旅館のくつろぎスペースの本当の意味は？ スキー場でかかる音楽は単なるBGMじゃない？ 知って得するうんちく4連発：所さんのそこんトコロ！

2月26日（金）夜9時からは、「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ！」を放送。「テレ東プラス」では、2021年2月12日に放送された番組の中から、「この冬知って得するうんちく」の内容をプレイバックします。

最初に紹介するのは、温泉旅館に関するうんちく。教えてくれるのは、奥日光で150年の歴史を誇る「奥日光小西ホテル」営業支配人の大隈さん。旅館の窓際には、くつろぎスペースがあることが多いのですが、元々はくつろぐための場所ではなかったそう。いったい何の役割があったのでしょうか。

実は「広縁」という部屋と部屋を繋ぐ廊下だったとのこと。昔の旅館は各部屋を囲むように廊下が配置されていましたが、時代が変わり「プライバシーの尊重」が重視され、壁で仕切られるようになりました。その結果、今ではくつろぎの空間として利用されるようになったのです。

お次は、スキーにまつわるうんちく。スキー・ノルディック複合の元日本代表選手で、現在キャスターとしても人気の荻原次晴さんによると、「スキー場の音楽はBGMとして流しているのはもちろん、実はもう一つ理由がある」とのこと。

その理由とは、遭難対策。スキー場で猛吹雪に遭遇すると視界が真っ白になり、自分の現在地や目的地が分からなくなってしまうことがあります。そこで、スキーヤーが視界不良でコースアウトしても、音をたどればゲレンデの位置が分かるように音楽を流しているのです。

続いては、ニット帽のてっぺんに付いたポンポンに関するうんちく。教えてくれるのは、帽子の歴史に詳しい服飾研究家の辻本よしふみさん。「ニット帽のポンポンって、何で付いているか分かりますか？」と辻本さん。

実はニット帽のポンポンは、飾りではなく頭を守るためのもの。そもそもニット帽のルーツは、17世紀頃にヨーロッパの船乗りが被っていた平たい帽子。頭の上にポンポンが付いており、狭い船の中で頭をぶつけないようセンサーとしての役割を果たしていました。しかし、本当にセンサーとしての役割を果たすのでしょうか？ポンポン付きのニット帽を被り頭の上に板を近づけ検証してみると...。

先端に少し板が触れただけで頭まで感触が伝わり、板に気づくことができました。頭を守るポンポン付き帽子は船乗りの間で大流行し、現在のフランス海軍の帽子にも引き継がれています。日本では、大正時代の漫画「正チャンの冒険」で主人公が被っていたため、子どもたちから「正チャン帽」と呼ばれて大流行。今では定番になりました。

最後は、トレンチコートのうんちく。銀座にあるメンズオーダースーツ専門店「麻布テーラー」の篠塚さんによると、トレンチコートにはたくさん秘密が隠されているそう。その一つが、ベルトに付いているD字のリング。これは何のために付けられたのでしょうか。

実はこれ、手榴弾をぶら下げるためのリング。トレンチコートは第一次世界大戦の頃、イギリス軍の戦闘服として誕生し、戦闘のために必要な機能が備わっています。「トレンチ」は銃撃を避けるために陣地の周りに掘る「塹壕（ざんごう）」の意味で、ベルトのリングには水筒や銃弾ケースなど、兵士たちがすぐ使うものをぶら下げていました。その名残で、今でもリングが付いているトレンチコートがあるのです。