プライベートでもつい刑事っぽさが!? 内藤剛志「ちょっとしたジャスティスが出てしまうことはあるかもしれません」

公開: 更新: テレ東プラス

15年以上にわたり、スペシャルドラマとして9作放送された本格ミステリー「今野敏サスペンス 警視庁強行犯係 樋口顕」がついに連続ドラマ化! 金曜8時のドラマとして、絶賛放送中です。

警視庁捜査一課強行犯係警部・樋口顕を演じるのは、"刑事ドラマのスペシャリスト"内藤剛志。地道な聞き込み捜査で難事件を解決に導く、「決してヒーローではない無彩色の刑事」を熱演しています。そこで「テレ東プラス」は、主演を務める内藤剛志を直撃! ドラマの見どころはもちろん、役者論や現場にかける熱い想い、気になるプライベートまで...たくさんお話を伺いました。※前編はコチラ!

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現場が明るい方が最終的にはパフォーマンスが上がる...そう信じています。

――内藤さんは数々の刑事ドラマに出演されていますが、今回樋口顕を演じるにあたり、意識している点や大切にしていることはありますか?

「言葉尻をなるべく丁寧にし、テーブルの座る位置やご飯の食べ方など、動きの面で細かく注意しているところはいくつかあります。樋口はヒーローではないし、特に目立つ男ではないので、目立った癖をあえて作らないようにと考えています。すべてにおいてシンプル。話をする際も手を大きく動かすこともなく、腕を組むこともあまりせず、基本、手は膝の上や横に置く。顔周りに手を置かないのも樋口らしさかな。オーバーアクションは必要ないと思っているので、なるべく目立たないように、捜査をしているとき以外はあまり印象に残らないように...そう分析して演じています。樋口と僕が演じる他のキャラクターをどう違うように見せるかではなく、その人物がどんな人なのかを考えることの方が大切。まぁ話している内容や単語はどうしても似てきてしまいますが...(笑)。そういう志を持って演じています」

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――プライベートでも、つい刑事っぽさが出てしまう...ということはあるのでしょうか。

「口にはしませんが、街を歩いていて、つい『コラコラ~』と思ってしまうことは多いかもしれません。ちょっとしたジャスティスが出てしまうというか...。歩道で爆走する自転車や人にぶつかって歩く人を見かけたりすると、やっぱり気になります。昔から気になるタイプでしたが、刑事役をやらせていただくにつれ、その思いが強くなってきている気がします。

あと、警視庁の前を通るとき、なぜかちょっと会釈してしまったりして、勝手に"職場だ"という感覚が出てしまうんですよ(笑)。現場の皆さんからすると"何言ってるんだ!"と思われてしまいそうですが、やはりこれは刑事役の影響だと思います」

――内藤さんは、休むことなく連続ドラマに出演されています。体力づくりはどのようにされていますか?

「昔から変わりませんが、常に体を動かしています。ジムにも通っていましたが、コロナ禍になり、なかなか行けなくなってしまったので、今は自分の部屋でトレーニングをしています。大きな器具を使わず、家にあるもので負荷を与えて鍛える。本を買って見よう見まねでやっていますね。あとは5kmほどゆっくり走っています。おいしいご飯屋さんをゴールにし、"今日はこのコース!"と決めて走りますが、ご褒美を見つけて走ると、意外と続きます。ケガをしない程度に、ほどほどを目指してやっています」

――内藤さんが役者を続けていく上で、大切にしていることを教えてください。

「昔から変わりませんが、"みんなでやる"ということです。俳優は一人ではできない、現場の皆さんがいないと何もできない職業だと思っています。常に"集団で仕事をしている"ということを肝に銘じ、意識することがすごく大事だなと。"人がいて活かされている"という気持ちはいつまでも忘れずに持っておきたいですね」

――座長として、チームをまとめるためにやっていることはありますか?

「バーベキューですね。『樋口顕』の現場では監督がやってくださいますが、それ以外の現場では、僕が先頭に立ってやることもあります。肉も焼くしお金も出す(笑)。バーベキューは、俳優とスタッフの垣根がなくなって心がひとつになるのがいい。今はコロナの影響もあって無理になってしまいましたが、『おつかれさま~』と帰るのではなく、撮影が終わった後の余韻をみんなで共有できるのはすごく心地いいものなんですよ。

人と話すのが好きだし、そこからいいものが生まれると信じています。親交を深めることで、セリフの間合いなども結構変わってきたりすると思うんですよ。佐野(史郎)や榎木(孝明)との関係のように、役にリアルな関係性が活かされるというか...。『内藤さん、もうお話はいいですか? 撮影始めますよ』と怒られる日々ですが(笑)、コロナが収束する日を願って...またみんなでバーベキューを楽しみたいです」

――ポスター撮影の現場もそうでしたが、内藤さんがいらっしゃると一瞬にしてその場が華やぎます。笑いが絶えない楽しい現場...素晴らしいなと思いました。

「現場が明るい方が最終的にはパフォーマンスが上がると信じています。お芝居はみんなで100%を目指して作っていくものなので、何もしないとどんどんモチベーションが下がっていく。僕は人を巻き込んで、できるだけ100%に近づけるようにするのが座長としてもその作品に関わる一人の役者としても大切だと思っています」

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――内藤さん、ステキなお話をありがとうございました! 金曜8時のドラマ「今野敏サスペンス 警視庁強行犯係 樋口顕」は、1月22日(金)夜8時より放送! 第2話のあらすじは...。

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廃ビルから、進学塾講師・杉山(若林久弥)の刺殺体が見つかる。杉山は近くの路上で若い男と口論の末、刺されていた。樋口(内藤剛志)班の調べで、加害者は村上颯太(今井悠貴)という杉山の元教え子だと判明。樋口は生活安全課の氏家(佐野史郎)と捜査を開始。村上が慕っていた予備校講師・笠井裕一(忍成修吾)に話を聞くと、村上は杉山を怖がっていたと打ち明ける。そこに東洋新聞記者・遠藤貴子(矢田亜希子)に出くわし...。

(取材・文/玉置晴子)

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