起業の原点はガンダム? VTuberアナ相内ユウカと知るニッポンのぶっとんだベンチャー

公開: 更新: テレ東プラス

日本のイーロン・マスクはこの中にいる? 9月15日に開催された未来のビジネスを発信するオンラインカンファレンス『Reversible World 2020』にテレ東のバーチャルアナウンサー・相内ユウカも登場。テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』のレギュラーコメンテーターを務める早稲田大学ビジネススクールの入山章栄教授とともに「VTuberアナ相内ユウカトークセッション〜超異次元ベンチャーの秘密~」と題し、未来を変えるかもしれない挑戦的なベンチャー企業を紹介した。

このセッションに登場したのは「株式会社イノカ」代表取締役CEOの高倉葉太、「GITAI Inc.」 Founder & CEOの中ノ瀬翔、「WOTA株式会社」代表取締役CEOの前田瑶介。入山教授いわく「ひとことでいうとぶっとんだベンチャー。10年後、20年後のわれわれの未来をものすごく変えるかもしれない」といい、「テスラ」「スペースX」で知られるアメリカの起業家イーロン・マスクの予備軍だという。

宇宙での作業は1時間で500万円

「イノカ」は日本初のサンゴベンチャーで、サンゴを通して人工的に生態系を再現することで環境問題を解決することを目指している。東京・虎ノ門のビルの中で、研究者でも難しいサンゴ礁生態系の再現に成功しており、先日には世界で4例目となるサンゴの人工抱卵を実現させた。

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現在は三井不動産の商業施設にサンゴ礁の生態系を構築し、子供たちに本物のサンゴ礁を見せる教育プログラムを提供。ESGやSDGsに注目が集まる中で、環境ベンチャーとして大企業での講演や事業コンサルタントも行っている。

またモーリシャス沖での重油流出事故が大きなニュースになっているが、この解決に向けたプロジェクトに「イノカ」も参加し、助言などを行っていく。

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「GITAI」は宇宙で活動するロボットを実現させることで、宇宙の作業コストを100分の1に下げることを目標とするベンチャー。来年には国際宇宙ステーションにロボットを打ち上げ、今まで人間が担ってきた細かい作業を自立したロボットが行う実験に入る。

「宇宙では細かい作業が多いが、人間が宇宙で作業すると1時間で500万円。年単位で作業すると400億円とあり得ないくらい作業コストが高い」(中ノ瀬CEO)

現在は宇宙への進出へ目が向いているが、既にその先のニーズを見据えている。

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「WOTA」は水再生処理をAI、IoT技術を使い地上でも安価で提供できれば、様々な水問題を解決できるのではとスタートした。

現在は動かせる水再生処理プラント「WOTA BOX」、さらに今年からどこにでも置けるポータブル手洗いスタンド「WOSH」を製作。「WOSH」はルミネやNEWoMan新宿店、鎌倉駅、寺院などでも使われている。

「WOTA」ではこれまで大規模な施設が必要だった水処理を小さなインフラで可能とする。「WOTA」のプロダクトは、いまだ水道を引けず水に困っている開発途上国の人々を救うことができるかもしれない。

ガンダムが日本のベンチャーを作った

セッションの高倉代表のもう一つの"野望"も明かされた。それはイノカの技術を使い、月や火星に海を作りテラフォーミング(惑星地球化計画)したいというものだ。

高倉代表はもともとSFやアニメ好きで、宇宙への興味の原点は機動戦士ガンダム。宇宙コロニーを作りたいという思いだ。「GITAI」中ノ瀬CEOもアニメオタクであると告白した。

これに同じくアニメオタクの入山教授も「日本人は宇宙リテラシーが高いと言われている。これはガンダムの影響と言われていて、アマゾン創業者のジェフ・ベソスがスペース・コロニー構想を発表した時、そのスペース・コロニーがオニール型だと一番わかったのは日本人。それはみんなガンダムを見てたから」とのエピソードを披露。

10年、20年後に世界を変えるかもしれない日本のベンチャーの根っこにはガンダムの存在があるようだ。

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