お笑いファンが喜ぶメンバー集結! 実力派芸人による「笑うラストフレーズ!」 オードリー×佐久間宣行Pインタビュー

公開: 更新: テレ東プラス

コロナ禍にあえいだ2020年も残りわずか、2021年は笑いで幕開けを! 年明けすぐ、12月31日(木)深夜0時50分から「笑うラストフレーズ!~オードリー×若手芸人〜」を放送。

番組MCはオードリー(若林正恭春日俊彰)、タイトル通りコントの最後に気の利いたひと言を言う、ちょっと知的なお笑い番組。ニューヨーク空気階段蛙亭ら人気若手芸人がコントを披露し、スタジオではオードリーらがトークを。さらに、オードリーに大物MCへの第一歩を踏み出してもらうための特別企画「オードリー向上委員会」も。田中卓志アンガールズ)、板倉俊之インパルス)、アルコ&ピースさらば青春の光が、"若林が転がせなさそうなキャラ"に扮し、大型トーク番組をシミュレートする。

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今回は、収録を終えたばかりのオードリーと佐久間宣行プロデューサーに番組の見どころと、2020年"言いたかったけど言えなかった一言"を聞いた。

新春感は一切なし!? お笑いファンが喜ぶメンバー集結

――年明けすぐ、テレビ東京の新年一発目のお笑い番組。裏番組は「新春おもしろ荘」(日本テレビ系)や「ネタパレ」(TBS系)ですが、新しいお笑い番組をここに持ってきたのは狙いがあってですか?

佐久間「いえ、たまたま新年一発目になったというだけで。以前からオードリーとお笑い番組をやりたかったんですよ。オードリーは昔から知っていて『あちこちオードリー』(毎週火曜深夜1時35分放送)とか一緒にやっていて、どんどん面白くなっているので、今、お笑い番組をやりたいと思って。内容はネタと間にスタジオのお笑い企画をやるというのだけを決めて、それがこうなった。新年の恒例というより、新年だけでなく定期的にやっていきたいなと思っています。1年に1回だけだともったいないし」

若林「あまり自分たちがやってこなかったタイプの番組かなと思いました。若手の芸人さんのネタを見てコメントするとか。極端な先輩や後輩がいないスタジオで、田中さんとか板さん(板倉)とか日頃から関係性もあるメンバーとやらせていただけて楽しかったですね」

佐久間「田中さんはオードリーの盟友なので、一緒に絡んでいてすごく安心感がありましたね。コント部分は、今、ネタ番組に出ている芸人はみんな面白いけど、その中でもあまりキラキラした番組には出ていない実力者が集まってくれました」

若林「確かに渋かった。お笑いファンが喜ぶメンバーで(笑)。ただこれは本当に新年一発目なのか、かなり疑問で。スタジオに新年感ひとつもなかったですから」

春日「私はずっと疑問でしたよ。門松ひとつもなく、本当にお正月番組なのかと。裏ではお笑い番組とか生ライブとかやってるでしょ。だからザッピングする中で目に止まればいいかなと思います」

佐久間「ちなみに、どの芸人さんのコントにも"新年"というワードなかった(笑)。好きなことやってくれた」

若林「でもそれが逆に良かったのかも。スタジオにも新年を転がすのを得意な人がいなかったのであまり気にせずできたというか。のびのびできましたね」

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――その渋いメンバー、ニューヨーク、さらば青春の光、アルコ&ピース、空気階段、ザ・マミィゾフィー東京ホテイソンジェラードンAマッソザ・ギース、蛙亭、ななまがりが、最後にお題のフレーズを言うコントを披露しましたが、いかがでしたか?

春日「クオリティが高くて、普通の一本ネタ並にしっかりしていました。この番組のために考えてくれたのがすごくありがたかったですね」

若林「他のネタ番組にもよく出ているみなさんですが、ストレスが溜まっているのか、やりたいけれどテレビではできなかったネタをここぞとばかりに披露して。その分、体重が乗っていて見応えがありました」

佐久間「テーマにそって芸人さんが何ネタも案を送ってきてくれたので、撮れるだけ撮ろうと。コント部分は2日かけて撮ったけどすごく楽しかったし贅沢な時間でしたね」

若林「僕ら漫才師だから、顔とか演技とか言い方とか世界観とかで笑いにもっていくのが新鮮なんですよ。コント師の気持ちがよくわかる田中さんのコメントを聞きながら見ていたので、何度か泣きそうになって。20代の仕事も金もなかった自分に数日間だけ戻りたいなと思っちゃって。あの気持ち何なんだろう。ダメな自分に戻りたくなっちゃう誘惑、みたいなものも感じるいい映像だった。ただ、フレーズを使ってコントするというのはみんな分かっていたのかな?と思うところもありましたが(笑)」

春日「全員、思ってたのと違いましたね。もっとボキャブラ的なものがくるのかと思ってたら、全く違った。ことわざを現代風のフレーズにするコントで、ななまがりのがすごく好きで笑ったんですが、ルール的にはアウトですから(笑)」

芸人たちが若林にマジ説教! 困る若林に春日は...

