OBにイチローさんや工藤公康監督...「愛工大名電」野球部合宿所にカメラが潜入! 野球だけではない強さの秘密に迫る

公開: 更新: テレ東プラス

歴史や校風、卒業生のネットワークまで、名門校の知られざる姿を通してその秘密に迫る「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週日曜夜9時放送)。MCに登坂淳一角谷暁子(テレビ東京アナウンサー)、解説におおたとしまさを迎え、「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

今回特集するのは、高校野球の名門「愛知工業大学名電高等学校」、通称「愛工大名電」。春夏通じて甲子園に21回出場し、高校野球の超激戦区・愛知私学4強の一つとして君臨。その強さの秘密に迫る。

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1912年、地元産業の発展を目的に「名古屋電気学校」の名で設立された愛工大名電。2001年には新校舎が完成し、モダンなデザインの校舎で授業が行われている。現在の生徒数は1880人。進学先には、名古屋大学をはじめとする難関国立大学や東京の有名私立大学が並ぶ。名門の硬式野球部が産声を上げたのは1955年。OBにはイチローさんやソフトバンク・工藤公康監督の他、プロ通算400号ホームランを記録した強打者・山﨑武司さん、2018年の新人王を獲得した、横浜DeNAベイスターズ・東克樹投手も。卓球部やフェンシング部も全国大会で優勝経験があり、部活動による人材育成にも力を入れている。

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文武両道を地でいく学校には、自慢の品が。100周年の時に建てた記念館には、イチローさんが初めて「MLBオールスターゲーム」に出場した際、着ていたユニフォームが飾られている。背番号に直筆サインが入ったお宝だ。

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愛工大名電には創立時から一貫した教育方針がある。岩間博校長は「本校の建学の精神は一握りのエリートではなく、社会や企業の第一線で活躍できる人材を育てること」と語る。

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硬式野球部の名将・倉野光生監督は自身も愛工名電を卒業し、1997年、監督に就任。2005年の「選抜高等学校野球大会」で全国制覇を成し遂げ、イチローさんがいた頃はコーチとして指導にあたった。今回は特別に、強豪野球部に密着する。

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野球部のグラウンドがあるのは学校から約30分の河川敷。自立心を養うため全寮制で、グラウンドには合宿所が隣接する。部員は約50人。天然芝のグラウンドは合宿所から約50mの距離で、すぐに練習ができる最高の環境だ。

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グラウンドの横には室内練習場も。広々とした空間にバッティングマシンなどがあり、プロ顔負けの充実した設備が整っている。練習中、監督はあれこれ細かい指示を出さない。あくまで引き出しを与えるのが監督の役割で、「チームの中で自分はどんな役割なのか」「どんな選手になりたいのか」を選手が考え、自分流の練習スタイルを編み出していくという。自ら考え個性を磨く練習法は、「第一線で活躍できる人材育成」という建学の精神に通じる教えだ。

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名門部は野球部の他にも。世界40カ国以上が参加する、AIロボットの技術発展を目的とした競技「ロボカップ」。愛工大名電の生徒は、毎年ジュニア大会に参加している。2014年の世界大会では、レスキューロボットによる災害現場での救援活動を模した種目で見事優勝。「真の技術者を育てる」という創立時のモットーが受け継がれている。

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吹奏楽部も、吹奏楽の甲子園と呼ばれる「全日本吹奏楽コンクール」に42回も出場。全国トップの実績を誇る名門部だ。総勢190人以上によるマンモス部の練習では、演奏者の横にもう1人部員がつき、演奏を終えるとすぐにアドバイス。こうすることによってリーダーシップが生まれ、生徒でありながら教える難しさも学ぶことができる。甲子園のアルプススタンドでの応援も、野球部の意見を聞き、生徒が自主的にレパートリーを考え、振り付けも話し合って決める。名電吹奏楽部の演奏は、甲子園ファンにも大人気だ。

そんな吹奏楽部の応援を受け、激戦の愛知から甲子園を目指す野球部。部員たちの生活にカメラが密着した。

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イチローさんが暮らした野球部の合宿所。みっちり4時間半の全体練習を終えた部員たちが帰ってくると、急いで向かった先は本格的なトレーニングルーム。休む間もなくバッティングに打ち込む部員など、夜遅くまで自主練に励む。

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合宿所内の寝室は、48人の部員全員がひとつの部屋。大空間に25台の2段ベッドを設置し、一人ひとりのプライベートエリアはベッドの上のみ。テレビはなく、スマホも禁止で漫画は野球漫画のみOK。チームメイトと寝食を共にし、ひたすら野球に打ち込む3年間...わずかな息抜きの他は、全て野球に捧げている。

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偉大なOBたちは、如何にして自分を磨いたのか。倉野監督は「工藤はコントロールが定まらない時期があったり、イチローも技術はあってもスタミナがなかったり、心配な面もありました。プロに行って大活躍した選手も、高校時代から全て完璧だったわけじゃない」と語る。ソフトバンク・工藤監督も「愛工大名電での3年間が私の人生の基盤になっています。野球部での練習は厳しいものでしたが、自ら考えて行動する事を学びました。また、高校時代を通して走り続けたことは、その後の大きな自信となりました」とコメントを寄せた。

岩間校長は「誠実勤勉を実践しながらひたむきに歩むイチロー選手の姿を、生徒たちに見習ってほしいし伝えていきたい」という思いから、新入生に「夢や目標を達成するには一つしか方法がない。それは小さなことを積み重ねていくことだ」というイチローさんの言葉をおくっている。偉大なOBが身をもって示した努力の大切さ...。後輩たちも自ら考え、日々努力を重ねている。

番組では他にも、プライスレスなお宝の数々、プロも注目する二刀流選手、吹奏楽部の演奏、恩師が語るレジェンドOBの秘話など、盛りだくさんの内容をお届けする。

この放送は、「ネットもテレ東」で期間限定配信中です!

2月7日(日)夜9時放送! 「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」は、「120年の伝統受け継ぐ小田原高校の秘密」に迫る。

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神奈川の城下町にある県立小田原高等学校。去年、創立120周年を迎えた伝統校だ。小田原高校は、小田原藩の藩校「集成館」を前進として1900年、神奈川県で2番目の旧制中学「神奈川県第二中学」として創立。かつては小田原城の敷地内にあり、初代校長は吉田松陰の甥・吉田庫三。日本の政財界を支える人物を多く輩出していることでも有名だ。元副総理、河野一郎氏や脚本家の山田太一氏など錚々たる人物が卒業生に名を連ねる。

そんな小田原高校に、角谷アナが潜入取材。120年の歴史で培われた校訓「至誠無息」と「堅忍不抜」の教えが生徒たちに連綿と受け継がれていた。さらに角谷アナは、「あの箱根駅伝のコースは小田原高校の先生が決めた」との話を聞きつける。

どうぞお楽しみに!

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