞれの心霊体験や死生観、豪華ゲスト陣で編成された「怪談オールスターズ」について、存分に語ってもらった。

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「高校の時に悪魔のピーターを見ました! ポルターガイスト現象が起きたことも...」(大城)

――大城さんは原作漫画にもドラマにも登場されています。昔から霊的な体験をよくされていたんですか?

大城「そうですね。高校の時に悪魔を見たり...あの、悪魔のピーターって言うんですけど。4つ年上のノグチさんという同級生がいまして、ノグチさんのお母さんが霊媒師で、1回霊を取り込んでから供養するらしいんですけど、遊びに行ったら家にいっぱい霊がおるんですよ。ポルターガイスト現象が起きたりね」

杉野清野「ふんふん(前のめりで話を聞く)」

清野「チャンスさんのように"見える"人が本当にうらやましい!僕も見たい!(笑)」

大城「で、ふとノグチさん家の窓の方を見たら、家の外にだいだい色のヤツがシュッとおったんです。そうしたらノグチさんが『お前にも見えんねや! あれ妖精や』言うて...。『ほかにも"悪魔のピーター"いうヤツがおんねや』と言うんで、後日またノグチさんの家に行ったら、冷蔵庫から角が生えた緑色の悪魔が出てきたんです。『誰や?』言うたら(悪魔の顔を作りながら)『ピ~タ~や~』って! これほんまの話やから! ご当地の悪魔」

清野「ご当地って!(笑)」

大城「あと、写真を撮ったときに龍が映ってから、仕事が増えました。あることでしくじった後、進んで吸い殻拾いをしてたら、空から見られてる感覚があって...」

清野「そういえば、某有名野球選手も道端にゴミが落ちていると"ラッキー"と思うらしいですよ。ゴミを率先して拾うことで運気を上げるそうです」

杉野「なんかわかる気がします。僕もいいことをしたら1ポイントみたいな感じで思うようにしてるので」

大城「あともうひとつ! 先輩の話なんですけど――」

杉野「あ、もう大城さんの心霊体験は大丈夫です!(笑) でも、ムードメーカーというか、大城さんがこんな感じで現場を明るくしてくださるので、僕は何とか苦手な心霊ホラーの撮影を乗りきることができました」

大城「温かい現場でした。本当は全話出たかったんですよ! 撮影の帰り、ほんま寂しかったですもん」

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「"人はあっけなく死んでしまうものなんだな"と。覚悟じゃないですけど、そういう意味では強くなりました」(清野)

――いささか唐突ではありますが、皆さんの死生観は? 死をどのように捉えていますか?

清野「僕は、結構周りで人が亡くなっています。小~中学校時代に仲が良かった友だち2人ももうこの世にいませんし、彼ら以外ともたくさん死別しているので、"人はあっけなく死んでしまうものなんだな"と、覚悟じゃないですけど、そういう諦めみたいなのはありますね」

杉野「僕も、死ぬのはお役目の終わりなんじゃないかと思っています。ペットや動物もそうですが、そこでお役目が終わったというか...」

大城「そもそも生きることは修行なんかなと思いますね。亡くなる=卒業したんやと。死なないのは、まだ宿題が残ってるからやないかと...」

杉野「もちろん死ぬのは怖いし、やりたいこともたくさんあるけど、仕方ないなと思いたいです」

清野「でも、もしも僕が杉野さんくらいハイスペックで生まれたら、めちゃくちゃ生きることに執着しまくると思いますけどね(笑)」

「怪奇酒で"混ざった"時の僕の変な顔にもご期待ください!」(杉野)

――ドラマでは、大城さんをはじめ、事故物件住みます芸人の松原タニシさん、開運飯・開運パワーフードを紹介するボルサリーノ関さん、Creepy NutsR-指定さん、ドラマのエンディングテーマを手がけるOKAMOTO'Sオカモトショウさん、大島てるさん、「ムー」の名物編集長・三上丈晴さん、オカルト研究家・吉田悠軌さんが各話のゲストとして登場。杉野さんにとびきりの恐怖話を伝え、最後に「開運飯」を味わうという設定です。俳優の岡山天音さんもドラマ「直ちゃんは小学三年生」に引き続き出演されます。豪華ゲストの面々は「怪談オールスターズ」と命名されたようですね。

杉野「リリースでそのネーミングを見た時、"何? 怪談オールスターズって!?"と思いましたよ(笑)。宣伝用のポスター撮影でも、カメラマンさんに『笑って』と言われてニコニコ笑ってるの僕と大城さんだけでしたもん(笑)。みんな怖かったんですよ、きっと。最初は"清々しいスタジオだな~"と思っていたのに、最後は時空が歪んでましたよね」

清野大城「(笑)。歪んでました、歪んでました!」

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――特に印象に残っているゲストの方は?