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――特別企画「オードリー向上委員会」では、田中さん、板倉さん、アルコ&ピース、さらば青春の光がクセのあるキャラになって若林さんを困らせていましたが、このメンバーも面白い人選ですね。

佐久間「オードリーとからんで面白そうだと思いついたのが、このメンバーで。スタジオで好き放題やったらすごいグルーヴが生まれそうだと思ったら、本当に生まれた」

若林「豪華でしたね。コントの実力者ばかりで。損したのは僕と東ブクロくん(さらば青春の光)だけ(笑)」

春日「東ブクロくんは最後までキャラをつかめていなかったから(笑)。目も泳いでいたし。しかし若林くんはかなり困っていたね」

若林「目隠しして走っているみたいなもんよ。MCはちょっとだけ自信があったのに、始まってすぐ音を立てて崩れていって、後はとにかくもがくしかなかった。春日は、僕が苦戦しているのが大好きだからノッちゃって。それも腹たつし」

春日「最高でしたね。『はいOKです』って言われても、『まだまだこれからなのにな~』と思った(笑)。若林くんが困っている姿はなかなか見られなので面白かったですね。コントと言えども意外とリアリティのあるシチュエーションだったので、実際にたまに若林くんが困ってるのを見ている身としては"あるある"みたいなところもあって、ニヤニヤしましたね」

若林「むしろ春日が追い風吹かせているから。一瞬、おかしな時間ありましたよね? 『みんなで一回謝罪しよう』と収録のエアポケットみたいなのに入って、これは一回終わらせなきゃダメだと思って」

佐久間「あれは正しい判断。あの謝罪が楽しくなっちゃったら、謝罪のループが続くから。あと、若林くんを説教する側の芸人が楽しそうだった(笑)」

若林「途中、板さんにマジ説教されましたから(笑)。板さんに言われると尊敬している分、ウッとくる。学ぶこといっぱいありましたね」

佐久間「これを続けて行くと、オードリーは向上するか? 変なクセがつくか?(笑)」

若林「これがクセになって、ゲストのキャラが薄かったら『オマエ薄いな~』って言っちゃうかもしれない(笑)」

――番組では芸人さんたちが2020年を振り返り"言いたかったけど言えなかった一言"をラストフレーズにしたコントも披露してくれますが、皆さんにも言えなかったことありますか?

若林「『あちこちオードリー』でもあったけど、2020年は"ネタ書いてる側""書いてない側"ブームだったんですよ。僕としては、(ハライチ)岩井(勇気)くんとか(パンサー)向井(彗)くんとそういう話をして、モヤモヤした気持ちを"お焚き上げ"できた感じで。もう自分から『ネタ書いてる』とわざわざ言わなくてもいいかなって、スッキリした気持ちになったんですよ。

でも最後にどうしても言っておきたいのは、よく"夫婦の家事配分"に例えて、ネタを書いていることを"家事をやっている"、書いてないのを"家事をやってない"みたいに言う人もいますが、ネタを書いてないっていうのは共働きじゃなくて"専業主婦(夫)なのに家事やってない"ってことだから。『専業主夫なのに家事を全くしていないのが春日ですよ』と」

春日「そんなに声を大きくして言わなくてもいいじゃないですか(笑)」

若林「もうこれで二度とネタのことは言わないから。どうしてもこれは言っておきたかった(笑)」

春日「私から若林くんに言いたいのは、『プライベートでケガをしたことはどうなのか』と。私も練習して大会に出るみたいなことをやったりしてるので、プライベートでのケガに関してはかなり気をつけているんですよ。それなのに、なぜかケガをされていたので......。私的にはめちゃくちゃ面白かったですね(笑)」

若林「靱帯損傷で笑えるケガじゃないから(笑)」

春日「中・高の同級生としてはなかなか笑える。そこは気をつけてもらいたいです」

佐久間「僕は"言えなかった"の逆で2020年から言うことにしているのが『情報番組とかはやらない!』ということ。苦手なジャンルはやりませんと言うようにした一年でした。それまでは苦手なジャンルも頑張りますと言っていたけど、もう45歳だしいいかなって(笑)。その代わり、『得意なことは一生懸命やります』と」

若林「いやいやダメですって、会社の人なんだから(笑)。番組でも、こんなみんなのダメな宣言がいっぱいだったんで、そんなフレーズも含めてぜひチェックしてください」

オードリーがMCを務める「笑うラストフレーズ!~オードリー×若手芸人〜」は、12月31日(木)深夜0時50分~放送。実力派若手芸人の心の叫びやコント、若林のあたふたぶりなど見どころたくさん。お見逃しなく。

(取材・文/玉置晴子)

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