ベンチャー必見! 取材者が「こんな企業を取り上げたい」と思うポイントとは?

公開: 更新: テレ東プラス

ベンチャー企業がWBSに出るために必要なことって? 9月15日に開催された未来のビジネスを発信するオンラインカンファレンス『Reversible World 2020』内のセッション「アフターコロナのテレ東スタートアップ報道」に、テレビ東京報道局でベンチャー企業を担当するプロデューサーやディレクターたちが登壇。取材する企業の選び方など、普段は聞けないトークが繰り広げられた。

このセッションに参加したのは『Newsモーニングサテライト』解説キャスターの大浜平太郎、『特命!池上ベンチャーズ』プロデューサーの金山円、ディレクターの吉田広、『ワールドビジネスサテライト』 ベンチャー担当デスク俵口和浩の4人。モデレーターは『ワールドビジネスサテライト』解説キャスターの山川龍雄が務めた。

そのビジネスに社会的意義はあるのか

今後知名度を上げていこうというベンチャー企業にとってはメディアにいかに取り上げられるかは大事なポイントだ。セッションではふだんベンチャー取材に関わる4人が、どういう企業ならば取材したいかが話された。

4人全員がポイントに挙げたのが「その企業のビジネスに社会的意義があるかどうか」だ。

「今、目の前にある問題解決にボールを投げようとしている企業を取り上げたい。コロナ関連でいうと飲食店と大家さんの家賃の問題がずっとありましたよね。お客さんが来なくて家賃を猶予してほしいけれど、大家さんといくら話してもらちがあかない。それをネット上で弁護士、会計士、司法書士が立ち会って解決しようというベンチャー企業があったので、取り上げました。ビジョンが分かりやすいですし、社会への問題提起にもなる」(大浜)

「直近の問題をベンチャーならではの腰の軽さで解決しようとしている人たち。あとは今までなかったようなことを考えている人たち。そういう人たちは魅力的なので取材したいなと思います」(金山)

またWBSでイノベンチャー列伝を担当する俵口は「企画にすると6~7分。それだけ長いVTRだとある程度映像が伴っていないと見ていられない。絵になる、ならないで区別はしたくないんだけれど、VTRとして成立するかは一つの条件になる」とテレビ局ならではの事情も明かした。

その上で「条件として1つは新規性、独自性。どこもやってない新しいことか。さらにそれが幅広く、世の中にインパクトがあるかどうか。多くの人に影響を与えるものであってほしい。もう一つは社会的意義。今の世の中で問題解決につながるものであってほしい」と選ぶ企業の基準を挙げた。

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番組への売り込みや取材の際には広報の存在もポイントの一つ。

「広報のレスポンスは早い方がいい。特にデイリーのニュースは大事」(大浜)

「大企業の広報は弱みの部分を見せない。いいところだけだと『それすごいですね』というだけのニュースにしかならない。それよりも苦労話とか『あとこの点だけをクリアすればうまくいく』といったマイナス要素を赤裸々に語ってくれるか」(吉田)

セッションでは視聴者からの「『特命!池上ベンチャーズ』にはどうやったら出られますか」との直球の質問も飛んだ。

これに対しては『特命!池上ベンチャーズ』のホームページ上から企業募集フォームを設けているので、テレビ東京と接点がないというベンチャー企業は、まずはここに申し込むのが第一歩となりそうだ。

※募集フォーム

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