草刈正雄が猫愛を語る「猫は話すんですよ! だから『おじさまと猫』のような世界は本当にあると思います」

公開: 更新: テレ東プラス

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こんな草刈正雄、見たことない! 2021年1月6日(水)からは、ドラマParavi「おじさまと猫」(毎週水曜深夜0時58分)がスタート。おじさまと猫の心温まる日々を描いた大人気コミックをドラマ化。妻に先立たれ、塞ぎ込んだ日々を送る世界的有名なピアニスト・神田冬樹(草刈)は、ふと立ち寄ったペットショップで、売れ残っていたブサ猫・ふくまる(声・神木隆之介)と出会う。一目惚れした神田はふくまるを連れて帰り、一緒に生活を送るようになるが...。言葉は通じなくてもお互いのことを思いあう1人と1匹の愛情物語。

「テレ東プラス」は、テレビ東京初主演となる草刈正雄を直撃! SNSでも「神田のイメージにぴったり!」と早くも話題沸騰中の草刈に、ドラマの見どころや猫との思い出、役者論を語ってもらった。

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見た目が本当に似ているので、原作の表紙を見た時『これは僕だ。僕がやらなきゃ!』と思いました

――まずは原作を読んだ感想から教えてください。

「面白いと思いました。センスがハイレベルすぎてなかなか理解が追いつかないところもありましたが、胸に刺さることばかりでしたね。神田とふくまるの関わりが素晴らしく、直感的に"これは面白くなる!"と思いました。タイトルに"猫"と付くと人気が出ると確信しているので、おじさまとしてはそこに便乗できればいいなと思いました(笑)。なんといっても日本人は猫が大好きですから」

――ふくまるを見た感想は?

「よくできていて驚きました。正直、動くふくまるを見るまでは、"どうなるんだろう..."と不安があったんですよ(笑)。本読みの前に監督から動画を見せていただきましたが、きちんと動いていて心がある猫ちゃんになっていたので安心しましたし、感動しました。ふくまるを動かしてくださる方が本当にプロフェッショナルで、動きはもちろんですが表情も豊かで、泣いたり怒ったりと実にお見事。対面して芝居をしていると、僕も自然と涙が出てきたり笑顔になったり...こんなことってあるものなんですね。おそらく皆さんもびっくりされるのではないでしょうか」

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――そんなふくまるの声を神木隆之介さんが担当します。

「本読みの際、神木さんが演じているのを見て、"うわぁーこれは素晴らしい!"と思いました。ひとつ言うとしたら、僕が演じているとき、常に隣に神木さんがいてくださったらなぁと(笑)。いつも神木さんの声をイメージしながら演じています」

――主人公・神田冬樹について教えていただきたいのですが、今回はどのようなことを意識して演じられましたか?

「神田は、妻を亡くして気持ちが消沈しているところでふくまると出会い、次第に笑顔を取り戻していくという役どころ。そこはブレずに演じようと思いました。今回のお相手はふくまるですが、いつものやり方と変わらず、愛するものに対する芝居をするように務めました」

――草刈さんご自身と神田...似ているところはありますか?

「僭越ながら見た目が本当に似ているので、原作の表紙を見た時『これは僕だ。僕がやらなきゃ!』と思いました(笑)。性格的には、考え方がよく似ているかもしれません。僕も少し変わったところがあるので、神田の芸術家らしいちょっとズレているところはなんとなく理解できました。共通点が多かったので、あまりいろんなことを意識せず、素直に演じるだけでいい気がしました」

――作品を通して、猫に対する印象は変わりましたか?

「我が家には、2匹の小さなワンちゃんがいます。そして僕の母は大変猫が好きで、一時は4、5匹猫がいる時期もあったので、猫はかわいいなと思います。ミステリアスだけどそこがいい! 動物は側にいるだけで癒やされますし、もう家族ですよ。ちなみに、猫が話をするって知っていましたか? 昔、母と私が帰ってきたら、猫が"にゃーにゃにゃにゃー"と話しかけてきたんです(笑)。母には、"なんでそんなに遅かったの?"と聞き取れたようで、あれはスゴイと思いました。猫は話すんですよ! だから『おじさまと猫』で描かれる世界は本当にあると思います」

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――草刈さんは動物がとてもお好きなんですね。深い愛情が伝わります! これまで「ペットに救われた」と感じるときもあったのでしょうか。

「毎日ですね。外で落ち込んで帰ってきても、動物たちの顔を見るとすぐ吹っ飛んじゃう。もう感謝しかありません。ただ僕は、常に動物たちのことばかり考えているので、娘からは『心配性過ぎるし、入れ込み過ぎ』と注意されてしまいます(笑)。そういうところも含め、やはり神田とは似ているのかも」

"絶対にこの仕事を全うする"という気持ちを持っていると、どんなことがあっても強い

――2020年は、デビュー50周年を迎えました。いつも若々しい草刈さんですが、何か秘訣はありますか?

「僕は無精な男です。ただやはり、役者というのは見られる仕事なので、食事をちょっと控えたり運動をするなど基本的なことはやっています。運動はウォーキングをしたり大好きなテニスをするくらいかな。無理矢理運動するのではなく、好きなことを少しずつ続けている感じです」

――役者として大切にしていることを教えてください。

「"死ぬまで役者という仕事を辞めないぞ!"そう思いこむことです。"絶対にこの仕事を全うする"という気持ちを持っていると、どんなことがあっても強い。何があってもしがみつこうと思うし、いろんなことに対して"負けるもんか!"と思いますから。何事もやり続けることが大事だと思います」

――最後に読者へメッセージを!

「おじさまと猫の愛情物語です。今、日本はとても厳しい状況にあるので、この作品を見て、少しでも温かい気持ちになっていただければと思います。ふくまるもかわいいですが、ぜひ、周りのキャラクターにも注目してください。神田の友人・小林(升毅)とのシーンは、対照的なキャラがうまく絡み合っていて本当に面白い。神田のことを勝手にライバル視する天才ピアニスト・日比野(平山浩行)という男も変わっています。彼は心の中でいろんなことをつぶやくのですが、それがまぁ訳の分からないことばかりで、現場でも僕はしょっちゅう笑っています。周りのキャラクターがみなぶっ飛んでいるんですよね。そんな面白いキャラクターと出会ったおじさまがどう変化していくのか...その辺りも楽しんでいただけたらと思います」

(取材・文/玉置晴子)

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ジャケット/¥23,000/ORIHICA/ORIHICA 池袋東口店
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その他スタイリスト私物
Stylist:九(Yolken)
Hair & Make-up::横山雷志郎 (Yolken)

孤独だったおじさまと愛されることを諦めた猫の心温まる日々を紡いだハートフルストーリー。ドラマParavi「おじさまと猫」(毎週水曜深夜0時58分)は、1月6日(水)スタート! 第1話あらすじは...。

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ペットショップで売れ残っていた一匹の成猫。客に見向きもされず、日に日に値段を下げられ...誰かに愛されることを諦めていた。一方、ピアニストの神田(草刈正雄)は妻に先立たれたショックから、ふさぎこむ日々を過ごしていた。

ある日、神田は亡き妻が「猫を飼いたい」と話していたのを思い出し、通りがかったペットショップに立ち寄るが、そこで、成猫と運命的な出会いを果たす。誰かに愛されたかった猫とおじさまの愛おしい日々が始まる。

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