杉野「本当はみなさん優しい方ばかりだと思うんですけど......特に松原タニシさんかな。失礼ながら撮影が終わった後、『その(事故物件に住む)行為をやり続けるのはいかがなものか、もうやめたほうがいいですよ』と本人に直接言ってしまいました(笑)」

清野「僕は小学生の頃から読み漁っていた『ムー』の編集長と、普段Webサイトで一方的にお世話になっている大島てるさんにお会いできたのが嬉しかったですね」

大城「僕はOKAMOTO'Sさんと会えてうれしかったです。僕のマネージャーさんが大ファンなので、『ほんまに!?』言うてました」

清野「そういう普通ならまず一堂に会さない豪華メンバーに揃っていただいたので、毎回楽しみにしていただきたいです。ぜひ、最後の開運飯のところまで見てください」

大城「真面目で男前な杉野さんを見るだけでも、十分楽しめます!」

杉野「(笑)。怪奇酒と聞くと怖い話を想像しますが、楽しみ方は人それぞれだと思います。怪奇酒で"混ざった"時の僕の変な顔にもご期待ください!」

――最後に、心霊ホラーものが大の苦手ながら最後まで撮影をやり遂げた杉野さん、「怪奇酒をやってみよう」と思った読者に、ひと言お願いします!

杉野「ダメ―。絶対にやっちゃダメ。やってはいけません!(笑)」

(取材・文/橋本達典)

【プロフィール】
●杉野遥亮(すぎの・ようすけ)
1995年9月18日生まれ。千葉県出身。2015年、雑誌「FINEBOYS」専属モデルオーディションでグランプリを受賞。2017年、映画「キセキ‐あの日のソビト‐」で俳優デビュー。ドラマや映画出演が続く。2019年「スカム」(TBS)で主演。公開待機作に、映画「東京リベンジャーズ」(2021年)、舞台初出演となる「夜への長い旅路」が控えている。

●清野とおる(せいの・とおる)
1980年3月24日生まれ。東京都出身。主な代表作は「東京都北区赤羽」シリーズ、「その『おこだわり』、俺にもくれよ!!」など。現在はコミックDAYS(講談社)にて『さよならキャンドル』を連載中。

●チャンス大城(ちゃんす・おおしろ)
1975年1月22日生まれ。兵庫県出身。中学3年時に大阪NSC入り。同期は千原兄弟、FUJIWARA、バッファロー吾郎。しかし退所した後に定時制高校に通う。その後、再びNSC入りするが再び退所。上京後の2018年、デビュー時に所属した吉本興業に復帰。同年「人志松本のすべらない話」でブレークを果たした。

2月26日(金)深夜0時52分放送! ドラマ25「東京怪奇酒」第2話は...。

俳優の杉野遥亮は、ビビリ克服のため心霊現象が起こった現場で夜通し酒を飲むという"怪奇酒"をはじめる。真夜中の空き地から聞こえる"猫のような可愛い声"の正体は...!?

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今回、杉野が向かったのは、オカルト研究家に聞いた東京都S区にある"猫塚"。怪談マニアの間では有名で"この世のものとは思えないほど可愛い猫の声"がするという。杉野は軽い気持ちで猫塚に行くが、いきなり怨念のこもった立ち札にビビると、ペットボトルが突然、草むらに転がってくる。すると、どこかからとんでもなく可愛い猫の声がしはじめた。そこに猫がいると確信した杉野は、エアで猫と戯れはじめると、とんでもない結末に...。

チャンス大城、松原タニシらによる"怪談オールスターズ"によるオンラインイベント決定。詳しくは公式サイトにて。

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