即完売しても財布は空っぽ? レアな栽培方法だから美味い! YOUがこよなく愛する絶品:YOUは何しに日本へ?

公開: 更新: テレ東プラス

日本を訪れる外国人たちを、空港や全国の市町村で勝手に出迎えてアポなしインタビュー!そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(毎週月曜夜6時25分~)。今回のテーマは「アポなし...金なし...勇気無し...、ないないYOUの成長ドラマにエールを贈るよSP」。大冒険を通じ、ニョキニョキ成長するYOUに元気をもらえる95分。はたしてどんな面白YOUに出会えるのか?

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空港を飛び出し、日本全国の市町村で面白そうなYOUを捜索する「出張YOU」!

今回の出張先は、岡山県美作(みまさか)市。兵庫県と鳥取県の県境に接する人口約 27,000人の市には、約460人のYOUが暮らす。

特産品は黒豆で、日本有数の栽培面積を誇るほど。剣豪・宮本武蔵が生まれた地としても知られ、地元キャラ「むさっち」は二刀流にちなんで黒豆もPRしている。さらに、1200年の歴史ある湯郷(ゆのごう)温泉は、県を代表する温泉地として名高い。

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さてYOU情報を求め、温泉客に向けた陶芸体験施設「永生与窯(とおとがま)」にお邪魔すると、裏に家を買ったというフレンドリーなYOUの有力情報が! ただし1カ月に2、3回の在宅という低確率らしく、行ってみたがやはり不在だった。

しかし、夜になってたまたま近くを通ると明かりが! 施設の女性にお願いして付き添ってもらうと、なんとご在宅。これはスゴい~!

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奇跡的にお話が聞けることになったのは、カナダ出身のブルース(43)さん。自己紹介よりも先にてんこ盛りのシイタケを披露し、美作山で小さな「ブルースファーム」を営んでいると教えてくれた。ここまで3分ほど話したら、家の中に招かれたのでお邪魔します♪

レトロな雰囲気の室内で、YOUはいきなりシイタケを焼き始めた。「カワイイなシイタケ...」と恋人のように愛でながら焼き、汁があふれてこんがりしたシイタケをDにもご馳走してくれた♡

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そして、あまりのおいしさにブルースファームで作業している様子を見せてもらいたいとお願いすると、OKがもらえたので密着決定!

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翌朝9時、軽トラで現れたブルースさんと一緒に、購入したという山の土地(4000平方メートル)にあるブルースファームへ。自慢のシイタケハウスに入ると、たくさんの原木が積んであり、立派なシイタケがニョキニョキ生えているではないか!

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ずっとキノコ農園をやりたいと夢見てきたブルースさん。

きっかけは、幼い頃に家族でよく行ったキャンプだ。ハイキングの途中、森の中にいろんな種類のキノコが生えているのを見つけ、興味を持った。そして大学では生物学を専攻し、6年間キノコの研究に没頭したという。その結果、「すべてのキノコの中でシイタケがいちばんおいしいと思う。日本はキノコの国だ!」という結論に達し、日本へ。

4年前、偶然ネットで見つけた美作市の山の一部を貯金100万円で購入し、1人で土地を平らにしてビニールハウスを作り、夢のシイタケ作りをスタートさせた。

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ブルースさんのシイタケの作り方は、近くで切った厚木に穴を開けてシイタケ菌を植え、数カ月から約1年かけて育てる「原木(げんぼく)栽培」と呼ばれる方法。

シイタケの作り方には、「菌床(きんしょう)栽培」と「原木栽培」の2種類があって、「菌床栽培」は菌を植えたブロックで人工的に養分を与える方法で、計画的にどさっと収穫できる。

一方「原木栽培」は、じっくり時間をかけて木の栄養のみで育つため、気候に出来が左右され手入れも大変。市場に出回っている約9割は、菌床シイタケなのだ。

それでもブルースさんが原木シイタケにこだわるのは、味の違いにこだわりがあるから。

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そんなブルースさんの贅沢なシイタケは、ネット(産直アプリ)で販売中。約10個1620円と高めだが、即完売することも。

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また、地元のレストランでも引っ張りだこ。ブルースさんのシイタケはスパゲティの主役にもなっている。岡山市のイタリアンレストラン『シエナ~SIENA~』の林龍也シェフは「出汁がスゴいソースに出て。見た目も味もスゴく良い」と絶賛している。

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...ということは、ブルースさんはシイタケで相当儲かっているのか?

しかし、返ってきた答えは...「儲かってない」。「ここは小さいハウスで、毎日の収穫量は少ない」というワケがあり、月の売り上げが10万円を下回ることも。お財布だって、すっからかん。つまり、売れたシイタケのお金で菌を買う、自転車操業なのだ。それでも心をこめてシイタケを育てる姿からは、大変ながらも幸せがあふれていた。

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そこへキノコっぽい人が登場(笑)。いや、キノコではなく、一回り姉さん女房の淑子さんだ。お腹ペコペコの夫のために、こうして手作りの愛妻シイタケ弁当を届けてくれている。

6年前に結婚した奥さんの本業は広告デザイナーだが、仕事の合間をぬって孤高のシイタケ作りを手伝っている。自身の山嫌いも克服し、夫を応援しようと二人三脚で農作業を楽しんでいるそうだ。

収穫を終えたら、ブルースさん手書きのメッセージカードもつけて2人で配送の準備をする。お金はなくても、ブルースさんご夫妻が毎日を楽しんでいるとわかったところで密着は終了。

最後に目標を聞いたら、「100歳までシイタケ!!」だって。末永~くご夫婦仲良く頑張って欲シイタケ♪

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