独占取材!国産ワクチンはどこまで?”特効薬”開発もスタート:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週火曜夜10時)。12月15日(火)の放送では、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、世界で進むワクチン・治療薬開発の最前線を伝える。
開発競争で先行する欧州・中国と、それを追う日本企業。半年以上にわたる独自取材から見えたことは?

中国が仕掛ける"ワクチン外交"が世界情勢を変える?

国内の感染者数が最多を更新するなど、冬本番を迎え、さらに猛威を振るう新型コロナウイルス。一方、イギリスではワクチンの接種が始まるなど、収束に向けて明るい兆しも見え始めている。

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遡ること4ヵ月前。イギリス・スコットランドに向かった番組は、フランスの製薬会社「バルネバ」の研究所を取材。そこは新型コロナのワクチン開発が行われている最前線。副作用が出にくい"不活化"という手法でワクチン開発を進める「バルネバ」は、イギリス政府と1億9000万回分の購入契約を結び、日本市場も視野に入れるなど、着々と開発を進めていた。

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国内でワクチン開発を進める「塩野義製薬」は、通常3年以上かかるとされるワクチン開発に1年程度で臨んでいた。抗ウイルス薬を数多く開発し、感染症の薬に強い「塩野義製薬」が進めるのは、タンパク質を使ったワクチン開発。インフルエンザワクチンの製造に使われてきた方法で、長年の実績もある。「塩野義製薬」はワクチン開発と並行し、製造工場の確保に着手。ワクチンが完成次第、直ぐに大量生産できる体制を整えている。異例の先行投資で、2021年中の国内供給を目指す。

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一方、日本より開発が進む中国では、北京郊外にある大手製薬会社「シノバック・バイオテック」が実用化直前のワクチン開発拠点を公開し、世界に向けて大々的にアピール。異例の取材対応には外交的な意味合いも含む。アフリカ諸国やブラジルなどの新興国にワクチンを供与し、他国への影響力を強める狙いがあるのだ。すでに中国製ワクチンの供給を受けたり、治験を行っている国は約25ヵ国に上り、ますます勢いを強めている。中国が仕掛ける"ワクチン外交"は、コロナ後の世界情勢をも変えてしまうかもしれない。

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連日徹夜...「コロナ制圧」に挑む日本企業の闘い

ワクチンの接種開始はまだ先になりそうな日本だが、ワクチン開発とは別の取り組みでウイルス対策に挑む企業がある。独自の技術でウイルスや細菌の研究を続けている「花王」が進めるのは"手指バリア"という新たな研究。

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手指バリアを活かした新しい感染予防の製品化を目指している。製薬会社とは異なる独自の戦略は、功を奏するのか。

さらに「塩野義製薬」がワクチン開発と同時に進めているのが、重症化する前の患者に向けた治療薬の開発。だがそこには、壮絶な新薬開発の壁が待ち受けていた。

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治療薬開発をまとめるプロジェクトマネージャー・奥野隆行さん(49歳)は、過去最大規模のチームで今回の研究開発に臨んできた。約3ヵ月かけて数十万種類の化合物を使い、1500もの候補となる化合物を作り出す。気が遠くなるような作業を繰り返して治療薬になる可能性が高い化合物を絞り、最速で開発を進めている。

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9月、会社の承認を経てひとつに絞った化合物は検証段階へ。託されたのは「塩野義製薬」の研究員・佐藤彰彦さん。佐藤さんはHIVの治療薬など、4つもの感染症の薬を作り出してきた凄腕研究者だ。3月以降はコロナの実験で、感染リスクを背負いながら連日徹夜。

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だが、実験から1ヵ月後、想定しない事態が...。

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世界のワクチン開発最前線と「コロナ制圧」に挑む日本企業の闘いに迫る「ガイアの夜明け」は今晩10時から放送。どうぞお見逃しなく!

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